12月9日(日)

★跳躍の真紅の花のシクラメン  正子
シクラメンの蕾の時はややうつむき加減ですが、花が咲けば茎がぐんと伸び、緑の葉を下に置いて将に跳躍をしたかの様な花上がりを見せて、力強さを感じさせます。真紅のシクラメンが色彩的にも活き活きと咲いています。 (佃 康水)

○今日の俳句
満潮へ鴨の二陣の広く浮く/佃 康水
満ちて来る潮に向かって、二陣の鴨の群れが広がり浮かんでいる。豊かな潮と浮き広がる鴨の群れが色彩的にもよい風景である。(高橋正子)

○第19回(忘年)フェイスブック句会入賞発表
【金賞】
★背丈ほどの鍬振り上げて冬耕す/井上治代
鍬を使うは、大変な力仕事である。自分の背丈と同じほどの鍬を振上げ、よろめかぬように、力一杯振り下ろす。冬耕の土に向けた力が快い。(高橋正子)
▼その他の入賞作品:
http://blog.goo.ne.jp/kakan02d

▼ご挨拶/高橋正子(主宰)
今年もはや12月、今回は忘年句会でした。オフ句会なら、お酒やお料理を楽しみながらの句会となるところですが、そちらは、皆様それぞれにお楽しみいただくことにいたします。年の終わりを締めくくるにふさわしい句をお寄せいただき、ありがとうございました。今回は21名の方が参加されました。入賞の皆様おめでとうございます。ご投句、選句、コメントをいつものように、ありがとうございました。毎年同じように12月を迎えているわけですが、俳句が同じということは、少しもありません。月日が尽きることなくあるように、俳句も尽きることなくあるような気がしています。今回は、特にそんなことを強く感じました。句会の管理運営は信之先生に、互選の集計は洋子さんにお願いしました。いつもありがとうございます。天気予報では、来週から天気は荒れ模様で、積雪もありそうです。皆様、風邪をひかれませんよう、気を付けてよい年末をお過ごしください。次回は、第20回新年句会となります。

○さんしゅゆの実

[さんしゅゆの実(12月6日)/横浜・四季の森公園]_[さんしゅゆの花(3月22日)/横浜・四季の森公園]

★山茱萸にけぶるや雨も黄となんぬ/水原秋桜子
★山茱萸の黄や街古く人親し/大野林火
★さんしゅゆの花のこまかさ相ふれず/長谷川素逝
★赤といふ禁断の色山茱萸の実/桐一葉
★枝揺らし山茱萸の実の手から手に/芝滋

★山茱萸の小さき実数多青空へ/高橋信之

サンシュユ(山茱萸)は、朝鮮半島原産の小高木で、日本には江戸時代中期に薬用植物として渡来しました。早春に新葉に先立ち樹木一面に鮮かで黄色い小花を咲かせる姿も美しいですが、晩秋に鮮かに紅色に熟する実もまた愛らしくて美しいものです。楕円形をしたサクランボウのような感じがします。実は甘くておいしそうに見えますが、実は渋くて生食には向かないそうです。残念。サンシュユの果実は、滋養・強壮、止血、解熱作用の薬効があるといわれ漢方薬にもなっているそうですよ。サンシュユの春の情景を「春黄金花(ハルコガネバナ)」と呼び、秋の情景を「秋珊瑚(アキサンゴ)」と呼びますが、その別名がよく似合います。心も身体も癒してくれる、私たちにとって大事な植物なんですね。感謝(大阪市立長居植物園ブログより)

◇生活する花たち「茶の花・柊・満天星紅葉」(横浜日吉本町)


コメント

  1. 佃 康水
    2012年12月4日 9:37

    お礼・俳句鑑賞
    高橋信之先生 正子先生
    (お礼)
    12月8日の「今日の俳句」へ 満潮へ鴨の二陣の広く浮く の句を添削の上、お取上げ頂き有り難うございます。「満潮時の豊かな潮」が印象的でしたので句評の通りで、その気持をお汲み取りいただけて大変嬉しく感謝申上げます。
    「俳句鑑賞」
        跳躍の真紅の花のシクラメン  正子

     シクラメンの蕾の時はややうつむき加減ですが、花が咲けば茎がぐんと伸び、緑の葉を下に置いて将に跳躍をしたかの様な花上がりを見せて、力強さを感じさせます。真紅のシクラメンが色彩的にも活き活きと咲いています。