3月2日(金)

★手渡されながら花桃散りいたり   正子
手に受け取るそばから散る、柔らかな花桃がありありと目に見えます。こぼれる花桃の実に美しい臨場感に、うららかな春の明るさを感じ取れます。(藤田洋子)

○今日の俳句
桃の花どっと荷降ろし花舗の前/藤田洋子
雛の節句は、桃の節句。花屋には、桃の花が荷となってどっさり運ばれてくる。どっさりと、生き生きした桃の花に目を見張るばかりだ。雛祭りはこうして祝われる。(高橋正子)

○第10回(雛祭)フェイスブック句会投句開始
①花冠会員・同人であれば、どなたでも投句が許されます。花冠会員・同人以外の方は花冠IDをお申し込みの上、取得してください。
②当季雑詠(春)計3句、雛、雛祭、雛あられ、桃の花の句など
③投句期間:2012年3月2日(金)午前0時~3日(土)午後9時
④選句期間:3月3日(土)午後9時~4日(日)午前9時
⑤入賞発表:3月4日(日)午前10時、ブログに発表。
※投句・選句は、フェイスブックですが、投句は、ブログでも可能です。
http://blog.goo.ne.jp/kakan106/

○沈丁花
★沈丁や気おくれしつつ案内乞ふ/星野立子

日本に栽培されているものは中国原産の常緑灌木で、高さい・5メートルに達し、生垣や庭先に植えられたものが多い。花は内面部が白く、外面が紫がかった桃色で、香気が強い。早春まだうそ寒い頃、または淡雪の下、夜気にこの花が匂うのは印象深い。
赤紫色の蕾が弾けると、内側の白い部分が表れて好対照をなす。うそ寒いころの、その香気が好きなために植えられる花であるかもしれない。砥部の庭にも門脇に一本あった。冷たい空気とともに吸うその香りは、肺深く入りこんで、今年も卒業や旅立ちの季節が来たなと思う。田舎の家の庭先にもよく植えられて、子供の間でも沈丁花が咲いたと話題になった。「じんちょうげ」というあの花の位の重さの音が今も耳に残っている。

★沈丁の香の澄む中に新聞取る/高橋正子
★雪解けの雪が氷れる沈丁花/高橋正子

◇生活する花たち「梅・紅椿・白椿」(横浜日吉本町)


コメント

  1. 藤田洋子
    2012年3月3日 1:53

    お礼
    正子先生、「桃の花」の句を今日の俳句に取り上げていただきありがとうございました。

    ★手渡されながら花桃散りいたり  正子
    手に受け取るそばから散る、柔らかな花桃がありありと目に見えます。こぼれる花桃の実に美しい臨場感に、うららかな春の明るさを感じ取れます。