暁に雨、のち曇り
黒葡萄洗えば白くひかる粒 正子
さらばえし朝顔一本抜き捨てる 正子
●敬老の日なのだが、病院が開いていて、朝8時半ごろ出かけ、循環器の検査いろいろ。薬を飲んでの上でのことだが、どこも悪くないそうだ。待ち時間に文庫本の『シッダールタ』を読んでいた。インドなのに無花果の木がでてきたけれど、あるのかなと思った。それで、ネットで調べると「インド菩提樹」がクワ科イチジク属とあった。インド菩提樹をイチジクの木と訳しているのかなと思った。普通のイチジクもインドで栽培されているとある。日本で菩提樹と言われるのは、西洋菩提樹でリンデンバウム。日本ではインド菩提樹は育たないらしい。
昨日は『デミアン』を読んだが、エヴァ夫人と言うのが気になる。母性的なものを表しているのだろう。『ファウスト』でも、女性的なものが問題となっている。このところ母性的なもの」について、あまり言われないのではと、ふと思った。「母性的なもの」は男性目線なのかもしれないが、かならずしもジェンダーの問題ではないような気がする。
ヨーロッパの小説など読むと、なぜと思うところに必ずユダヤ問題がある。よほど深く入り込んでいる。かの詩人もこの詩人も、何故自殺したのかと経歴など見ると、ユダヤ人なのだ。読んだあとにわからなさが残る。信之先生の本棚に「ユダヤ人」と帯に書かれている本が目に入った。ずっと前からあって、目には入っていたのだろうが、気に留めていなかった。取り出して中を見る。読んでみたいが、目がちらちらする。いままで読まないで来たことにここに来て、し訳ない気持ちがしたが、今やっと自分の時間ができたのだから、しょうがないよと言う気持ちもある。
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