総合俳誌「俳壇」2月号(2025年1月14日発売)に弓削和人さんの新作6句が掲載されました。和人さんおめでとうございます。下のコメント欄にコメントをいただければ幸いです。
2025年1月10日
花冠代表/髙橋正子
「窓枠の星」
弓削和人
露草の小径はどこも憩うとこ
窓枠に星の散りゆく夜さむかな
本棚のぬくみの色の木の実かな
雪あられあうんに日差しさしにけり
光沢を沈めるグラス雪の夜
踏切の明滅残す枯野かな
《コメント》
最新⑥多田有花
弓削和人さま、俳壇2月号への掲載、おめでとうございます。
露草の小径はどこも憩うとこ
・ツユクサの青色の深い色は残暑のなかでほっとした空気を感じさせてくれます。憩う所であるなあ、と共感いたします。
窓枠に星の散りゆく夜さむかな
・北国であれば秋の終わりともなれば来る雪の季節に思いを馳せられることでしょう。星の輝きが冴え始めれば晩秋です。
本棚のぬくみの色の木の実かな
・木の実の色を「本棚のぬくみ」と表現されたのがユニークです。書に親しみ書を友として日々を送りつつ、自然もまた愛でておられる様が伝わってきます。
雪あられあうんに日差しさしにけり
・雪あられが舞い、その合間に弱い日差しが差してくる、北国ならではの光景ですね。
光沢を沈めるグラス雪の夜
・ブランデーグラスを想像しました。高級ウイスキーの入ったカットグラスかも。ひとり静かにグラスを傾けつつ思索に吹けられている窓の外はしんしんと降る雪です。
踏切の明滅残す枯野かな
・枯野を貫く一本の線路、列車が来てやがて去っていきました。それでもまだ列車の音、遮断機の音、点滅する信号の光などが心の中に長く残っています。
最新⑤廣田洋一
弓削和人さん
俳壇2月号への掲載大変おめでとう御座います!
露草の小径はどこも憩うとこ
青い小さな露草には気分が癒される。露草は良く小径に並び咲いており、一つ一つに癒される。この感じをどこも憩うとことしたのが上手い。
①吉田 晃
弓削和人さん「俳壇」への掲載おめでとうございます。どの句からも落ち着いた日常生活が感じられ、読み手の気持ちも落ち着きます。
★露草の小径はどこも憩うとこ
露草はふる里を想い起こさせてくれる懐かしい花。散歩の道に咲いた露草を見るにつけ、故郷が思い起こされるのでしょう。
★窓枠に星の散りゆく夜さむかな
窓に映る冬星が光りながら夜の寒さに散ってゆく。作者はその窓から「冬の星座」を眺めておられるのでしょう。唱歌の世界を懐かしく思い起こさせてくれます。
②柳原美知子
★窓枠に星の散りゆく夜さむかな
★光沢を沈めるグラス雪の夜
二句ともに詩的で、冬の夜、雪の夜の清冽さと静けさの中のきらめきが感じられ、心惹かれます。
★踏切の明滅残す枯野かな
踏切の明滅と列車の通過する音が目に耳に残り、枯野の寂寞が一層感じられます。
③高橋秀之
★露草の小径はどこも憩うとこ
露草の小径は自然を感じて、まさに憩う気持ちにさせてくれます。最近、都会では見かけることも少なくなりましたが、だからこそこういう雰囲気を大切にしたいです。
★窓枠に星の散りゆく夜さむかな
窓枠に星の散りゆくという表現が素敵に感じます。きっと夜さむの冬ならではの澄み切った夜空の星なんでしょう。
④桑本栄太郎
弓削和人さん、俳壇2月号への掲載大変おめでとう御座います!!
★窓枠に星の散りゆく夜さむかな
晩秋の夜さむの日に、窓枠を通して星空を眺めて居ります。時折星が流れれば、如何にも寒さを覚える作者が見えます。
★光沢を沈めるグラス雪の夜
光沢のあるカットグラスにお酒を入れ、しみじみ飲んでいる光景が想われます。「光沢を沈める」との措辞と「雪の夜」との季語が効き、寒く手も一時寛ぐ心情が良いですね!!
★踏切の明滅残す枯野かな
お家の中より、遠くに見える枯野の中の踏切のようですね?時折り列車が通りその度に明滅が見えます。哀愁のある枯野の中の踏切が良いです。
花冠会員のみな様へ
このたび、土橋みよ(どばし みよ)さんが花冠に入会されましたので、
ご紹介します。
土橋みよさんは栃木県在住で、12月月例ネット句会に初めて参加されました。月例ネット句会や、自由な投句箱にも参加されると思います。よろしくお願いします。歓迎のあいさつと以下の句にコメント頂ければ幸いです。
●土橋みよ
初めて投句します。
揺する影 紐の先には 白き肌
干し柿や 旅路の果てに 故郷(くに)想う
叱られて ゆうにさみしく なばな摘む
12月月例ネット句会より
20.干し柿や旅路の果てに故郷(くに)想う/土橋みよ
干し柿が冬日に照り、風に乾いて軒先に揺らいでいる光景は郷愁を誘いますね。旅路の果てに想う故郷の景色がいつまでも変わらぬものであるよう祈りたいですね。 (柳原美知子)
寒さが厳しくなってまいりました。
12月20日(金)の午前中に南日吉郵便局から、花冠1月号(No.372)を発送いたしました。
最近の郵便事情では、12月23日以降に皆様のお手元に届くと思いますので、お楽しみください。
届きましたら、この欄の下にあるコメント欄に届いた旨をお書きください。よろしくお願いします。それでは、よい年末をお過ごしください。
12月20日
花冠代表 髙橋正子
※この欄のすぐ下方に【新会員紹介/土橋みよさん】があります。
※さらに下方に令和7年花冠会費納入者のお名前があります。
角川「俳句」12月号「クローズアップ」欄に髙橋句美子の「冬の星」七句が掲載されました。
以下がその句です。みなさまのご感想をいただければ、幸いです。感想は、下のコメント欄にお書きください。
「冬の星」
高橋 句美子
毬栗の青々として実がずっしり
色鳥をそっと爪先立ちて見る
日向ぼこ移ろいやすく空の色
冬星の神話語りにうとうとと
冬の星港の波に落ちている
冬雲のおおう港の摩天楼
鴨の羽三重塔の空を切り
―令和六年「俳句」十二月号掲載―
コメントのお礼
高橋秀之さん、吉田晃さん、柳原美知子さん、桑本栄太郎さん、「冬の星」(髙橋句美子)への丁寧なコメントをありがとうございました。(髙橋正子)
●花冠372号(1月号)の雑詠投句をお願いします。
「花冠」372号(1月号)の雑詠投句を下記の要領でお願いします。
投 句 :雑詠15句
投句締切:2024年11月15日(金)
投句場所:このブログの下にあるコメント欄
2024年10月30日
花冠代表 髙橋正子
☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆
投句を済ませた方(敬称略)
①上島祥子 ?桑本栄太郎 ③多田有花 ④小口泰與 ⑤高橋秀之
⑥弓削和人 ⑦吉田 晃 ⑧廣田洋一 ⑨川名ますみ ⑩柳原美知子
⑪古田敬二 ⑫藤田洋子 ⑬髙橋句美子 ⑭西村友宏 ⑮髙橋正子
⑯友田修
以上、ご投稿ありがとうございました。全員の句が揃いました。発行を楽しみにお待ちください。
2024年11月15日
髙橋正子
●暑中お見舞い申し上げます。
大変暑い日が続いております。いかがお過ごしですか。
花冠371号(7月号)を7月21日午前発送いたしました。
今号はスマートレターを利用し、直接ポストに投函しました。
お手元に届きましたら、下のコメント欄にその旨お書きください。
ご感想など、いただければ、うれしいです。
花冠代表 髙橋正子
2024年7月21日
●花冠371号(7月号)は、7月20日(土)に印刷製本されて、発行所に届く予定です。届き次第、発送できるよう準備していますので、楽しみにお待ちください。
●371号(7月号)は、「みんなの選ぶ花冠秀句」を特集しましたので、
74ページになりました。みなさんの秀句をご味読ください。
花冠代表 髙橋正子
2024年7月18日
●花冠371号(7月号)の雑詠投句をお願いします。
「花冠」No.371(7月号)の雑詠投句を下記の要領でお願いします。
投 句 :雑詠15句
投句締切:2024年5月31日(金)
投句場所:このブログの下にあるコメント欄
2024年5月15日
花冠代表 髙橋正子
☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆
投句を済ませた方(計14名)
①桑本栄太郎 ?多田有花 ③川名ますみ ④小口泰與 ⑤吉田晃
⑥弓削和人 ⑦藤田洋子 ⑧柳原美知子 ⑨廣田洋一 ⑩髙橋句美子
⑪西村友宏 ⑫高橋秀之 ⑬古田敬二 ⑭祝恵子 ⑮ ⑯
ご投句ありがとうございます。
●「俳壇」4月号(本阿弥書店)の「俳句と前書き」の特集に髙橋正子の実作俳句3句とエッセーが掲載されました。
●また、「俳壇」4月号が要る方は、コメント欄にその旨お書込みください。
代金は720円+送料(103円)となります。納入は、来年度花冠年会費と一緒にお納めください。
●「俳壇」4月号、ご注文の方には、3月20日、綱島郵便局から発送しました。