★学び舎にチャイムの鳴りてチューリップ 正子
校舎より授業終わりのチャイムが鳴り、そろそろ子供たちが出てくるころだ、校庭には子供たちが手入れをし、咲かせたチューリップが並んでいる。(祝恵子)
○今日の俳句
影の来て蝶の来ていることを知る/祝恵子
蝶は、やわらかに、気配もなく飛んで来る。ふと見やるところに蝶の影があり、蝶のいることに気づかされる。物があって、影が生まれるのだが、その逆のような世界の不思議。(高橋正子)
○横浜郊外
昨日の午後、信之先生と2人で吟行兼写真撮影。横浜緑区北八朔町の果樹園の梨の花を目的とした。自宅がある港北区から都筑区川和町までを地下鉄に乗った。電車を降りたときは、田園のいい香りがした。菜の花の匂いに、なにか花の匂いが混じっている。歩くところ、歩くところ、花が噴きだしたように一斉に咲いているためであろう。
川和町を鶴見川に沿って東側の土手を川上に向かって歩いた。鶴見川の土手は、すぎな、いたどりが群生し、菜の花が方々に咲いている。すいばは、穂を伸ばしかけ、桜は葉桜となりながらもまだ花が咲いている。豌豆の花、蚕豆の花、苺の花、ほうれん草の花、葱坊主、桃の花、林檎の花、木蓮、いちはつ、山吹、石楠花、シャクヤクの花蕾、土手の斜面にはすかんぽやいたどり等も。
のどかな田園地帯で、八十を越えたかのような老人が農作業にいそしんでいた。
1時間半ばかり歩いたところの天神橋は、都筑区川和町と横浜緑区北八朔町と青葉区下谷本町との3町の境となる。天神橋を通って鶴見川の西側へ渡る。そこが緑区北八朔町の梨の果樹園で花盛りであった。梨は、初秋には「はまなし」として売られる。梨の花は、白い。採果しやすいように枝は横に這うように伸ばせた樹形となっているが、枝には意外にも大きな花がびっしりとついている。随分摘果しなければならないだろうと思った。
梨の花を撮り、天神橋を渡って都筑区川和町へ戻る。少し歩くと青葉区市ヶ尾町になる。市ヶ尾駅からあざみ野駅までを田園都市線で、そこから横浜市営地下鉄に乗り、日吉本町駅で下車、帰宅は、午後3時過ぎ。帰るや川土手で取ってきたいたどり二本を水道水で洗って、藻塩をつけて少々食べる。ぽきっと折れて瑞々しかったが、残念ながら、二本とも埃臭い味。山の沢などのいたどりは、こんな味ではない。鑑賞用にコップに挿した。
○梨の花
★両岸の梨花にラインの渡し船/高濱虚子
★能登けふは海の濁りの梨の花/細見綾子
★梨棚の白とも言えぬ花咲けり/高橋正子
梨の花弁は通常白色、5枚の離弁が基本であるが、色や花弁数には変異がある。また、おしべは約20本、花柱は5本である。梨は本来虫媒花であるが、自家不和合性(同じ品種間では結実しない性質)が強く、栽培される場合には経済的な理由から他品種の花粉によって人工受粉が行われる。めしべの柱頭に付着した花粉は発芽し、花粉管を伸長して胚珠に到達、重複受精を行う。果実の育成は植物ホルモンの影響を受ける為、人工的にこれを添加する事も行われる。また、結実数が多すぎる(着果過多)場合には、商品となる果実の大きさを維持する為に摘果が行われる。
コメント
お礼
(お礼)
正子先生、20日に「蝶」を載せていただきましてありがとうございました。
(コメント)
学び舎にチャイムの鳴りてチューリップ
校舎より授業終わりのチャイムが鳴り、そろそろ子供たちが出てくるころだ、校庭には子供たちが手入れをし、咲かせたチューリップが並んでいる。