8月7日(水)


晴れ。
夜十時の西空。三日月はジョーゼットをかけたように。昼間の炎暑のせいか。
ラジオ講座も夏休みで、原作のままの英語で、『ロミオとジュリエット』を放送。粋な計らいの講師。伊藤サム先生。

どこよりかあおられて来ぬ病葉は    正子
炎天を耐えゆくパイナップルの荷も   正子
夏の夜の三日月けむりて浮かびたる   正子

8月6日(火)


晴れ。

かき氷匙に冷たさいや残り   正子
一片の雲に晩夏のきたりける  正子
向山緑疲れて蝉鳴かす     正子
鉢の水流れ出したる涼しさよ  正子
ベランダに光黄ばみて原爆忌  正子
暑に耐うる夕餉の魚焼き焦がし 正子

8月5日(月)


晴れ。台風8号、9号が近づく。遅くには雨の予報。

原爆忌が近づいた。向こうの山が疲れたような緑。晩夏。
原子炉と原爆は私は同じものと考える。広島県の小学6年生のときだったか、記憶はあいまいだが、東海村に原子炉が文明の進歩の象徴のように作られた。それを、小学校の玄関の黒板に、ニュース係として私は書いた記憶がある。

8月4日(日)


猛暑。
8月月例ネット句会の案内。
http://blog.goo.ne.jp/kakan02d/

●「俳句添削教室に」若い人らしい句がある。よくぞ見つけてくれた。

●無印で文庫版型の手帳を4冊買う。俳句添削ノートとして使う。句美子、友宏用。

●元希に暑中見舞いの返事に紙の風鈴カードを贈る。吊るせば金属の棒が二本触れ合って鳴る。舌に「みんみんぜみ むこうの山で よくなくよ 正子」と書いた。孫には、俳句は推奨しないが、昔からの風流の習わしでしたためた。

8月1日(木)


表参道の伊藤病院へ。半年ごとの定期健診と薬をもらうため。
連日の猛暑のわりに、欅並木に覆われた歩道は、それほどの厚さではない。欅の幹は80センチくらいになっている。

帰り、北青山の紀伊国屋スーパーに寄る。胡麻たっぷりの大きな煎餅と本わらびもちを買う。
山陽堂で、『異邦人』(カミュ・窪田啓作訳・新潮文庫)、『変身』(カフカ・高橋義孝訳・新潮文庫)、
『長いお別れ』(レイモンド・チャンドラー・清水俊二訳・早川書房)を買う。

学生時代夏休みの読書と言えば、その薄い本のためのせいか、『異邦人』『変身』だ。今回もわが夏休みのために買った。薄い本とはいえ、一日で2冊読む気力はなくなった。『異邦人』の第2部、刑務所はよくわかる。その気分に染まりそうになる。その気分を救うのは、アルジェの美しい風景。ちょっと旅行してみたくなる。本当は、第2部がよくわかってはいけないのかもしれない。