現代俳句2月号に掲載句/髙橋句美子

髙橋句美子さんの俳句「冬林檎」8句が「現代俳句」2月号(2024年)に掲載されました。
みなさまの感想をお願いします。

冬林檎
髙橋句美子

空仰ぐ白梅の花咲きはじめ
白梅のうしろはきっと晴れ上がった青空でしょう。春がやってくるという希望を感じます。
(多田有花)

星結び春の星座が浮かび出る
「星結び」という言葉が効いています。昔の人々はそうして星々の並びを見上げいろいろな物語を想像しました。(多田有花)

旅人に線路に沿って花あじさい
線路に沿って植えられたあじさいが咲きそろっています。旅ゆく人もそれを眺め旅に新たな楽しみが加わります。(多田有花)

歓声と重なり花火大輪
どーんと鳴って暗い夜空に大きな花火が広がりました。打ち上げられるたびに沸く歓声がさらに花火大会を盛り上げます。(多田有花)

秋の雲遠く流され青空に
秋の雲がどこからか流されてきて空にかかったかと思うと早くももう風に流されて遠くへ消えてしまいました。(多田有花)

吊り橋を揺らし渡れば色紅葉
山の谷川にかかる吊り橋。その山々は鮮やかな紅葉の季節です。
吊り橋の揺れが紅葉の色を一層鮮やかにするようです。(多田有花)

冬林檎が包まれ香る新聞紙
新聞紙のインクの香りとりんごの香りが混じりあって独特の香りを生んでいます。(多田有花)

豆まきの升からあふれ跳ねる豆
これから豆まきが始まります。升いっぱいに盛られた豆は「福」を願う心のあらわれですね。(多田有花)


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