
小雨。
青葉闇電波時計の受信中 正子
青葉雨窓打つ音の小さく丸き 正子
たたんたたん窓打つ五月の雨の音 正子
薔薇の木に白ばら重きほど咲きて 正子
●「俳壇」6月号の続・日本の樹木12選(最終回)(広渡敬雄著)に、母校愛媛大学の泰山木の並木が載っていた。教育学部の前の並木だと思う。わが国屈指で39本あるそうだ。愛媛大学には、ほかにもゆりの木の並木があって、私はゆりの木の並木のほうが好きだ。泰山木の並木のせいで、教育学部の通りはなんとなく殺風景だった。多分、泰山木は、煉瓦とかのほうが、にあうのではないか。戦後まもなく建てられた校舎には、不似合な木に思われた。しかし、このように俳句雑誌にとりあげられ、木が褒められるなんて栄誉なこと。
●著者の広渡敬雄さんは、たしか、角川俳句賞を獲られた方と思う。一度だけ、角川の授賞式を見物したとき受賞された方と思う。句集『間取図』をいただいているが、お礼を出していない。見知らぬ方から句集をいただいて、わたくしごときまでにと拝読し、好きな句には、チェックをつけているが、お礼は、本当にいろんなことが頭を回って、書きにくい。いつかお礼を出そうとは思っているけれど。

晴れ。
●美容院にいくのも感染が気になってためらわれるが、マスクをしてカットしてもらった。ところが、マスクに小さい髪の毛が入り込んでしまって、ずいぶん我慢。
●手作りチョコクッキーを職場の友達みんなに食べてもらった。無塩バターがなくて、パンに塗るソフトバターを使たら思ったより塩味が効いている。「塩バタークッキー」と名付けて渡したら、今流行りと喜ばれた。また作ってね、と。

晴れ。
●今日は子供の声が朝から全然しない。鳥も鳴かない。学校がはじまったのかも。
●「俳壇」6月号が届く。これは、購読している。俳壇8月号のプレミアシートに招待されている原稿をどう書こうかと、めくる。俳壇はほかの俳句総合誌に比べいろんな人を招待してくれる。リベラルな雑誌だと思う。
●去年いつだったかわすれたが、熊笹数枚を冷凍しておいた。まんじゅうを作るとき、下に敷く枌の代わりにしようと思って冷凍。それがすっかり乾燥して枌状態になった。思いついて本の栞に使うことにした。使ってみると具合がいい。今『火曜クラブ』(アガサ・クリスティ)に挟んでいるが、しっかり止まる。笹一枚を外すとき、山小屋で本を読んでいる気分にもなる。

晴れ。
昼間暑かった。夜風は心地よい。真夏日に近い。薔薇に水を一日やらなかったら、しおれている。鉢の土を触って、水をやるかどうかみてやらなかったのだが、失敗。暑い日だったからかも。
●信之全句集の編集、ぼつぼつ再開。84歳で打ち切ればすぐにも前に進むが、本人は句集に乗り気でない上に、満89歳となる5月28日までの句を入るという。2017年7月~2020年5月28日までの句。
送られて来る句集は、意味不明の句が結構ある。みんなどんな読み方をしているのだろう。勝手に読んで、勝手に面白がっているように思える。恣意的に読める句を幅が広いとか、奥が深いとか言っているんじゃないのか、とも。

曇り。雨ぱらつく。
橡の花紅色なれば気が晴れぬ 正子
●昨日病院のあとくまざわ書店に寄った。本屋は夏向きの本が並ぶ。山、キャンプ、学校の課題図書などたくさん。低学年の子供の本に、広島の原爆をあつかった2冊が目についた。個人の家族写真を本にしていて、ドキュメント風。一個人の家族の写真ながら言葉よりも原爆がよく伝わる。最後に、「母は、原爆で家族がみななくなったと知り、井戸に身を投げて死んだ」、とあった。低学年の子供に読ませるには、事実がきつすぎる。親がついて一緒に読むべきだろう、と思った。
夏は戦争について考える本がいろいろある。戦争を忘れさせるかのような、美しい自然の写真の本もある。尾瀬の本を手にとり、一泊した赤田代の写真がないかめくるが、なかった。
●「検察庁法改正案」を今国会で成立させようとしている。恐ろしいことを。安倍総理を応援する人たちがいてのことだが、いまだに長州閥が生きているのか。なんでこれが、どうにかできないんだ。

曇り。昨夜雨が降ったあと。気温28度まで上がる。
病院の帰り歩けば家ごと薔薇 正子
薔薇たわわ政治は黒きもの隠し 正子
●5月月例ネット句会の発表原稿が完成したのが、今朝の2時前。自由な投句箱の選とコメント、洗濯などしながら作業。みんなのコメントが集まり次第、書き込む作業が残る。今日は通院検査日なので、睡眠不足は避けたいと思ったが、早朝起こされる。クロワッサンを温めて、朝食。お昼の弁当を作る。眠すぎる。
●NHKのクラッシック音楽館を聞く、フィルハーモニア管弦楽団、庄司紗矢香のバイオリンで、シベリウスのバイオリン協奏曲。新しい演奏家のスタイルを見た思いだ。画家の母親の影響を受けているのかも。
4月からのNHKラジオのクラッシク、新しい感覚が感じられる。今までは古かったのではという気がする。軽く、深くの傾向かも。

曇り。
●5月月例ネット句会
https://blog.goo.ne.jp/kakan02d
投句3句、からぶりでした。
31.雷の走る夜空を胸に寝る
32.夏雲と富士の雪嶺とおなじ白
33.野茨らし白きマッスが月の下

曇り。
見えている野をやわらかにハルジオン 正子
純白を選りて摘みたるクローバー 正子
要塞を埋めて群れ立つクローバー 正子
月光の端が初夏の屋根の上 正子
つま立てば夏満月は屋根向こう 正子
●5丁目の丘に上る。5丁目の端は見晴らしが開け、坂がすとんと落ちている。こんもりとした丘の樹で大きな声でよく鳴く鳥がいるが、姿を見せない。崖に凭れて樹を見上げ、鳥が姿を見せるのを待っていたら、通りがかりの老人が何がいるのかと聞く。鳥がいるがなんの鳥かわからないので姿を見せるのを待っているというと、しばらく耳を傾けていたが、小綬鶏だよ、と教えてくれた。生まれたときからここに住んでいるとのこと。小綬鶏はこのあたりの竹藪にいたが、今は藪を追われてしまってるよ、とのこと。「チョットコイ」と鳴いて、姿を見せない鳥らしい。
●ハンバーグの紙包みを初めて食べる。焼いたハンバーグ、フライドポテト、ブロッコリー、茄子の揚げたものが紙に包まれて冷凍されて、500Wのレンジで7分加熱すればできあがり。味も上々。

晴れ。薫風。
蜜柑の花匂えば睡り深からず 正子
若葉きらきら雀の声の弾けたる 正子
アダージョの三楽章より泉噴く 正子
●風に乗っていい匂い。柑橘の花の匂い。それにまじり、おがたまの花の匂い。もったいないくらいいい天気。
●句美子に昨日送る予定の宅急便を出しそびれた。今朝9時過ぎに浜銀通りのヤマトの営業所にもって行くと、都内なら今日夕方には届くとのこと。予定より、数時間遅れぐらいで届く。ここまで便利になったかと。送るものを夜準備して、朝早く持参すれば、その日の夕方着く。

晴れ。
薔薇冷えるかたちあるもの皆冷えて 正子
夏来たり雲のなかより朝の空 正子
階段を昇りて数歩若葉冷ゆ 正子
夏雲と富士の雪嶺とあい耀き 正子
学校がなくて若葉に子等の声 正子
夏来たり丘に座れば空を統べ 正子
5丁目の端の丘へ。富士山の頂上が見える。春の間は霞んで見えなかったが、よく見えた。夏が来た証拠。