4月16日(月)

★岩に滾る水にかがやく猫柳  正子
「岩に滾る」によって、渓流の傍に野生する猫柳の花の咲きようが眼前に迫ります。ほとばしる水のきらめきを浴び、さらに輝きを際立たせていることでしょう。また岩に躍動する水の流れと優しげに咲く猫柳との対比も鮮明です。(小西 宏)

○今日の俳句
★日の影は少し薄れて山桜/小西 宏
山桜の詩情をよく捉えて、よい俳句となった。「日の影」「少し薄れて」の表現もすっきりとして巧み。(高橋正子)

○花冠6月号入校
午前、花冠6月号の編集を終え、松山の印刷所「龍華堂」へ入校を済ます。

巻頭抄の第一句は、下記の句:
<日の影は少し薄れて山桜/小西宏>
山桜の詩情をよく捉えて、よい俳句となった。「日の影」「少し薄れて」の表現もすっきりとして巧み。(高橋正子)

特集は、5月号の続きで、「フェイスブック句会その二」となって、「ネットテレビのインタビュー」を取り上げた。ブログ版「花冠」は、以下のアドレス:
http://blog.goo.ne.jp/kakan12/

高橋正子の作品10句は
片栗
 智久さんへ二句
花束のように渡され花わさび
婚近きふたりに活けてスイートーピー
 横浜四季の森公園
片栗に山の正午に日が差しぬ
かたくりの三々五々に日がほのと
椿咲く疎林の木々の幹見えて
仏生会あらしの去りし空の青
瓶に詰め透けし甘茶を持ち帰る
初蝶の黄がいきいきと飛ぶ速さ
初蝶に風のあらさの見えにけり
散り急ぐ今年の桜となっていし

○ゆすら

★風のみの夜に咲きふえしゆすら花/片岡砂丘艸
★母と娘の爪のうす紅花ゆすら/木下 春
★花ゆすらひとり海見るとき咲けり/高橋正子

中国原産の落葉灌木。高いのは3メートル余に達し、四月中旬、新葉と同時に白色または淡紅色の梅に似た花を開く。花盛りは梅桜に劣らぬ見事さだが、知る人はあまりない。
ゆすらの花は小さい子供に似合うように小さい。桜や梅に比べればあまりに小さい。小さいゆえに、子どもに好かれそうだ。その実はさくらんぼや梅のなる季節に重なるが、ままごとの林檎とでも言うような実だ。

◇生活する花たち「あけびの花・白山吹・をだまきの花蕾」(横浜日吉本町)


コメント

  1. 小西 宏
    2012年4月17日 10:46

    お礼
    高橋正子先生
    「日の影は少し薄れて山桜」を「今日の俳句」にお取り上げくださり、たいへんありがとうございました。
    また、同句を花冠6月号の巻頭抄第一句にご採用くださいましたこと、たいへん嬉しく、感激しております。

  2. 小西 宏
    2012年4月17日 10:48

    鑑賞
    ★岩に滾る水にかがやく猫柳  正子
    「岩に滾る」によって、渓流の傍に野生する猫柳の花の咲きようが眼前に迫ります。ほとばしる水のきらめきを浴び、さらに輝きを際立たせていることでしょう。また岩に躍動する水の流れと優しげに咲く猫柳との対比も鮮明です。