4月2日(土)

★来るまでを辛夷のひかり見て待てる  正子
待ち時間。ついこの間まで、足もとに萌える色を探していたのが、今は「辛夷のひかり」を見上げていることに気づきます。季節の細やかな動きをとらえる作者は、人ばかりでなく、春の「来るまでを」も、無私の内に「見て」いらっしゃるのかもしれません。自然を見ていれば、待ち時間の焦りや退屈とは無縁でしょう。結果を求めて苛立つ心境を、優しく平して下さる一句です。 (川名ますみ)

○今日の俳句
山辛夷一気に空の青へ咲く/藤田洋子
「一気に」が野生である山の辛夷らしい。待ちこがれたように噴き出して咲く。辛夷の見方に元気があり新しい。(高橋正子)

◇生活する花たち「桜・馬酔木・曙つつじ」(横浜日吉・鯛ヶ崎公園)

▼鯛ヶ崎公園案内写真
http://takatan.mods.jp/hiyoshi/No2.htm


コメント

  1. 藤田洋子
    2011年3月29日 0:15

    お礼
    正子先生、「山辛夷」の句を今日の俳句に取り上げていただき大変ありがとうございます。
    生活する花たちの、色とりどりの美しい表情、日々楽しませていただきありがとうございます。