3月21日(日)/春分の日

俳句
ようやくの桜蕾が灯の中に

晴れ
○「俳句界4月号」が到着。3冊。

○お彼岸なので、餡も自分で炊いておはぎを作る。つぶ餡、青海苔、胡麻の三種。胡麻は摺り胡麻に醤油を少し垂らす。胡麻に醤油を入れるアイディアは、「お菓子の教科書」(川上文代著/新星出版社)のおはぎの作り方で教えてもらった。おいしいですよ。

○ラベンダーの蕾が覗く。雲間草が花盛り。日光を好むらしい。夕方から風が強くなる。夕べは、風の声が歌のようにも聞こえ、なんどもラジオかもと確かめたが、やはり、風の音。
ローレライの話を思い出した。

○今日の俳句
湧水の流れに椿一花あり/小川和子
 きれいな湧水に一花の椿が落ちてまだ色鮮やかである。水と花のクリアなイメージが美しい。

○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/

◇季節の花「桜・花ニラ・雲間草」(横浜日吉本町3丁目)

3月20日(土)

俳句
花すもも散るや夜道の片側に
春嵐夜道を戻る髪弄り

曇り時々晴れ
○下記ブログの更新
インターネット俳句コンテスト協会事務局
http://blog.goo.ne.jp/ihck/
インターネット俳句コンテスト実行委員会
http://blog.goo.ne.jp/contest2009/

○仙の絵と書のある出光のカレンダー。三月には次のようにある。
「楽しみハ花下より鼻の下」「農其天下之本乎」
鼻の下とくれば、鼻の下が長いを連想するが(現にこういう男性の顔を知ってはいるが)鼻の下というのは、生活の糊という意味らしい。桜花の下で、花見の宴がくり広げられる頃には、農民たちは額に汗して忙しく働いている。人々が花見を楽しむことができるのも休む間も惜しんで働く農民たちに支えられてのことである。

思い返してみると、桜が咲くは、苗代の準備を始める頃だったのかもしれない。種籾をみどり色の消毒液に浸し、それから苗代に蒔く。苗代床はなんだか暖かそうに思えた。農家の人は、花見どころではなかったような気もする。苗代ができたり、田の畦がきれいに塗られたりすると、咲いているれんげそうが土に鋤きこまれたりはしたが、楽しい季節がはじまったという記憶がある。

○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/

◇季節の花「すもも・ソケイ・ヒアシンス」(横浜日吉本町3丁目)

3月19日(金)

俳句
囀りの抜け来る空の半円球
 読み手に快い思いを与えてくれるのは、作り手の心が新鮮で、句を楽しんで作っているからであろうと思われます。句が生き生きとしています。(高橋信之)

曇り時々晴れ
○月刊俳句界の依頼原稿の校正。作品6句掲載。

○第19回インターネット俳句コンテストの準備。作品募集期間は、9月1日から9月30まで。
http://internet-haiku.info/contest/index1.html

3月18日(木)/彼岸入り

俳句
境内に水音のして黄水仙

晴れ
○わたしの住まいは、横浜市営地下鉄日吉本町駅から、100mほどのところ。歩いて数分のところに天台宗の古刹金蔵寺がある。徳川家康の寄贈した大鐘もある。午後、その金蔵寺まで花の写真を撮りに行く。雪の後の陽気に、ひょっとしたら、桜の蕾に色が見えるかと思ったが、一つ、二つは色が見えたものの、まだまだ。蕾はきみどり色に見える。花の写真を撮りはしたが、最高の花ではなく、普段の花。垣根、電線、屋根、ボールなどが入っている。題して「生活する花たち」。HPの表紙にアップ。

◇季節の花「ラッパ水仙・チューリップ・白木蓮」(横浜金蔵寺界隈)

○ますみさんから送られてきている150句を読む。一箇所、旧かな表記になっているところにチェック。

○沖縄土産のサーターアンダギーの粉があったので、作る。沖縄ドーナツのようなもの。膨らみが足りなかったが、味は合格。

○印刷所から、原稿はPDFではなく、wordがよいと電話がある。出来上がったものをHPに出すには、PDFがいいと思う。

3月17日(水)

曇時々晴
○オンライン版「花冠」5月号を<pdfファイル>に。花冠同人は、原稿ファイルをそのまま見て、各自、自分の原稿の校正を済ます。5日間ほどで校正が終わる。
http://blog.goo.ne.jp/kakan12/

○花冠同人の句にコメントを書く。

まんまるい蕾もろとも花菜漬け/藤田裕子
まんまるい、黄色も少し見える蕾もろとも漬物に付け込むには、心意気がいる。日常生活が身の丈で表現された句。

不揃いの芽を一列にチュウリップ/黒谷光子
チュウリップが一列に芽生え、その芽生えも不揃い。球根の大小もあるだろう、自然に任せれば、芽の出かたもそれぞれ。「一列に」は、花を心待ちに植えた人の気持ちも読める。

水色の空の三月摩天楼/桑本栄太郎
煙るような摩天楼が聳える空は、もはや三月の水色。新鮮で明るい都会の風景ではあるが、「空の三月」は、大きな自然に委ねられるもの。

ブラウス白し三月の風に干され/藤田洋子
三月になると光も風も明るさを増してくる。着るものの色も軽やかな色へ。ブラウスの白が風に初々しい。

セロファンにあふるるミモザの黄をもらう/柳原美知子
ミモザの花は、やさしい黄色。それを、透明なセロファンにあふれるように包んでもらった時の幸福感。

籠の目にきらっと見えて菜花の黄/佃 康水
春の明るい光と風まで感じさせてくれる。

雛わきに蕾を高く桃の枝/小西 宏
雛のわきに飾ってある桃の花は、真っ直ぐな枝に丸く可愛い蕾が付いている。高々と活けられた桃の枝は、健やかである。

姨捨の山は雪解や蕗の薹/小口泰與
姥捨とは、その名も悲しく恐ろしいが、それは昔のこととして、姥捨山も雪が解け、蕗の薹があちこちに出始めた。通り一遍ではない、春の来た喜びがある。

反芻の目つむる牛に風光る/古田敬二
冬が過ぎ、だんだん春になると、光りが強くなる。風がきらりと光るように感じられる。そんな中、牛は日を浴びながら、目をつむり、ゆっくりと反芻している。泰然とした牛と風の鋭い光が好対照。

空席の椅子にたたまれ春ショール/成川寿美代
淡い色目のきれいな、ふんわりとした春のショール。開演前であろうか。ちょっと立った間の椅子にそっと乗せられている。開演を待つ、そわそわと華やいだ雰囲気が伝わる。

芽吹き待つ雑木林の明るさよ/渋谷洋介
雑木林の芽吹きは、想像してもうれしい。芽吹きを待つ林が明るい雰囲気に満たされている。すぐにも、様々な木々が薄緑色に芽吹いてくるだろう。

なつかしく来し方思う涅槃西風/井上治代
陰暦に2月15日ごろ一週間ほど吹く風で、この風が吹くと寒さが戻る。西方浄土からの風とも思われ、この季節の、なにか懐かしさをもっている。来し方を思ってみたりする。

白木蓮咲き初めたれば空広し/小西 宏
白木蓮が咲くと、花を見上げずにはおれない。空は一度に明るさを増す。空の広さを感じると、なお白木蓮が際立つ。

三月と聞けば親しき山の雲/桑本栄太郎
「三月」は、桃や辛夷など木々の花や、草花も咲き始め、雛まつりがある月。山の雲もぽっかりと浮かんで、親しみを覚える。三月は、自然への親しみを覚える初めの月。

青麦の色濃き中の道一本/黒谷光子
青麦が色濃くなり、匂いまでしてきそうな道である。真っ直ぐに青麦の中を通る道であろう。添削は、青麦を貫く「道一本」のイメージをはっきりさせた。

六甲の山路を埋めて芽吹きかな/河野啓一
六甲山系は、神戸・芦屋にかけての東西30キロほどの山の連なりで、阪神に生活する人たちには親しい山。アウトレジャーのメッカでもあるが、植物も多く楽しめる。山路を辿れば、山路を「埋める」ほどの芽吹き。さまざまの色の芽吹きに感動する。

強風のなか子供等の卒業式/村井紀久子
卒業式のころは、寒さが戻って強風に見舞われることがある。穏やかな日ばかりではないが、子どもたちは、元気に学校を巣立ってゆく。前途に幸多かれと願う。

3月14日(日)

俳句

晴れ
○花冠5月号入稿。5月号からHPのオンライン版からダウンロード。割付はadobe.
念のため、これまでどおり原稿とCDROMをエックスパックで郵送。

○小川和子さん、佃康水さんに花冠4月号各6冊ずつメール便で発送。

○昼は今年になって初めてのざるそば。そばつゆはいつも自家製。