雨、時々曇り
秋初め古書を外れし一ページ 正子 秋初め雨ここちよき降りように 正子
●『果樹園』はやはり古書。めくっていたら、一枚ページが外れた。表紙も紙なので傷みそう。出版されて67年経っている。「ヴァレの四行詩」を便箋に4篇書き写す。3篇は空の詩。1篇は路の詩。リルケにとって、アルプスの山々は「高貴な山々」と表現されている。書き写す理由は特にないが、手すさびのペン習字の練習とでもしておく。手芸とか裁縫とかは好きなのだが、眼の負担が大きいし、裁縫は布を断つ時に体力がいるし、億劫になっている。
●雨が降って涼しくなったので、日吉まで出かける。丸善に寄り、『風姿花伝新訳』(観世清和著/PHP/2013年刊)。これは本屋に在庫がないので出版社に聞いてみるということだが、おそらく、出版社にもないだろう。岩波の『風姿花伝』を薦められたが、こちらは持っている。最近おもうのだが、本屋の接客がどの店よりも一番接客がいい。客である私との相性がいいと言う理由かもしれないが、かゆいところに手が届く親切さ。これは何の変化か。
●ベートーベンのバガテルを初めて聞く。「エリーゼノために」のようなピアノ小品がバガテル。さしずめリルケの「ヴァレの四行詩」の感じがする。
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