12月7日(土)


雨のち曇り。

焼き芋を割りて少女のあどけなし  正子
前見据え少年歩く十二月      正子

●花冠月例ネット句会の金・銀・銅賞の各賞の受賞者を一覧表にする。明日の12月月例句会が終わったら、1年分が揃う。1年まとめて簡単でも表彰したい。

2019年(1月~11月・各人最高賞)(敬称略)
金賞:美知子(4回)・栄太郎(2回)・泰與(2回)・恵子(1回)有花(1回)・秀之   (1回)
銀賞:洋一(3回)・句美子(3回)・敬二(1回)・ますみ(1回)
銅賞:友宏(5回)

●億劫だったが、歯の定期検査に。あまりに寒いせいか、空いていてすぐ診てもらえた。

●神奈川県庁のハードデスクが廃棄業者によって破壊されず盗まれて、オークションにかけられ、落札されて情報が流出する。メールにすると、1800万通分になるという。
政府が小学生一人に授業で一台ずつパソコンを持たせる計画だという。

花冠がインターネットを始めるといったとき、それまで紙の雑誌で参加していた人たちは全員花冠を退会した。今でも思う。俳句に限ってはいないが、ITについて、今でも社会に偏見があると思う。社会に本当の意味で組み込まれていないのではと思う。

●角川俳句年鑑2020年版をあらかた読む。印象に残った大きい記事はなかった。ページに白紙の部分があるのが、気になった。例えば、諸家自選5句の最後のページが3名分の空白がある。プロの編集者が編集しているはずなのだが、その理由はなんだろう。また、結社動向に補遺がつけられている。これもよくわからないが、俳壇になにか変化が起こっているんだろうと想像する。

12月6日(金)


曇り。急に冷え込む。最高気温11度。

りんりんと辛夷冬芽の空の中  正子
大空に辛夷冬芽の光りあう   正子
雑炊の蟹の身あかし昼凍てて  正子

●「角川俳句年鑑2020年版」が届く。花冠の広告も載せている。
俳人名簿(高橋信之・高橋正子・高橋句美子)、結社動向、諸家自薦5句(高橋信之)、広告(p252)、の箇所に掲載される。

●今朝は寒い。いただいた蟹があるので、思いついて蟹雑炊を炊く。殻から身を取り出して、三つ葉と蟹と卵を入れる。出汁もちゃんと取ったし、おいしい雑炊になった。結構いけるじゃない。あたたまった。蟹は大好きだけど殻が難物。手を汚さずにおいしく食べれる方法は、まさに年寄向き。

12月4日(水)


快晴。

ポケットにどんぐり昨日を思い出す  正子
もちの実の丘にあかあか背に空を   正子
藪あれば藪の形に目白の声      正子

●ジーニアがとうとう枯れた。そうだろう。夏の花なんだから。

●水道代が多いので、ちょっとはてな?無駄に使ってはいないと思うが、洗濯に使い過ぎたか。いつだったか、水道の検針する人に、漏水しているかもと言われた。漏水の疑いは消えたが、気をつけよう。

12月3日(火)


晴れ。朝は冷え込むが、昼間は暖かい。

毛糸編みて眠るたのしさ編む疲れ   正子
年用意メモに書き足す竹菜箸     正子
冬の夜の紅茶にだれか来はせぬか   正子
紅茶淹れ冬の朝の玲瓏と       正子
銀杏黄葉やや青ざめて暮れはじむ   正子
さざめきてやがて落葉の降る音に   正子
銀杏黄葉雲は離れず青空に      正子
銀杏黄葉片袖脱ぐごと片側散り    正子
埋もれしも割れしもどんぐり無数落ち 正子
どんぐりを拾いぬなにかせんとして  正子
がまずみの実をあかあかと雨つつむ  正子
木の実より雨の雫の落ち切らず    正子

●暖かいので、5丁目の丘まで散歩。森戸第二公園まで。ここは、白樫、銀杏、欅、あたりに山茶花がある。大人用懸垂棒があり、ぶら下がるが、なぜか左肩から腕にかけて変に痛くなった。家に帰るころには痛みは自然に消えていた。

●1989年、12月2日、3日は、アメリカの大統領のジョージ・ブッシュとソビエトの首相のゴルバチョフがマルタ島沖のソ連のクルーズ客船上で会談(マルタ会談)し44年続いた東西冷戦を終わりとした日。

ベルリンの壁の崩壊から今年は30年。今年の記念日は、壁にあかい薔薇の花が差されてていた。あかい薔薇は、真紅でも、深紅でもない。オレンジ色がかったあかい薔薇でヨーロッパ的なかわいらしい印象だった。この色こそ私には西洋と思える。
「壁に差された赤い薔薇」が、令和のはじまりよりも、今年の最も印象に残る映像だ。

●色に関して今不思議な事。交通信号で三色を「青・赤・黄」と呼んで、とくに青について
あれは緑(青緑に区別されるのだろうが)じゃないのと、いう話があるが、日本では伝統的に緑も広く含めて青と呼んでいる。そのことを今の多くの人は知らないようである。そこを知らないと日本文化は底が浅くなるのではないか、と思う。若い俳人でこのことを知っているか統計をとってみたいものだ。

●玉三郎が主役演出をする「本朝白雪姫」の新歌舞伎の公演が話題になっている。昨日より、26日までの公演。テレビでちらっと見た。時代衣装は平安から鎌倉室町あたりの感じの着物。日本の民話のような印象。日本の民話が好きか、グリムの童話が好きかということになりそうだ。日本とヨーロッパの根本的な大きな違いがあるような気がした。何に精神の根を置くかだ。

12月2日(月)


雨。大粒の雨。

暖房の部屋に日差してクリーンな空気 正子
大粒の冬の雨降り花が生き      正子
駅ベンチ寒さ一ひたすら背をのぼる  正子
 鬼怒川のお守り鈴2句
寒の水響かす如く龍の鈴       正子
龍神の鈴はみどりよ寒夜鳴り     正子

●12月月例句会案内。
https://blog.goo.ne.jp/kakan02d/

●昨日句美子のところから鬼怒川温泉のお土産の栗餡のうすいまんじゅうと日光のお守りをもらう。鬼怒川温泉は、人があまりいなく、紅葉もきれいで料理もおいしくてよかったそうだ。

●コープに正月用食品のメインなものを注文。ほぼ例年と同じものになる。毎年同じものが企画され助かる。

12月1日(日)


晴れのち曇り。

●いよいよ12月。
お鮨を頼むと信之先生が言う。「一番人気」とあるのを頼む。混んでいて一時間半待ち。アンケートがあり、答えると次回サービスに茶碗蒸しを添えてくれる。なんのために注文したかとあるので、「家族の食事」に〇をつけたが、気持ち的にはわが家の二人の忘年会。今や忘年会に出ることもない。今日忘年会を済ませて、明日より、気を締めて、年越しの準備。

●久しぶりに俳句で爽快な気持ちになった。朝日新聞の俳句のコラムに星野高士氏が「祖母立子の年越し」という一文を書いておられた。俳人らしい、俳句の家系に居る人の文章と感じ入った。
その文中の立子の句を挙げるが、特に詩情や上手さが際立っているわけではないが、文中にあれば、ひときわ光彩を放ってくる不思議。天真爛漫な中の「景三情七」の立子俳句。読んだあと、俳句を離してみれば、なんとなくさびしくなる句だ。

買い物の好きな女に師走来る 立子
畳替えして鏡台も新しく   
元日やいつもの道を母の家 
お使ひの口上上手お年玉
初笑ひたしなめつゝも祖母笑ふ

●国立競技場が完成する。オリンピックの合わせて建設されたのだが、イスラエルの女性建築家の設計があがっていたが、これは費用や建設の難しさでなど、その他もあったのかもしれないが、却下された。デザイン的にはプロ好みでいいかもしれないが、日本の風景に馴染む方がいいと思った。そんなにデザインが浮かなくても狭い敷地に、地味でいいのではと思う。砂漠じゃないのだから。今回のオリンピック、ロゴも問題あって、市松模様を使ったデザインに。競技場は木材を多く使った建築に。日本の良さが生かされたと思う。費用も予算通りだったらしい。大成建設が施行。

11月30日(土)


晴れ。

冬空をゆく飛行機の音かすか  正子
冬空に銀の機体の日を集む   正子
冬星の光小さし包みたし    正子

●数日書かなかったが、気になることがある。次のこと。
フランシスコローマ教皇が、38年ぶりに来日。11月23日~26日までの日程。教皇機で23日羽田に到着。翌朝、長崎へ。それから夜は雨の広島へ。翌日は、天皇陛下のみと(つまり儀礼的ではないということなのか。)、阿部首相と会談。東京ドームで5万人参加のミサ。上智大学へも。平和をアピール。平和は多くの人が訴えている。違うのは、核についてはっきりしている。核エネルギーもノー、核抑止のための核もノー。原爆は犯罪である。わかりきったことと言えるが、このことを、はっきり言う人はいない。

●冬空を見ていて、思いついた。「そら」 という俳号は、どうだろうかろ。だが、ちょっと待てよ。聞いたことがある。芭蕉の弟子に曾良がいるじゃないか。曾良と空(そら)は、今日まで、全然結びつかなかった。字のイメージとは恐ろしい。

そして。パイロットを職業とする人が、退職し、飛行機を操縦しなくなった。そんな定年後のある日、それまでの習性で、急に大空へ飛び立ちたくなったらどうするんだろう。ストレスを感じないか。