「俳句」12月号に髙橋句美子の句が掲載


角川「俳句」12月号「クローズアップ」欄に髙橋句美子の「冬の星」七句が掲載されました。
以下がその句です。みなさまのご感想をいただければ、幸いです。感想は、下のコメント欄にお書きください。

「冬の星」  
        高橋 句美子
毬栗の青々として実がずっしり
色鳥をそっと爪先立ちて見る
日向ぼこ移ろいやすく空の色
冬星の神話語りにうとうとと
冬の星港の波に落ちている
冬雲のおおう港の摩天楼
鴨の羽三重塔の空を切り

―令和六年「俳句」十二月号掲載―

コメントのお礼
高橋秀之さん、吉田晃さん、柳原美知子さん、桑本栄太郎さん、「冬の星」(髙橋句美子)への丁寧なコメントをありがとうございました。(髙橋正子)


コメント

  1. 高橋秀之
    2024年11月26日 21:19

    コメント
    高橋句美子さん
    角川「俳句」12月号「クローズアップ」への「冬の星」掲載おめでとうございます。

    ◯日向ぼこ移ろいやすく空の色
     冬の空は気が付けば移ろっているもの。
     そんな移ろいが分かるのも、日向ぼこをしながら空を見つめているから。
     のんびりと流れる穏やかな時間をそこに感じます。

    ◯冬の星港の波に落ちている
     冬の波は荒いときが多いのですが、星が落ちているのが分かるぐらい、今は穏やかな凪なのでしょう。
     そんな光景を眺める時間はきっと風も穏やかで、優雅なひとときですね。

  2. 吉田 晃
    2024年11月27日 20:35

    コメント
    毬繰りの青々として実がずっしり
    色鳥をそっと爪先立ちて見る
    日向ぼこ移ろいやすく空の色
    冬星の神話語りにうとうとと
    冬の星港の波に落ちている
     ◎上記5句は、句美子さんらしい表現。どれもが
      素直で新鮮に響きます。句美子俳句の真骨頂。
    冬雲のおおう港の摩天楼
     ◎巨大な外国船とビルとクレーンの横浜港。黒く
      重たい冬雲の下に、都会の強さを感じます。
    鴨の羽三重塔の空を切り 
     ◎信之先生の「九輪の上に又水煙が秋天へ」を思
      い浮かべます。鴨の羽が水煙を切って飛び去る
      光景を思います。 

  3. 柳原美知子
    2024年11月29日 18:14

    コメント
    髙橋句美子様、角川「俳句」12月号の「クローズアップ」へ「冬の星」7句が掲載され、おめでとうございます。
    どの句もリアルでみずみずしく力強く感じられます。

    色鳥をそっと爪先立ちて見る
    「爪先立ちて」童心にかえって目を見張って眺める色鳥の姿としぐさ、可愛らしい鳴き声に癒される秋晴れの楽しいひとときが想像されます。

    冬星の神話語りにうとうとと
    プラネタリウムでしょうか。きらきらと輝く冬の星座を眺め、それぞれの星にまつわる神話を聞きながら、夢うつつの幻想的な世界へと眠りに誘われる至福のひととき。「神話語り」が効いていて素敵です。

  4. 桑本栄太郎
    2024年12月4日 17:33

    角川俳句12月号掲載句、鑑賞
    ☆色鳥をそっと爪先立ちて見る
    秋に渡って来る小鳥の美称である「色鳥」は小さな鳥が多く、気がついても驚かさないようそっと「爪先」立ちで見ます。綺麗な小鳥への優しい愛情が垣間見えます。

    ☆冬星の神話語りにうとうとと
    冬の星はケンタウルス、シリウスなど、古来より西洋の神話によって語り伝えられる星です。その物語を聞いて居て、お子様はうとうと眠くなって来ました。

    ☆冬雲のおおう港の摩天楼
    一瞬にして、横浜港からの光景を想起しました。
    冬雲が被っていても港の向こうには、高いビルの摩天楼が群立して居ります。夜ともなれば灯りも見事でしょう!!。