★一椀の汁に絞りきる酢橘 正子
○今日の俳句
さみどりの稲穂のそよぎ湖近し/黒谷光子
ゆたかな湖をそばに、さみどりの稲穂のそよぎがやさしい。広くゆったりと、そしてこまやかなな詠みに、句が美しく仕上がった。(高橋正子)
○パスポート
パスポートを受け取りに、川崎駅西口からまっすぐに七分ほど歩いたところあるソリッドスクエアビル内のパスポートセンターに行った。一週間前に交付申請に行った日は、日傘が必携のお天気だったが、今日は雨傘を持って出かけた。台風でもないのに、中国、四国から東海にかけて大雨の様子。異常天候ではなく、温暖化によって引き起こされた天気とのこと。こういうのが日常の天気。西口を出ると雨は小雨で、蝉が並木の桜の木でまだまだ鳴いている。インターネット俳句センターが昨夕アクセス百万回を達成したので、そのお祝いをどこかでするといって、信之先生も一緒に来た。申請から、受け取りまでの一週間、急に涼しくなった日もあったし、蒸し暑い日、夕立や雷雨の日もあった。海外で家族が事故にあって、パスポートがない人はどうするんだろうとか、思ったりした。
前のパスポートは、1990年に家族でドイツ旅行をしたときもので、95年で期限が切れている。それから一度も海外に行っていないことになるが、この古いパスポートを申請時に持っていたら、係員の女性が三人も珍しそうに見に来た。第一、身長を記入している。第二、小学生の元と句美子と私と親子三人が一緒に一枚の写真に写っている。今は、身長は書かないし、写真は、赤ん坊でも一人で写すとのこと。ICチップが組み込まれ、サイズも小型化されている。古いのを見て句美子が笑う。偽物がすぐ作られてしまいそう、と。しかし、一番違うのは、写真に写っているわれわれ親子三人だろう。二十一年の歳月が流れている。十歳だった元は三十を越え、六歳だった句美子は二十七歳になっているのだ。十年用の収入印紙を貼って、係員の質問に答えて、すぐに交付してもらえた。私が十年先に必要とするかどうかだが。
そして、100万回のお祝だが、蒸し暑くて、あまり食べる気にもならない。パスポートセンターのビル内の食事どころを見て歩いて、結局、ドトールのコーヒーとミラノサンドイッチということになった。私はアイス、信之先生はアメリカン。お祝は夜にワインと鯛のお刺身で、ということにして帰った。
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