4月11日(木)

 清洲橋
★ケルンの橋青く塗られて春の橋  正子
関東大震災の震災復興事業としてかけられた橋で、当時ドイツのケルン市にあった大吊り橋をモデルに作られた優美なデザインの橋です。この橋は国の重要文化財に指定されており、歴史と伝統を刻んで春のうららの墨田川にかかっています。 (多田有花)

○今日の俳句
春光や今日一片の雲もなし/多田有花
あまねく春光が差す「今日」。空には一片の雲もない。「今日」という日のうららかな春の日を詠んで、古いようだが、新しい感覚。(高橋正子)

○林檎の花

★面つゝむ津軽をとめや花林檎 虚子
★みちのくの山たたなはる花林檎 青邨
★彳みて林檎の花の四方の中 風生
★牛鳴いてのどかなるかな花林檎 立子
★一歩一歩に日光新た花林檎 林火
★まどろみの覚め白さびし花りんご 汀女
★蜂に蜜我等にむすび林檎咲く/矢島渚男
★ふるさとの空摘みあます花林檎/木村敏男

ブログ「FROMみちのく」:だんなさんの転勤で横浜から盛岡へ。 日々のコトなどきままに更新してます☆
http://yaplog.jp/ai1025/archive/143
 北東北の春は植物達にとって大忙し、梅・桃・桜・水仙にチューリップに芝桜がここぞとばかりに一遍に開花。その後を追ってお次は果樹の花が咲きます。 梨、そして林檎、街の中心から20分ほどの手代森では、水はけの良い土地と日差し降り注ぐ傾斜面に林檎畑が広がってます。食べるのはだーい好きな林檎だけれど、花を見たことが無かった。ちょうど良い時期だというので、林檎の花のお花見へ行ってきました。太陽を浴びて、満開の林檎の花♪
 外側が真っ赤な林檎の実とは違いほんのーりピンク色のお花、ほわっとまぁるいシルエットです。花の色は林檎の種類によっても違うみたい。林檎畑の真ん中へ目を移すと、何やら作業中のおとうさんを発見!!「こんにちはー」と近寄っていくと、花やつぼみを次々とむしり取ってました。先から一節、二節目まではここ1~2年で伸びた若い枝、なので実を付けないように花を摘むのだそう。この広大な林檎畑の全ての木を3.4日かかりで作業するんだって。林檎が実を付け私達の食卓へ運ばれるまでには作り手の手間がかかってるんだなぁ。ありがたやー。ほへ~っと美しい林檎畑の光景を見ていたら、ブンブンブン♪とたくさんの羽音が聞こえてきました。そう、この方達無しにはフルーツを食べることが難しくなる、忘れちゃならないフルーツ作りの陰の功労者ハッチさん御苦労さまでーす!
 福島県では、私がいつか行きたいと思っていた福島市庭坂のフルーツラインにある”あんざい果樹園”さんのカフェ、”CAFE in cave”が原発による小さいお子さんへの放射線の影響を考え、一旦閉店して北海道へ家族で移り住むことになったとブログにありました。ちょうど昨年から無農薬での林檎栽培も始めたそうで、今はご両親が果樹の世話をしているとのこと。盛岡の放射線量は風向きの関係もあってか横浜より少ないくらいだけれど、つい一週間ほど前には私の職場のある滝沢村の一部で牧場の牧草から基準値を超えた放射性セシウムが検出されました。農家の方畜産を営む方達は季節とともに動きだしているのに、もし手間暇かけた農作物や牛・豚・鶏をそういう影響で売ることが出来ないとしたら。それでも作り続けるしかないとしたら。天災は予防することしかできなくても、人災は私達が動けば無くしていくことができる。今までのように安心して魚や肉やお野菜やお米を口にできるように、安心して作ることができるように。私なりに考えて動いていければーと思ってます。
 田んぼや果樹畑が広がり道路沿いで牛や馬たちとすれ違う、作り手の見える盛岡。今年は福島や宮城の分まで頑張っていかないと!

◇生活する花たち「菜の花・片栗の花・山桜」(横浜・四季の森公園)


コメント

  1. 多田有花
    2013年4月8日 17:40

    お礼とコメント
    正子先生、
    「春光や今日一片の雲もなし」を今日の俳句にお取り上げ頂きありがとうございます。
    春はお天気が変わりやすい時期だけに、雨が去ってぱっと晴れ上がった日の青空の
    気持ちのよさは春ならではです。

    ★ケルンの橋青く塗られて春の橋  正子
    (これは清洲橋のことと解釈しました) 関東大震災の震災復興事業としてかけられた橋で、
    当時ドイツのケルン市にあった大吊り橋をモデルに作られた優美なデザインの橋です。
    この橋は国の重要文化財に指定されており、歴史と伝統を刻んで春のうららの墨田川に
    かかっています。