6月10日(金)

★朝影のみどりの深き夏ポプラ  正子
ポプラは街路樹として美しい樹形が好まれる落葉高木です。この句を口ずさみますと爽やかな夏の朝の樹姿が目に浮かび、すがすがしい気分がしてきます。 (河野啓一)

○今日の俳句
射干の咲いて空には雲もなし/河野啓一
射干(ひおうぎ)は、葉が檜扇に似て、橙色に斑のあるこじんまりと品のある六弁花を開く。雲もない夏空に、日本的な射干の花の色が印象的である。(高橋正子)

○花冠8月号作品

夏椿
高橋正子
 信之先生傘寿のお祝い二句
くれないに色いろいろと祝う薔薇
芍薬の花束水吸う力あり
 横浜・山手百十一番館
薔薇の香の水を含みて薔薇館
 港の見える丘公園
薔薇を見しその目に遠き氷川丸 
沙羅の花みずみずしくて落ちている
夏つばき咲いて六十路の軽き風邪
軽き風邪ひいて梅雨の涼しさよ
黄あげはの掴まんとして離るる花
朝顔の支柱きりっと造り竹
赤深きチェリーを洗い滑る水

メモ
石楠花のうすくれないも昼下がり
紫陽花を剪りて雨の匂いせり
 隅田の花火は紫陽花の一種
この家も「隅田の花火」が咲き覗く

◇生活する花たち「あじさい」(横浜日吉本町)


コメント

  1. 河野啓一
    2011年6月9日 23:24

    お礼
    正子先生

    の咲いて空には雲もなし」をおとり上げくださり、厚く御礼申し上げます。
    この射干は何時のころからか庭の草むらに見られるようになり、夏の日差しの下で明るい色が目に着くようになりました。

  2. 河野啓一
    2011年6月9日 23:52

    コメント
    ★朝影のみどりの深き夏ポプラ  正子

    ポプラは街路樹として美しい樹形が好まれる落葉高木です。この句を口ずさみますと爽やかな夏の朝の樹姿が目に浮かび、すがすがしい気分がしてきます。