4月15日(日)

★欅若葉空をうずめて浅みどり  正子
欅がいっせいに芽吹き、初々しく優しい若葉の浅みどりが、鮮やかに空に映えています。空を埋め尽くすほどの欅若葉の明るい輝きに、季節の喜びを感じずにはいられません。 (藤田洋子)

○今日の俳句
春光につつまれし身のときめきよ/藤田洋子
この句を読むと、もの静かで明るい若い母親の姿が浮かぶ。うす紫の丸いヨークのセーターが、春光の中で、肩までの黒髪に映えていた。(高橋正子)

○花楓

◇花楓/横浜日吉本町◇

★縁拭きて楓の花を塵とせず/及川貞
★あを空や楓そよげば花がある/伊藤東吉
★花楓枝平らかにみな浮かび/高橋正子
★あおられてまたあおられて花楓/高橋正子

日本のカエデとして代表されるのは、イロハモミジ (A. palmatum) である。福島県以南の山野に自生しているほか、古くから栽培も行われている。園芸種として複数の栽培品種があり、葉が緑色から赤に紅葉するものや最初から紫色に近い葉を持ったものもある。花は風媒花で、花弁は目立たなく小さい。果実は二つの種子が密着した姿で、それぞれから翼が伸びる翼果である。脱落するときは翼があるので、風に乗ってくるくる回って落ちる。芽がうつくしいので、とかく見過ごされがちだが、四月ごろ若葉とともに、複総状花穂をなした暗紅色の小花を綴る。

◇生活する花たち「ラベンダーとチューリップ・ゆすら・花楓」(横浜日吉本町)


コメント

  1. 藤田洋子
    2012年4月18日 23:32

    お礼
    正子先生、今日の俳句に「春光」の句を取り上げていただきありがとうございました。

    ★欅若葉空をうずめて浅みどり  正子
    欅がいっせいに芽吹き、初々しく優しい若葉の浅みどりが、鮮やかに空に映えています。空を埋め尽くすほどの欅若葉の明るい輝きに、季節の喜びを感じずにはいられません。