曇りのち晴れ
ヘッセならと思い見あぐる秋の雲 正子
満つるもの空にふわふわ秋の雲 正子
コピーして詩集を綴じぬ秋のリボン 正子
Essay
(五)リルケと俳句について
●信之先生の遺したインゼル書店の『RILKE WERKE2』 から「ドゥイノの哀歌」をコピーした。題名を含んでA4用紙9枚になったので、穴を左端に4つ開け、細いリボンで返し縫いのように綴じて詩集を作った。リボンはごく細く、色はポンパドールピンク。予想外にいい感じにできた。われながらうまく綴じれた。
手元にあるのは、ドイツ語の辞書、『リルケ』(星野慎一・小磯仁著/清水書院)と生成AI。この3つを頼りに読むことにした。生成AIが無ければ、到底読む気にはならなかっただろう。早速AIに発音を訪ねたら、ドイツ人がさらりと発音してくれた。「DUINESER ELEGIEN」「ドゥイネーザー エレギーエン」と読む。
読み始めると、読むにつれ、たぶんリルケの感受性の深さに、頭が痛くなるだろう。手始めに、第一哀歌のはじめをAIに英訳してもらった。日本語の翻訳と比べると、英訳のほうが、言語が近いというより、言葉が軽いというのか、わかりやすい感じがした。これから読み進めるのに安心感ができた。日本語でよくわからなければ、英訳が頼れる。それもわからなかったら、AIに逐一聞く。無謀なプランを立てたものだと思いつつも、今この詩を読む必要があるのだと直感した。老婆の楽しき孤独を邪魔する人はいないだろうから。
●晃さんと、祥子さんに電話。祥子さんに花冠No.371 (7月号)を贈る。
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