★西瓜切ってみなの心に故郷(くに)ありぬ 正子
西瓜は、みんなで頂くのが、おいしいですね。分けられた西瓜を、それぞれが嚼む。やがて言葉少なとなり、ふと見渡せば、皆が懐かしげな顔つきに。西瓜を切り分けることで、そこへ集う人達に故郷を想わせる。季節とともにある、暮らしの力と存じます。(川名ますみ)
○今日の俳句
車椅子とんぼの群へ触れに入る/川名ますみ
「触れに入る」がすばらしくよい。とんぼの群れに、自ら入り、とんぼと同じように交わることに純粋な喜びがある。(高橋正子)
○落花生の花
ピーナッツの花咲かせ空ひろびろと 高橋信之
生家の前はすぐ畑となって、胡麻を植えていたことを既に書いたが、その胡麻畑の隣に落花生を植え、同じ時期に花を咲かせていたので、夏休みの記憶に残っている。当時、生家では、南京豆といっていたが、南米原産で東アジアを経由して、江戸時代(1706)に日本に渡来したと言われている。落花生は、7・8月の早朝に黄色の花が咲いて、昼にはしぼんでしまう。数日経つと子房柄(子房と花托との間の部分)が伸びて地中に潜り込み、子房の部分が膨らんで結実する。地中で実を作ることから落花生(ラッカセイ)の名前が付けられた。
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