★山茶花の高垣なればよく匂う 正子
○今日の俳句
山の端は冬夕焼けにはっきりと/上島祥子
山の端をはっきりと見せる冬の夕焼け。一日を確かに終える、きっぱりとした気持ちが潔い。(高橋正子)
○昨日の午前、5丁目の丘に信之先生と吟行に出かけました。はや木瓜が咲き、辛夷の花芽もすっかり膨らんでおりました。青空の中に、はっきりと銀色の花芽が見えます。山茶花は花盛りでした。
★今朝の空あおあおと山茶花咲けば/高橋信之
★庭の樹の間に咲けり初あらし/高橋正子
★青空の光りを弾き辛夷花芽/高橋正子
★山茶花の白に晴れたる空の青/高橋正子
○花冠1月号/ブログ版
花冠1月号の校正を済ませました。12月の上旬には印刷が出来上がり、発送を終えます。
http://blog.goo.ne.jp/kakan12/
後記/正子・洋子記
★あけましておめでとうございます。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。今年は花冠創刊三十周年を迎えます。区切りの年となり、句集刊行など記念事業を計画しております。九月には、三十周年記念大会を横浜で開催いたしますので、多くの皆様のご参加をお待ちしています。皆様とお会いできることを心待ちにしています。
★本号は創刊三十周年の新年号でもありますから、それに相応しく信之先生の「総合俳句論第一部(二)第一章芭蕉の誠」をいただき、掲載しました。芭蕉の「風雅の誠」は、『三冊子』の中の「赤冊子」の冒頭に書かれています。その口語訳も書かれていますので、じっくりとお読みください。花冠の目指すのは、このところです。花冠創刊当時は、インターネットは全く一般には知られていませんでした。今花冠が成り立っているのは、ITのお陰といっても過言ではありません。それほどの世の中は変わってきました。しかし、花冠の求める俳句は不易流行において、本質は創刊より変わっておりません。
★「私の吟行地(四)」として、今回は四国今治にお住まいの柳原美知子さんに登場いただきました。最近は松山にも家を新築され、今治、松山と私には懐かしい、風光明媚な瀬戸内の暮らしと風景を書いてくださいました。世界に誇るべき風景とその俳句をお楽しみください。
★本号から、藤田洋子さんにも編集後記を書いていただくことにしました。洋子さんには、フェイスブック句会の集計などでお世話いただいていますが、もう一つお役を引き受けていただくことにしました。よろしくお願いいたします。
★本号から、編集人が高橋句美子さんになりましたので、よろしくお願いいたします。(正子)
★新年明けましておめでとうございます。今年はいよいよ「花冠」創刊三十周年を迎えます。創刊より一号の欠号もなく発刊を続けていただき、その歳月を思うと、感謝の念に堪えません。「花冠」の大きな節目となる明るく清々しい年の始まりを感じています。
★創刊時は、ご長女句美子さんのご誕生の月とお聞きしています。ご淑女のご成長とともの「花冠」の歩みと思われます。創刊記念事業の一つとして、句美子さん始め、同人の方々の句集が刊行されます。九月に横浜で予定される「創刊三十周年記念俳句大会」と合わせ、心待ちにしております。
★毎月開催される「フェイスブック句会」もすでに一八回となり、充実したネット句会として定着し、楽しませていただいています。今年もどうぞよろしくお願いいたします。(洋子)
○紫式部
[紫式部の実/東京白金台・自然教育園] [紫式部の花/横浜・四季の森公園]
★渡されし紫式部淋しき実/星野立子
★雨後あまだ雲のたゆたふ実むらさき/能村登四郎
★むらさきしきぶ熟れて野仏やさしかり/河野南畦
★うしろ手に一寸紫式部の実/川崎展宏
★天気地気こぼれそめたる実むらさき/池田澄子
ムラサキシキブ(紫式部、Callicarpa japonica)はクマツヅラ科の落葉低木で、日本各地の林などに自生し、また果実が紫色で美しいので観賞用に栽培される。高さ3m程度に成長する。小枝はやや水平に伸び、葉を対生する。葉は長楕円形、鋭尖頭(先端が少し突き出すこと)、長さ6-13cm。細かい鋸歯がある。葉は黄緑で洋紙質、薄くて表面につやはない。初めは表側に細かい毛があることもある。花は淡紫色の小花が散房花序をつくり葉腋から対になって出て、6月頃咲く。秋に果実が熟すと紫色になる。果実は直径3mmで球形。栽培品種には白実のものもある。名前の由来は平安時代の女性作家「紫式部」。ムラサキシキブ(コムラサキ、シロシキブ)の名所として、京都・嵯峨野の正覚寺が有名である。
砥部の庭にコムラサキがあった。我が家にあったのは園芸種のコムラサキだが、それが紫式部が違う木であるとは、最近まで知らなかった。隣家との境のブロック塀を隠すようにフランスヒイラギの隣に植えていた。 コムラサキとムラサキシキブの違いは、果実の付き方では、ムラサキシキブは比較的疎らに付くが、コムラサキは果実が固まって付く。葉柄と花柄の付く位置では、ムラサキシキブは近接しているが、コムラサキは少し離れて出る。葉の鋸歯は、ムラサキシキブでは全葉にあるが、コムラサキには上半分にしかない。樹高は、ムラサキシキブの方が高く(3~4m)、コムラサキの方が低い(2~3m)。枝垂れでは、ムラサキシキブは枝垂れるが、コムラサキは枝垂れない。 分布では、ムラサキシキブは山野の林に自生し、コムラサキは家庭の庭先に植栽されている。
★小紫揺れてばかりよ鳥が来て/高橋正子
★子がすり抜けコムラサキの実が落ちる/〃
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