★青葉木菟湯にとっぷり子と沈む 正子
アオバズクは大きな目が印象的な夏鳥です。青葉のころにやって来るゆえに青葉木菟と呼ばれます。夜行性で「ホッ ホッ」と規則的に囀ります。そんな鳴き声を聞きながらお子さんとゆったりお湯につかっておられます。山の宿か、あるいは露天風呂でしょうか。(多田有花)
○今日の俳句
山法師空より星を受けて咲く/多田有花
山法師の花と一般に言われているのは、正確には花ではないが、風車のような扁平な形をしている。この花が夜には、星の輝きを直接受けて開いている。清潔な抒情のある句。(高橋正子)
★どくだみや真昼の闇に白十字/川端茅舎
★十薬や四つの花びらよごれざる/池内友次郎
★叢に十薬花を沈め咲き/星野立子
★十薬の根の長々と瓦礫より/細見綾子
★測量の人十薬に踏み込みぬ/稲畑汀子
★十薬や夜へ突立つ坂がかり/鷲谷七菜子
★花言葉なき十薬は十字切る/上田五千石
★毒だみや十文字白き夕まぐれ/石橋秀野
十薬は、生薬名の十薬(じゅうやく、重薬とも書く)で、ドクダミ(蕺草、学名:Houttuynia cordata)ともいわれ、ドクダミ科ドクダミ属の多年草。 住宅周辺や道ばたなどに自生し、特に半日陰地を好む。全草に悪臭がある。開花期は5~7月頃。茎頂に、4枚の白色の総苞(花弁に見える部分)のある棒状の花序に淡黄色の小花を密生させる。本来の花には花弁も、がくもなく、雌しべと雄しべのみからなる。加熱することで臭気が和らぐことから、日本では山菜として天ぷらなどにして賞味されることがある。他の香草と共に食されるドクダミ(ベトナム)、また、ベトナム料理ではザウゾプカー(rau giấp cá)またはザウジエプカー(rau diếp cá)と称し、主要な香草として重視されている。ただし、日本に自生している個体群ほど臭気はきつくないとも言われている。中国西南部では「折耳根(ジョーアルゲン 拼音: zhéěrgēn )」と称し、四川省や雲南省では主に葉や茎を、貴州省では主に根を野菜として用いる。根は少し水で晒して、トウガラシなどで辛い味付けの和え物にする。生薬として、開花期の地上部を乾燥させたものは生薬名十薬(じゅうやく、重薬とも書く)とされ、日本薬局方にも収録されている。十薬の煎液には利尿作用、動脈硬化の予防作用などがある。なお臭気はほとんど無い。 また、湿疹、かぶれなどには、生葉をすり潰したものを貼り付けるとよい。
コメント
お礼とコメント
正子先生、
「山法師空より星を受けて咲く」を今日の俳句にお取り上げいただき
ありがとうございます。
俳句のありがたさは句を見ると、そのときの様子まで思い浮かんでくることです。
この句のときのヤマボウシの姿も脳裏に浮かんできます。
★青葉木菟湯にとっぷり子と沈む 正子
アオバズクは大きな目が印象的な夏鳥です。青葉のころにやって来るゆえに
青葉木菟と呼ばれます。夜行性で「ホッ ホッ」と規則的に囀ります。
そんな鳴き声を聞きながらお子さんとゆったりお湯につかっておられます。
山の宿か、あるいは露天風呂でしょうか。