
白靴にばらの服召し医学女史 正子
●諏訪内晶子さんのラジオでのトーク。世界的なバイオリンにストは、小学校、5,6年生ごろからチャイコフスキーのバイオリン協奏曲を練習するらしい。江藤俊哉先生につく前にもチャイコフスキーのバイオリン協奏曲を弾いていたとのことだが、江藤先生に「チャイコフスキーは、モスクワの人ではなくて、サンクトペテルブルク の人ですよ。」と言われたという。その違いは、「気品」があるかないかのことで、初めから、江藤先生が教えてあげます、と言われたそうだ。
サンクトペテルブルクは、私が学校で習ったときは、レニングラード。ソ連が崩壊したとき、レニングラードから サンクトペテルブルクに名前を変えた。モスクワから600キロほど離れていて、文化の都。それに比べてモスクワは田舎の街。
「気品」というのは、文化とか、芸術にとっては一番大事なことではないかと思う。夾雑なことがないことが気品だという気がする。 気品は言語化できないのだろうから、言語に頼る最近の俳句には、気品がないのだろうと思う。「気品」というとお高い感じがするが、「品位」と言ってもいいかもしれないが、少し違うかも。能には、到達度の位があると読んだことがある。歌舞伎はマッカーサーの歌舞伎好きによって残された。さもありなむ。

曇り。空気がひんやりしている。
薔薇館前を通りて黄薔薇欲し 正子
忍冬の匂いて下宿屋灯をもらす 正子
●昼顔が雨で全滅。ベランダから乗り出してみると、昼顔は、結構たくさん咲いている。2つだけではなかった。

曇り。きのうより5度くらい低い。
昼顔に雨粒小さく降りいたり 正子
昼顔のひらきしばかりのフェンスあり 正子
薔薇咲かせ屋根に雀を鳴かせおり 正子
●昼顔が蔓をフェンスに巻き付けて咲く。二花。
●携帯の目覚ましアラームで起きる。5時50分。このアラームは弁当を作って娘を会社に送り出すためのアラーム。今は娘も家を出、必要なくなって長いが、セットしたまま。娘も私もがんばった記念の時間。毎朝鳴っているのだが、気づかない朝も多し、気にならない日もある。今朝はなぜか、危急を感じて飛び起きた。ただ震度2の報道があっただけで、ほかにはなにごともなかった。

小雨のち晴れ。
青葉闇銀河系が閉じてくる 正子
新茶淹れ椅子が一番いいところ 正子
矢車菊の青見ていれば心澄む 正子
松葉菊雲湧くところはるけくて 正子
●五月ながら、水無月の写真を見て、食べたくなった。水無月のあの三角の形は、氷室の氷を砕いた形。その形、にくいではないか。横浜のそごうでは、水無月はたった一日だけ、6月30日に売られる。
●5丁の畑に矢車菊が一株咲いていた。矢車菊の青はすごく好きな色だ。この青は、帝国のブルーと言われる青。ドイツ議会の座席の色がグレーとほぼ決まったとき、国民の反対があって、いわゆる「帝国のブルー」になったと聞いた。
矢車菊がドイツの国家となった言われがある。ナポレオンに侵略された際、プロイセン公国王妃ルイーゼは子供達と麦畑に身を隠し 王妃は子らの慰めにとこの花を集め花冠を作った。 王子の一人が初代皇帝ウィルヘルム一世となり、矢車菊を皇帝の紋章にした。このことから皇帝の花とも呼ばれているとのこと。ドイツ人は青紫が好きなようだ。ずっと前、家族でドイツに行ったとき、娘にせがまれてキティちゃんのグッズと買ったが、日本のと少し色が違って、ピンクが淡く紫がかっていた。ドイツのキティちゃんなのだ。矢車菊を見るといつもこんなことを思い出す。
●N響定期演奏会をテレビで聞く。オールショスタコービッチ。ショスタコービッチはちょっと引けていたが、今日聞くと、楽しい曲がある。1975年亡くなっているから、スターリンの時代の人とは言え、一緒に生きていた時代もあったのだ。指揮者は、1980年生まれのラファエル・パレーヤ。

小雨。
青葉闇電波時計の受信中 正子
青葉雨窓打つ音の小さく丸き 正子
たたんたたん窓打つ五月の雨の音 正子
薔薇の木に白ばら重きほど咲きて 正子
●「俳壇」6月号の続・日本の樹木12選(最終回)(広渡敬雄著)に、母校愛媛大学の泰山木の並木が載っていた。教育学部の前の並木だと思う。わが国屈指で39本あるそうだ。愛媛大学には、ほかにもゆりの木の並木があって、私はゆりの木の並木のほうが好きだ。泰山木の並木のせいで、教育学部の通りはなんとなく殺風景だった。多分、泰山木は、煉瓦とかのほうが、にあうのではないか。戦後まもなく建てられた校舎には、不似合な木に思われた。しかし、このように俳句雑誌にとりあげられ、木が褒められるなんて栄誉なこと。
●著者の広渡敬雄さんは、たしか、角川俳句賞を獲られた方と思う。一度だけ、角川の授賞式を見物したとき受賞された方と思う。句集『間取図』をいただいているが、お礼を出していない。見知らぬ方から句集をいただいて、わたくしごときまでにと拝読し、好きな句には、チェックをつけているが、お礼は、本当にいろんなことが頭を回って、書きにくい。いつかお礼を出そうとは思っているけれど。

晴れ。
●美容院にいくのも感染が気になってためらわれるが、マスクをしてカットしてもらった。ところが、マスクに小さい髪の毛が入り込んでしまって、ずいぶん我慢。
●手作りチョコクッキーを職場の友達みんなに食べてもらった。無塩バターがなくて、パンに塗るソフトバターを使たら思ったより塩味が効いている。「塩バタークッキー」と名付けて渡したら、今流行りと喜ばれた。また作ってね、と。

晴れ。
●今日は子供の声が朝から全然しない。鳥も鳴かない。学校がはじまったのかも。
●「俳壇」6月号が届く。これは、購読している。俳壇8月号のプレミアシートに招待されている原稿をどう書こうかと、めくる。俳壇はほかの俳句総合誌に比べいろんな人を招待してくれる。リベラルな雑誌だと思う。
●去年いつだったかわすれたが、熊笹数枚を冷凍しておいた。まんじゅうを作るとき、下に敷く枌の代わりにしようと思って冷凍。それがすっかり乾燥して枌状態になった。思いついて本の栞に使うことにした。使ってみると具合がいい。今『火曜クラブ』(アガサ・クリスティ)に挟んでいるが、しっかり止まる。笹一枚を外すとき、山小屋で本を読んでいる気分にもなる。

晴れ。
昼間暑かった。夜風は心地よい。真夏日に近い。薔薇に水を一日やらなかったら、しおれている。鉢の土を触って、水をやるかどうかみてやらなかったのだが、失敗。暑い日だったからかも。
●信之全句集の編集、ぼつぼつ再開。84歳で打ち切ればすぐにも前に進むが、本人は句集に乗り気でない上に、満89歳となる5月28日までの句を入るという。2017年7月~2020年5月28日までの句。
送られて来る句集は、意味不明の句が結構ある。みんなどんな読み方をしているのだろう。勝手に読んで、勝手に面白がっているように思える。恣意的に読める句を幅が広いとか、奥が深いとか言っているんじゃないのか、とも。

曇り。雨ぱらつく。
橡の花紅色なれば気が晴れぬ 正子
●昨日病院のあとくまざわ書店に寄った。本屋は夏向きの本が並ぶ。山、キャンプ、学校の課題図書などたくさん。低学年の子供の本に、広島の原爆をあつかった2冊が目についた。個人の家族写真を本にしていて、ドキュメント風。一個人の家族の写真ながら言葉よりも原爆がよく伝わる。最後に、「母は、原爆で家族がみななくなったと知り、井戸に身を投げて死んだ」、とあった。低学年の子供に読ませるには、事実がきつすぎる。親がついて一緒に読むべきだろう、と思った。
夏は戦争について考える本がいろいろある。戦争を忘れさせるかのような、美しい自然の写真の本もある。尾瀬の本を手にとり、一泊した赤田代の写真がないかめくるが、なかった。
●「検察庁法改正案」を今国会で成立させようとしている。恐ろしいことを。安倍総理を応援する人たちがいてのことだが、いまだに長州閥が生きているのか。なんでこれが、どうにかできないんだ。

曇り。昨夜雨が降ったあと。気温28度まで上がる。
病院の帰り歩けば家ごと薔薇 正子
薔薇たわわ政治は黒きもの隠し 正子
●5月月例ネット句会の発表原稿が完成したのが、今朝の2時前。自由な投句箱の選とコメント、洗濯などしながら作業。みんなのコメントが集まり次第、書き込む作業が残る。今日は通院検査日なので、睡眠不足は避けたいと思ったが、早朝起こされる。クロワッサンを温めて、朝食。お昼の弁当を作る。眠すぎる。
●NHKのクラッシック音楽館を聞く、フィルハーモニア管弦楽団、庄司紗矢香のバイオリンで、シベリウスのバイオリン協奏曲。新しい演奏家のスタイルを見た思いだ。画家の母親の影響を受けているのかも。
4月からのNHKラジオのクラッシク、新しい感覚が感じられる。今までは古かったのではという気がする。軽く、深くの傾向かも。