9月3日(木)

★草は花を娘の誕生日の空の下  正子
野や山には名もない小さな草が可愛い花を力一杯に咲かせています。お嬢様が誕生され、爽やかな空の下で草の花までもが祝福してくれている様です。「草の花」で更に愛らしいお嬢様が想われ、ご家族のお慶びは計り知れません。(佃 康水)

○今日の俳句
韮の花浸す野川の音澄むへ/佃 康水
韮の花は新涼の季節に先駆けて咲く。摘んだ韮の花は野川に浸すと涼やかな花となる。「澄む」は写生であっても作者の深い内面が出る。(高橋正子)

○秋風の路地に出て買うロバのパン  正子
木退院後は、木曜日に車でやってくるローゼンハイムのパン屋さんでときどきパンを買うようになった。バターロールは、子どもが小さいとき家庭で焼いていたパンとそっくり。今日は、バターロールだけを買う。なのに、おまけに食パンが入っていた。これは、ラスクにすることに。(2015)

聖マリアンナの東横病院に信之先生の次回検査予約表などを取りにゆく。急行で一駅の武蔵小杉まで。
退院後のこのところ、毎日部屋を見渡して、何を捨てるか考えている。雑然と物があるが、整理すれば残す項目はさほどなさそうだ。

○秋桜(コスモス)

[秋桜/横浜・四季の森公園]

★コスモスの花に蚊帳乾す田家かな 鬼城
★日曜の空とコスモスと晴れにけり 万太郎
★コスモスの相搏つ影や壁の午後 泊雲
★コスモスや二戸相倚れる柿葺 青畝
★コスモスの花咲きしなひ立もどり 虚子
★コスモスや墓名に彫りし愛の文字 風生
★コスモスを離れし蝶に谿深し 秋櫻子
★コスモスの乱れふし居り月の下 石鼎
★コスモスにみんな薄翅を立てし虫 かな女
★コスモスをうまごに折りて我も愉し 亞浪
★コスモスくらし雲の中ゆく月の暈 久女
★コスモスの月夜月光に消ゆる花も 青邨
★コスモスの花のとびとび葭の中 素十
★コスモスに藍濃き衣を好み著る 鷹女
★コスモスや鐵條網に雨が降る 汀女
★望郷や土塀コスモス咲き乱れ 立子

★満月光地上に高きコスモスに/高橋正子
★裏庭にコスモス咲かす自由さあり/〃

 コスモス(英語: Cosmos、学名:Cosmos)は、キク科コスモス属の総称。また、種としてのオオハルシャギク Cosmos bipinnatus を指す場合もある。アキザクラ(秋桜)とも言う。秋に桃色・白・赤などの花を咲かせる。花は本来一重咲きだが、舌状花が丸まったものや、八重咲きなどの品種が作り出されている。本来は短日植物だが、6月から咲く早生品種もある。原産地はメキシコの高原地帯。18世紀末にスペインマドリードの植物園に送られ、コスモスと名づけられた。日本には明治20年頃に渡来したと言われる。秋の季語としても用いられる。日当たりと水はけが良ければ、やせた土地でもよく生育する。景観植物としての利用例が多く、河原や休耕田、スキー場などに植えられたコスモスの花畑が観光資源として活用されている。ただし、河川敷の様な野外へ外来種を植栽するのは在来の自然植生の攪乱であり、一種の自然破壊であるとの批判がある。
 オオハルシャギク Cosmos bipinnatus Cav. 一般的なコスモスといえばこれを指す。高さ1 – 2m、茎は太く、葉は細かく切れ込む。 キバナコスモス Cosmos sulphureus Cav. 大正時代に渡来。オオハルシャギクに比べて暑さに強い。花は黄色・オレンジが中心。 チョコレートコスモス Cosmos atrosanguineus (Hook.) Voss 大正時代に渡来。黒紫色の花を付け、チョコレートの香りがする。多年草で、耐寒性がある。花言葉は少女の純真、真心。「コスモス」とはラテン語で星座の世界=秩序をもつ完結した世界体系としての宇宙の事である。

◇生活する花たち「あさざ・露草・うばゆり」(東京白金台・自然教育園)


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