H23年2月号投句


冬桜
高橋正子

日は燦と冬芽の辛夷生かしめて
落葉あれば見上げて聳ゆ冬銀杏
冬桜そのちいささに雲浮かび
山茶花の高垣なればよく匂う
孟宗の冬竹林に日がまわり
南天に日はうららかに暮れにけり
木賊生う地より突き立つ濃き緑
大根の純白手中に面取りす 
枯蔓も朱の実もかざり烏瓜
綿雲の空や目白が枝移る
跳躍の真紅の花のシクラメン


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