10月3日(土)

晴れ。
●句集『宇宙の音符』(豊里友行著/松本太郎英訳/沖縄書房発行 2020/9月23日)を贈呈される。
豊里さんは、沖縄の基地の状況を写真に撮り続けている写真家で、俳人。
英訳は、著者以外からの俳句理解、俳句解釈として読むと面白いと思えた。
俳句は、写真家の技法として、言葉によるイメージのコラージュと捉えれば読み易い。つまり聴覚を消して目で感じる。言葉のイメージを相互交換しながら読む。これは、私の今回の発見。沖縄の平和な状態が垣間見れるきれいな句もある。
夢を漕ぐ
おおばこのあしおとより銀河の線路
青空の画鋲のような戦闘機
月も踊れ(モーレ)/花も踊れ(モーレ)/日も踊れ(モーレ)/宇宙の音符よ
わが湖底の咆哮は一滴の虎
こおろぎの投網の星のさざなみ
りんりんと月を身籠る花月桃 
終戦はまだよさざなみのまらそん
ホームラン虹の根ぐいぐい伸ばしてく
●『浮世の画家』、三分の二ほど読んだが、場所はどこかを想定しているようでもあるし、架空の場所とも思えて、見当が付かない。5歳からイギリスにいて、日本家屋や庭の陰影、日本人らしい心情の動きがよくわかるなあと思いつつ。「両親に」献呈されている。それがこの小説のキーかも。彼はいったい日本人なのであろうか、イギリス人なのであろうかと思いつつ。不思議な感覚である。安易にグローバルな人とも言いにくい。

コメント