★森奥のたんぽぽ大方は絮に 正子
鮮やかに飾っていた黄のたんぽぽが森の奥へ入るともう大方はふわふわっとした絮になって居る。辺りの木々は若葉が輝き、初夏に向う季節の移ろいと森の爽やかな情景が浮んで参ります。 (佃 康水)
○今日の俳句
宮島桃花祭御神能祭
春風を袖に孕みて能舞えり/佃 康水
厳島神社の能舞台は特別なもの。海を渡ってきた春風が能舞台を吹く。能衣装の袖に孕む風が風雅に動きのある新鮮さを呼んでいる。(高橋正子)
★足許にゆふぐれながき韮の花/大野林火
★おもてより裏口親し韮の花/水野節子
★天日を豊かに受けて韮の花/久我達子
★花にらはいつも樹のそば垣のそば/高橋正子
花にらは、春の季節感があるが、俳句の季語ではない。夏の季語の「韮の花」とは違う。ハナニラ(花韮、学名:Ipheion uniflorum (Lindl.) Raf.)は、APG植物分類体系第3版でヒガンバナ科(APG植物分類体系第2版ではネギ科古い分類のクロンキスト体系ではユリ科)に属するハナニラ属の多年草。イフェイオン、ベツレヘムの星とも呼ばれる。原産地はアルゼンチン。日本では、明治時代に園芸植物(観賞用)に導入され、逸出し帰化している。葉にはニラやネギのような匂いがあり、このことからハナニラの名がある。野菜のニラ(学名Allium tuberosum)とは同じ科の植物であるが、属が違うのであまり近縁とは言えない。球根植物であるが、繁殖が旺盛で植えたままでも広がる。鱗茎から10-25cmのニラに似た葉を数枚出し、さらに数本の花茎を出す。開花期は春で、花径約3cmの白から淡紫色の6弁の花を花茎の頂上に1つ付ける。地上部が見られるのは開花期を含め春だけである。
コメント
お礼・俳句鑑賞
高橋信之先生 正子先生
(お礼)
5/3日の「今日の俳句」に 「 春風を袖に孕みて能舞えり」をお取り上げ頂き、素晴らしい句評を賜り大変うれしく感謝申し上げます。
《俳句鑑賞》
森奥のたんぽぽ大方は絮に 正子
鮮やかに飾っていた黄のたんぽぽが森の奥へ入るともう大方はふわふわっとした絮になって居る。辺りの木々は若葉が輝き、初夏に向う季節の移ろいと森の爽やかな情景が浮んで参ります。