★原っぱにえのころぐさの影となる 正子
空き地や公園の隅っこの原っぱにえのころぐさの穂の影が揺らいでいる様子は、秋の初めを感じさせてくれます。えのころぐさは原っぱがよく似合います。 (高橋秀之)
○今日の俳句
産声を待つ部屋の窓白木蓮/高橋秀之
子の誕生を待って落ち着かない父親の目に、白木蓮が映る。産着のような純白の白木蓮に、まもなく誕生する子が重なって見える。(高橋正子)
○犬蓼(赤のまま)
[犬蓼(いぬたで)/横浜下田町・松の川緑道]
★犬蓼の花くふ馬や茶の煙 子規
★犬蓼の花に水落ち石出たり 鬼城
★手にしたる赤のまんまを手向草 風生
★モンペ穿く赤のマンマに笑ひながら かな女
★赤のまま土の気もなき蛇籠より 青畝
★赤のまま摘めるうまごに随へり 亞浪
★道ばたの捨て蚕に赤のまんまかな 石鼎
★人恋へば野は霧雨の赤まんま 鷹女
★赤のまま天平雲は天のもの 青畝
★赤のままそと林間の日を集め 茅舎
★山水のどこも泌み出る赤のまま 汀女
★われ黙り人話しかくあかのまま 立子
★一本を一心に見る赤のまま/大串章
★枯畦に残りて赤しあかのまま/阿部ひろし
★相模野にあるままを活け赤のまま/鷹羽狩行
★暁光を小粒に受けて赤のまま/林翔
★水際の赤のまんまの赤つぶら/高橋正子
イヌタデ(犬蓼、Polygonum longisetum あるいは Persicaria longiseta)は、タデ科の一年草。道ばたに普通に見られる雑草である。茎の基部は横に這い、多く枝分かれして小さな集団を作る。茎の先はやや立ち、高さは20-50cm。葉は楕円形。秋に茎の先端から穂を出し、花を密につける。花よりも、その後に見られる真っ赤な果実が目立つ。果実そのものは黒っぽい色であるが、その外側に赤い萼をかぶっているので、このように見えるものである。赤い小さな果実を赤飯に見立て、アカマンマとも呼ばれる。雑草ではあるが、非常に美しく、画材などとして使われることもある。名前はヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないために「イヌタデ」と名付けられた。
コメント
お礼とコメント
【お礼】
産声を待つ部屋の窓白木蓮の句を今日の句にお取りあげくださりありがとうございました。
このとき待っていた産声の子も、早いもので小学校2年生です。
改めて、健康で元気に産まれてきてくれたことのありがたさを思い出させてもらいました。
【コメント】
原っぱにえのころぐさの影となる 正子
空き地や公園の隅っこの原っぱにえのころぐさの穂の影が揺らいでいる様子は、
秋の初めを感じさせてくれます。えのころぐさは原っぱがよく似合います。