5月10日(火)

●天気がよいのは今日までらしい。大物を洗う。明日より天気は崩れ、週末は雨。
●全身が固くなった感じ。煎餅蒲団のせいか、背中が痛む。多分、疲れがたまっていると判断して、今日は洗濯をすませたら、すぼらに過ごすことにした。こういうところが、高齢者なのだと、気づく。
●ロシアにいるピアニストが、動画でピアノを弾くときの手の格好を説明していた。ピアノの蓋に手を上向きに置いて脱力。その形をキープして鍵盤におろせばいいと。それをキーボードに応用したら、なんと、間違いなく、やわらかく、早く打てる。

5月8日(日)母の日

晴れ
●5月月例ネット句会。
句会、いつもは13名だが、きょうは11名。
●今日は母の日ということで、句美子がケーキを持ってきてくれた。花はもういいからと断っていたので、ケーキになった。玄関にミニバラを花瓶にいっぱい活けていたら、「これじゃ、花はいらないわ。」と一言。去年母の日に句美子がくれたミニバラを植え替えて育てたら、あふれる程咲いた。意外と丈夫。
●ケーキは梨の入ったキャラメリゼしたケーキ。カシスのケーキ、苺のケーキ。日吉駅から矢上の方へ歩いて行った少し奥まったところのケーキ屋さんとのこと。
●夜、秀之さんから俳壇7月号へ投句のための10句が送られて来る。句を印刷して、眺めながら、添削しようとおもったが、疲れて頭がまわらない。考えないで、寝てしまう。

5月7日(土)

谷戸口に樹齢いくばく栃の花 正子
花嫁が混じりておりぬ夏電車 正子
●昨日、港の見える丘公園へ行った。中華街駅を出て「やとさか」へ出ると、目の前のフランス山の登り口に栃の大樹に白い花が湧き立つように咲いていた。
きのう、自分でも栃の花の句を作ったが、今日ネットで栃の花を検索して、久女の句に出会った。久女の句は全く読んだこともなかったのだが、こういうこともあるのかと、あまり驚きもしなかった。久女の句に「ぞ」があるのは、彼女の芯の強さ。自分に無いところと気づいた。
仰ぎ見る樹齢いくばくぞ栃の花/杉田久女
●フランス山。きのう登った。登り口に栃の大樹が2本ある。円錐花序の白い花に、赤みがかった色が見える。フランス山の麓なので、マロニエかと思ってぶら下がっている樹木札を確かめたが、「栃の木」と書いてあった。マロニエ(西洋栃の木)の実には棘があるとのこと。マロニエではないかと、疑いを持つ。こんど秋に来て確かめよう。階段を上った。麓に梅花ウツギが咲いている。階段で結構人とすれ違った。頂上に着くと、例の風車が立っている。都忘れ、蔓桔梗、薄紫や紫のパンジーで、一面薄紫色がひろがっている。その中に石楠花がの白い花や赤い花が花びらを透かせて咲いている。かつて井戸水を組み上げた風車が一基。三色旗の色に羽が塗られているというが、オレンジ色っぽくて、よくわからない。今も水をくみ上げているらしい。フランス山からばら園へ出た。
ばら園は、コロナで2年は開園されなかったと思う。何年か前、この薔薇園の続きのポートヒルホテルで一泊して水煙大会をした。レストランのフルコースもよかったが、港の丘の場所がよかった。そのときより薔薇園が整備されている。アーチやパーゴラが作られたり、薔薇の手入れも行き届いている。
 ばら園の端から港が見える。この日は、港は霧で真っ白だった。手前に氷川丸の煙突と黒い船尾、向こうの大桟橋に停泊している客船の煙突はくっきり見える。写真に撮ろうとしたが、スマホのカメラが動かない。(家に帰って再起動したら動いたが。)せっかくの景色も、薔薇も噴水も撮ることができなかった。しなしながら、残念という気持ちもそれほど湧かなくて、目に映ったものだけ、記憶して、ばら園を出た。すぐ近くの近代文学館では吉田謙一展が開かれていた。ポスターに吉田謙一のフランスの文学者っぽい風貌の半身写真があった。寄り道をするには時間がなく、文学館には寄らないで帰った。
港の見える丘に来るとき、中華街駅を出ようとしたら、白い花束をもった男性が改札へ向かって階段を急いだ。間もなく、白いドレスの裾を摘んで、花嫁が現れた。電車に乗る花嫁。みんなどんな視線を送ったのだろうか、それとも無関心だったのだろうか。ともかくも、花嫁が電車に乗るくらい、いい季節なのだ。
 

5月6日(金)

曇、ときどき晴れ。
谷戸口に樹齢いくばく栃の花 正子
●午後すぐ、用事で横浜ゲートタワーに行く。みなとみらい線の新高島下車.
このビルは去年できたばかりで3階がシェアオフィスになって、ここに用事。新高島駅の出口1をまっすぐまっすぐ上り、まっすぐ歩きビルに着く。出口を間違えれば、迷うことになる。
受付らしいものはないが、英語の看板のあるどこかの会社らしいカウンターに女性が二人。ここで聞くしかないと思い、「お尋ねしてもよろしいでしょうか。」と自分では普段言わない日本語を話してしまった。「誰べえです。」というと「うかがっております。」と言ってGUESTと書いた首から掛ける名札をくれた。ここは受付なのかもしれない。しばらくロビーで待って事務所の人と会った。
さっき、「お尋ねしますけど、」と言おうとしたのだが、ちょっと躊躇したとたん、テレビで聞く妙な日本語「お尋ねしてもよろしいでしょうか。」と言ってしまった。まるで英語のCan I ask you ,,,? の直訳のような言い回し。聞いていいかどうか尋ねて物を聞く。どうしてそこまで気を遣う、ゆきすぎ。
信之先生によく聞き返される。耳が遠いせいもあるのだが、譲らない相手に対して、こちらとしては、言い方がまずかったかと言いなおす。たびたびなので、自分の話した日本語が通じているかどうか、非常に気になる。それに、毎日のように自分の俳句を推敲していて、だれかの俳句も添削していて、だれかの言葉に深く入り込んで、それらは普段話す言葉ばかりではないから、普段話す日本語がおかしくなっているのではと、ひょっと思う。
●ゲートタワーでの用事が終わって、帰ろうとすると、帰り道を案内してくれた。「ありがとうございます。いえいえ、来た方の電車に乗りますから。」「えっ。」「港の見える丘公園に薔薇を見にいきますので。家には帰りは5時と言ってありますから。」事務所の人はにっこり。ここまで来て、薔薇を見のがすことはないので、来た方の下り電車で終点、元町中華街まで乗った。

5月5日(木)子供の日 立夏

玄関に立夏のアロマよく匂い     正子
薔薇活けてざっくりと敷く白リネン  正子
更地の畑きぬさや豌豆すずなりに   正子
●今年はアブラムシが全然いない。こんなに全然いない年は経験したことがない。逆に、大丈夫かなとも思う。薄暑といいながらも、空気がひんやりしている。わが家のミニミニ薔薇がよく咲くのはいいけれど。
●You Tubeに『バカの壁』の養老孟司先生の「生活の知恵」と言う講演を切り取ったような話が出現したので、数話聞いた。禅問答のような話もあるが、つい聞いてしまう。口癖は、「そうでしょ」。これで同意し、納得させられているのかも。それに落ちとして「虫」が出て来る。
●髪が落ち着かないので、カットしてもらう。前のカットからちょうど1か月。正直な髪の伸び具合。出かけたついでに、暑くなりそうなので、無印でTシャツを1枚買った。あまり似合っているとは言えないが、いいことにして。太番手の木綿の少しざっくりした生地。

5月4日(水)みどりの日

晴れ
●日吉東急にあったヤマダ電機がなくなって、エディオンが新しく離れたところにできた。午後、ひとり、店の見物に出かけた。もっぱら2階のデジタル製品だけ2時間ほど見た。電子ピアノ、ステレオ、パソコン、カメラなど。
目新しいデジタル製品がある。電子メモ、クーピーのデジタルペン、リングライト、双眼鏡、面白いデジタルカメラ、ピントが自動で合う老眼鏡。いろいろ見ると、デジタル化に体が追いついていない、取り残されている感じがだんだん強まってきた。電子ピアノやキーボードが楽器店ではなく、電器店で売られている。ステレオがそうだから、それもそうかもしれないが。
電子ピアノに楽譜が置かれていたので、どんな音か弾いて見た。「エディオンマーチ」の楽譜だった。外に出ると広い駐車場、そしてすぐには高架を東横線が走っている。高架を潜り、徒歩でバス通りに沿って帰る。歩いているうち、デジタルの世界から少し解き放たれた感じになった。バス通りは家並みの若葉や花が輝いている。煉瓦造りのアパートが建設中。わが家のあたりはどの家も薔薇が満開。
●菖蒲を買ってきたので、今日菖蒲湯を立てる。

5月3日(火)憲法記念日

晴れ
薔薇咲いて改憲論の処々に湧き    正子
ばら剪りぬ真新しき軍手はめ     正子
薔薇咲いてとろとろ煮えるカレー鍋  正子
●まだ「ウィーン」が頭に残っていて、なんとなくgoogleのヨーロッパの地図を開いた。ウィーンは私が思うよりいつも東にある。ウィーンの位置がなかなかインプットされない。ドナウ河が流れ、東欧はすぐ。
●松野苑子第3句集『遠い船』を読み、礼状を認めた。苑子さんは1947年山口生まれ。
「身体感覚が詩的に浄化され一句となっているのが目立つ。自分のある一線を崩さず詠みっきっているのは素晴らしい。母を亡くしたり、乳がんの手術を受けたりと、沈みこんだ時を時の経過とともに尊さが増してきている。」
『遠き船』より好きな句(15句)
小鳥屋の百の扉や冬日中
摘草のときどき横の姉を見て
夜は星吹き出してゐる葱畑
夏蒲団と私の体との隙間
海底に沈みゆくごと髪洗ふ
春の日や歩きて遠き船を抜く
風鈴や山に山影ぶつかりて
指入れて指長くなる泉かな
草笛に草の味してまだ鳴らず
見舞ふたび命減りゆく母や春
息せねば母は骸や夏の月
父母亡くてこの世よく晴れ蒲団干す
桜ふぶき人のかたちを消してゆく
礼状に桃描く桃の香の中に
菜の花の大地の起伏光りあふ

5月2日(月)八十八夜

曇、ときどき晴れ
かしわ葉のやや朽ち色に柏餅       正子
透きとおるまでわらび餅火を入れて    正子
花あけびいつも斜め上にあり       正子
●ネット短信No.379を発信。
5月月例ネット句会の案内、花冠7月号の投句依頼。
●奥の細道むすびの地記念館『共鳴』4月号(星野勝選出)より
落葉掻く匂いを立たせ園丁ら    髙橋正子
雲雀鳴く空広く町つつましき    小川軽舟(鷹)
天窓に日の射し来る七日粥     名村早智子(玉梓)
人来るたび榾を足しゐる除夜焚火  伊藤政美(菜の花)
春渚一歩に波の転げきて      和田順子(繪硝子)
みちのくや雪に寝る夜の雪の夢   名和未知男(草の花)

5月1日(日)

くもり
若葉冷ゆラジオにリート流れいて  正子
ベランダにミニばら溢るを幸として 正子
薔薇を食う青虫小さし憎まれず   正子
●青葉が冷えている。今朝のラジオの音楽の泉は、シューマンの「詩人の恋」。今日から5月ということで、シューマンの歌曲が選ばれたのかなとも思った。夕べから、ネットサーフィンで曲を付けられた詩をいろいろ見ていた。偶然とは言え、5月はそんな月なのか。ロマン派の詩に舞い上がっては俳句ができない気がして、ほどほどでサーフィンは中断。根本的に違うんだ。