10月18日(土)

俳句

○晴れ。

○花冠句会(10月12日~19日)の入賞発表。

○日記が、どういうものであるのか、見直す必要がありそうだ。日々の生活記録だけではなく、創作や思索の経緯などが知れるものだし、また文学的価値の程度が知れるとか。ブログばやりのこのごろ、ブログを書くなら書くで、意味や価値がいるだろう。「クレーの日記」を読みたくなった。

○睡眠確保のためには、蒲団をふわふわに干すのが、昔ながらのことだが、よいようだ。

10月17日(金)

俳句

晴れ。
○薬をもらいに病院へ。「主治医としては云々」で、日々のことに追われて、人に自分の健康をいうものでもなしで、だが、健康には気をつけないといけないようだ。

○このところよい天気が続く。このような天気はめずらしい。信之先生は、連日鶴見川を歩いている。荘二さんの話では、ほぼマラソンコースの42キロあるらしい。地図をもって、健脚ぶりを話すことしきり。本日は、河口まで行ったそうだ。

ビオラ苗/10月15日(水)

俳句
すみれ苗植えて秋日の日溜まりへ
草の中の草の露草青冷ゆる

○晴れ。

○コープで注文していたビオラ苗が届く。さっそく、土、プランター、軽石をかって植える。今一番手っ取り早く、植えれるもの。あとピンク系の球根セットを間もなく植える予定。

浜田庄司展/10月16日()

俳句
 多摩川 
百本の電車を通し川澄める
川土手の風のあらさに秋の蝶

○川崎市民ミュージアムで開催中の浜田庄司展に出かける。
11時に愛代さんと武蔵小杉駅北口1番のバス停で待ち合わせ。そこより、バスで、ミュージアム前まで。作品一点一点の力に迫られる。土と火と人のエネルギーのぶつかり合いの力のようなもの。

ミュージアムのレストランで昼食。帰り、多摩川沿いを歩き、丸子橋を半分渡り、引き返し、小杉まで。小杉駅前の喫茶店ブラジルで、3人で句会。解散は4時半。ブラジルでは、アップルパイのみ。昼食でコーヒーを飲みすぎたせい。

○ミュージアムでは、5枚で100円絵葉書があって、岡本一平の漱石先生、浜田庄司の「春去春来」の角皿、広重の川崎(多摩川は、当時六郷川と呼ばれていたとか)を買う。

あと、一枚はPaul Kleeの絵葉書。これは、157円也だが、青く聳える三角の山と星と月、あかるい街が色彩のみで画かれたもの。題はDER NIESEN とあるから、山は、ベルンの住まいからみたニーゼン山。ユングフラウやアイガーなども見えるところらしい。
最初、カディンスキーの絵葉書に目がゆき手にしていた。愛代さんはマティスの花の線画を地味だけどいいと買う。それもいいなと思いながらも、人と同じものどうも… 。それで、よく見て、パウル・クレーの絵葉書にした。安いものだし、2枚買えばいい思うだろうが、こういうときには、1枚だけ買うことにしている。「何を選ぶかを自分に厳しくするためと、余計なものは買わないため」とはあとで思いついたことだが。

もうひとつ、影向寺のパンフをミュージアムで買う。影向寺は、<ようごうじ>と読ませる。読み方が少々ミステリアス。随分な古刹で、そのいわくありげな名前と、甍の模様と仏像に惹かれたので、一度訪ねてみたい。

○庄司展を見た後、川崎の古代からの歴史の展示があり、土地の祭りの風習などが展示されてあった。広島の郷土と同じものもあるが、体が覚えている風土のものとは、違った民衆の生活の匂いが嗅げた。

○また、ビデオ彫刻なるものを見た。真ん中の円に古い寺や木々の戦ぎなどの部分が、回りを廻る円が10個ばかりもあったか、そこは、今の川崎だろうが、工場群や海の波、鴎、船などが映し出されている。見ていて、ある想念が浮かぶようになっているのかもしれない。

満月/10月13日(月)

俳句

○晴れ。満月。

○花冠創刊号の作品7句の選を始める。創刊号の投句締切は10月末日。

○12日付け日経文化欄で亀山郁夫氏の文章「ペテルブルグの48時間」を読んだ。罪と罰、カラマーゾフの兄弟の訳ですでに有名なロシア文学者で、東京外大の学長だが、読んで抵抗なく身に入る。というより、小説のように読ませる。言葉に納得する。

言葉はどこから生まれるか、ときどき考えてみたりするが、言葉は言葉が言葉に触れるときに、先ずは生まれると思っていいのだろう。英語を話す場合、アメリカ人と話したほうが、他の英語を話す、たとえば中国人とか、ドイツ人とかよりも、英語がスムーズに出てくる。よい文章を読めば、よい言葉が出てくる。難しい本を読めば、難しい言葉を思いつく。文学的なら文学的な。言葉は脳の引き出しに入っているのだろうが、ある言葉に触発されて、その引き出しが開けられるような気がする。

秋祭り/10月12日(日)

俳句

○晴れのち曇り。

○十三夜句会の入賞発表。
http://blog.goo.ne.jp/kakan15

○花冠創刊号の投句の受付を開始。ネット短信9号の返信を使い投句する。

○花冠句会は第1句会から第5句会まで、好きな句会に移動可能とする。但し、一週間は変更してはいけない。

○ネット短信9号。日付を11日としてしまったため、12日として直して訂正版を送信。

○今日は本祭り。子どもみこしが路地を通る。

○パソコンを買おうか買うまいか迷っていたので、なるべくなら買うように、電器店にお供をする。95時代は、IBMが30万円ほどしたのが信じられないほど。400万円ほどをパソコンにつぎこまなければ、エキスパートになるのは、無理とか言われていた。事実そのくらいかかったと思う。いまは、故障も少なくなったし、液晶になったので随分軽便になった。「パグ」という言葉も忘れるほど。

○さわやかな一日。洗濯や布団干しに精出すが、午後からは曇り。行楽シーズンだが、雑用をしながら、箱根がいいか、小諸がいいかそれとも鎌倉の竹林か、グリーンラインとブルーラインの乗り放題切符で湘南台までゆくか、など頭で考えて、今日は終り。

十三夜句会/10月11日(土)

句会投句
朝よりのりりと雨ふる十三夜
木犀に空は曇りてなにもなき
宵宮は雨降る空の十三夜

木犀に四目竹垣あおあおと

○雨。昨夜の予報では、天気がずれて、晴れであったが、夕方まで雨。小さな夕焼け。句会最中に月が見られた。今年の月は、12夜月のようでさびしい。

10月10日(金)

俳句

○晴れ。

○投函に出かけたところ、近所で柵の修理。職人さんが来て、四目垣でも作るらしい。杭を打って高さを決めるところだったが、全く目で測っている。「(弟子)これでよいか。」「(親方)これでよし。」

○明日は十三夜だが、今夜から曇りの予報。

ノーベル化学賞/10月9日(木)

俳句
風に向かえば金木犀のつんとくる
カーテンを洩れる団地の秋灯
バスを降り大路を吹ける秋の風

○夜中ネットのニュースで、下村脩氏がノーベル化学賞を受賞されたと知る。
オワンクラゲの研究。面白そうだ。研究というのは、気の遠くなるような道を休まず、困難にもあきらめず、辿っていくことらしい。逆に考えれば、自然はそれほどに神秘的に、魅力的に、応えをもっているということか。

○下村先生は森のなかで暮らしておられるとか。インターネット俳句センターが開設されて3年目ぐらいだったか、アメリカの俳人たちが、ウォールデンの森で2週間ばかりを過ごす計画があるが、参加するなら申し込むようにと知らせてきたことがあった。森の哲学者ソローにあやかってのこと。森のしずかな生活にあこがれている俳人もいるようだ。

○母校からノーベル賞受賞者がぞくぞくの敬二さん。名大万歳!!談話室にノーベル賞余聞を書いてくださる。ご一読を!!
http://ehime.net/bbs/suien/index.html

○ノーベル賞で湧いている間に、わが家のベランダではハイビスカスが大きな花を開いた。買ってきたときの蕾は全部取れてしまって、育てるのをあきらめかけたが、夏クーラーの排水が溜まるので、やり続けた結果咲いた花。2花目。あと二つ蕾が付いている。さらに見ると、蕾らしい形が覗いている。いつまで咲いてくれるか。

○午後日吉に買い物に。抹茶とノーベル賞に湧く名古屋の外郎、本日入荷の赤穂の塩味饅頭を買う。少々坂道を歩いたせいで疲れるが、メロンのフレッシュジュースに蘇る。

ノーベル物理学賞/10月8日(水)

俳句
ひよどりの一声くらき雨に捨つ
涙なく熱く焼けたる秋刀魚食ぶ

雨。
○今年のノーベル物理学賞に、日本人の三人が選ばれた。日本には物理学の学問のすばらしい伝統があるのだろう。

○秋尾敏氏から句集『ア・ラ・カルト』を贈呈される。主宰誌「軸」の500号記念の出版とのこと。

○水曜日は生協の配達がある。秋刀魚を頼んでいたので、夕食は秋刀魚となる。当来のかぼすを添えて。秋刀魚について、金子兜太氏が、秋刀魚の俳句なら、秋刀魚は、「焼く」か「食べる」かなので、それを詠む次第だ、というのをテレビで聞いたことがある。なるほどであって、おかしくて笑う。今日の俳句は、「食べる」になった。

○朝日の夕刊、このところ、「フェルメールと私」のコラムに、著名人が入れ替わり、フェルメールと私を書いている。先日の谷川俊太郎氏には少なからず驚いた。なにげなく捲った紙面に今度は、西垣通先生。その後いかがお過ごしかと思っていたら、フェルメールで登場された。

著名人もフェルメールがお好きなのか。新聞社のお膳立てであろうが、こう見え透いては、フェルメールも、いやになる。片隅の人のフェルメールを読みたいものだ。どういうときに、フェルメールの何に元気をもらったとか。慰められたとか。昨年新国立美術館でフェルメール1点を見た。今回は見に出かける気がしない。そうは、私が言っても、身近にも海外までフェルメールを訪ねて出かける何人かを知っている。ふと思う、ふわっとした光のようなその名前もいいのかも。

○数年前のこと、K事務所の企画でたぶん「男性の俳句」というアンケート形式の企画があったが、つまらない企画を立てるものだと思いながらも読んだ。それに、残らず著名男性俳人が参加している。こんなつまらない企画に乗れないと断る人もいなかったのか。断るような気骨のある人が、一人ではまずいので、三人いれば、世の中随分変わるだろうなと思った。フェルメールについて書かないと断った人がいたかどうか。そこまで、新聞や雑誌に影響力がないので、気軽に、ちょっとしたお付き合い、というのかも。でも「こぞって」というのが。