12月7日(火)

曇、夜雨。大雪。
葉牡丹を植えて遣る水たっぷりと 正子
寒星の二つの光り恃みけり    正子
大根のあまりしものも瑞々し   正子
●今日は暦の上の大雪ながら、きのうよりは暖かいが、夕方から本降りに。
●秀之さんのアンソロジーの句、選をして、添削もして、一日置いた。『南港』以後の句は、もう少し自分を出した方がいいと思う。今日の朝日の折々のことばを読んでも、やはり自分の位置は大事。「私」というのは結局は、問題を孕んでいる。その問題の厳しさから出発しなければならない。忙しいと、なんとなく、「私」が薄れてしまうのは、たしか。
●大分の小野京子さんから封書。コスモスの花の絵の便箋数枚に丁寧な返礼。
こういう手紙をいただくと、誠実な句集であれば、どなたのでも、丁寧に読んで、自分の感想を添えて返事を書くのが、礼儀より勤めと思える。世の中には多くの俳句を詠む人がいて、作った句が通りいっぺんに読まれて、無名だからと無碍にされているのではないだろうかと、それを思うとわが身に返って悲しくなる。
●今日の朝日新聞コラム「折々のことば」より
「私」の世界に繋留点をもたない思想は、いかにはなばなしく権力にあらがっているようにみえても、しょせん一時の流行におわる(野田宜雄)(西洋史家)
解説:鷲田清一
・・自分ぬきで語らないこと。それは、自分がどのような場所から語りだしているかを強く意識することでもある。

12月6日(月)

鵯の声がさびしさ帯ぶ夕べ   正子
寒さ来て橋塔の灯の青かりき   正子
冬霧にランドマークのビルの影 正子
●今年一番の寒さらしい。確かに寒いが、丘を歩く。高田第五公園に寒椿、枇杷の花を見つける。ヒマラヤシーダのなかに、鴬がいるようだった。
●朝食がルーティーンのようになる。トースト、コーヒー、果物。タンパク質不足はわかっているが、これが結局落ち着いて、次の仕事にすぐ取り掛かれる。

12月5日(日)

●今朝のネットニュースFLASHに憲法学者の木村草太氏の天皇制の理解の仕方が大きく2つの場合について載っていて、非常によくわかる考え方だった。
●秀之さんのアンソロジーの句、『南港』から50句新しく50句句選んだが、もう少し、本人と話して検討の余地。
●花冠366号の編集を進める。

12月4日(土)

晴れ
あかがねに樅を染めあげ冬夕焼 正子
冬夕焼け烏の羽の裏を染め   正子
小綬鶏に呼ばれて上る落葉坂  正子
●「俳壇年鑑2022年版」が届く。広告掲載にともなうもの。もう一冊天一書房に予約注文。書店にはまだ届いていない。
●一日秀之さんのアンソロジーに費やす。
夕方5丁目の丘へ。夕焼けが樅の木を銅色に染めている。樅の葉のみどりは消えて銅いろ。公園の欅に目白がたくさん飛び交っているが、何をしているのか。スマホで目白のいる辺りを狙って写真を撮ったが、ぜんぜん写っていなかった。無患子の実を拾って帰る。屋敷林のある家に笹鳴きが聞こえる。目を凝らすと茂みに鳥の影が見えたが、鴬に違いない。

12月3日(金)

晴れ
●「俳壇年鑑2021年版」を初めからつぶさに読む。特に、「諸家自選作品集2300句」の作品の内容を検討し、それに劣らない花冠同人を俳人として推薦するため。ここに推挙されいる方々は、著名人もそうでない人も一句ずづ掲載されている。
亜浪系と言える結社は、今どのくらいだろう。中間派と呼ばれる石楠の俳句思想は、表現的にも新鮮さがある。それが、詩に通じる。そういう流れを途絶えさせないために、信念をもって推挙したいのだ。遠慮しがちなわが性格に邪魔されないように心して。昨日信之先生と相談して、推薦する人を決めた。今朝、出版社にファックス。

12月2日(木)

快晴
●俳壇の進行中のアンソロジー、参加取り消し者が出て、出版が2月にずれ込むとの連絡。少し余裕ができたので、よかった。
●ネットの仕事を一つ終え、一人で5丁目の丘へ。富士山がくっきり見えた。通りすがりの老人たちが、二人、今日は富士山が綺麗だと言ってすぎる。屋敷林にオナガが来ている。四十雀は数羽。鵯はいつものように。
帰ると信之先生が、珍しく「散歩に行かねばならぬ」と言う。昼食後すぐにまた、5丁目の富士山が見えるところまで。それから屋敷林のあるところまで。屋敷林のとなりは墓地。墓地の入り口のお堂の敷石に腰かけてオナガの動きを見ていた。実が落ちていて、それを数個拾って帰るという。栴檀の実にしては固い。皮をはずすと黒い実。実を見てピンときた。無患子の実。栴檀にしてはちょっと変と思っていた木は無患子だった。大まかには似ている。

12月1日(水)

晴れ
冬すみれ白一片を石の間に    正子
枯れてゆく小菊の匂いあたたかし 正子
蕪の尻のまるを積み上げ野菜市  正子
●ゆうべの雨があがって晴れる。あたたかい。
●「俳壇年鑑2022年版」(4月発行)の新規掲載者の推薦の依頼がFAXで届く。5名。みんな20年以上継続して努力しているから、俳人として名簿に載るのは主宰の責任としてありがたい。信之先生と相談して決める。締め切りは12月24日。
●血圧が高めが続く。薬を調整してもらいに午後病院へ。

11月30日(火)

晴れ、夜雨。
●秀之さんからのアンソロジー用100句を読む。読むのになんとなく集中力ががない。一応の選だけで今日は止める。100句の感想としては、似た情景の句が結構ある。『南港』からの句も入れた方が良いと思う。秀之さんに『南港』から50句選ぶように、返信のメールに書き添えている。
●昨日買ってきたレースのカーテンを取り付ける。アジャスターでサイズを微調整しながらとりつけたら、すっきりとした。もう一窓も年内に。
●歩くことはいいことだと、散歩を目的に外に出かけると読み書きの仕事の集中を欠いて仕事が捗らない。自然は好きで、歩くのも苦にならないが、散歩というのもは分不相応なのか、落ち着かない。今日は5丁目の第4公園まで歩く。公園にはパンジーが木切れでセンス良く囲ったり、かわいらしく植えてある。子どもたちの話を聞いていると、「第2行く?」とか言っている。公園の話だ。こんな話が聞けるのも散歩だが。

11月29日(月)

晴れ
●秀之さんからアンソロジー用に選んだ100句をメールで受け取る。信之先生用と私用の2部を印刷。
●歩いてアピタまで。ニトリでレースのカーテン、くまざわ書店で『9歳(さい)のこころのじてん』(パク・ソンウ文 キム・ヒョウン絵 清水知佐子訳)を買う。『9歳の・・』は複雑な感情を表す言葉を74選んでいる。どんな場合にそのような感情になるかを子供向けに分析している。アジアで20万部超売れているらしい。アジア人特有の感情もあるのか、どうかはわからないが、これは、2月に9歳になる子の誕生日のお祝い用。
Amazonに頼んでいたThe GruffaloのCDが届いた。もう一枚は未着。アメリカからの便が混雑しているようだ。