雨のち曇り
りりと虫音風の間に間に鈴かとも 正子
秋の夜切手に草を飛ぶうさぎ 正子
一灯に足りてひとりの秋の宿 正子
●今日から、花冠の編集に本腰を入れなければいけない。
●晃さんからの手紙、首を長くして待ったが、今日届いた。松山から5日かかっている。不器男記念館の館長さんからの手紙は、心打つものだった。さすが不器男の俳句を守る人たちだと思った。晃さんが指導する教職員の俳句交換会の冊子が8月号から小型で可愛くなっている。どこにでも持ち運べる良さがある。
信之先生の句と、それに私の句も取り上げてくださっている。気恥ずかしいが、皆さんのお役に立てればいいと思う。
●子どもころ読んだ「イワンの馬鹿」は強く印象に残っている。そしてのちに、この作者がトルストイだと知り、文豪がなぜ童話を書いたか不思議だった。ロシア民話の本もある。今日、『トルストイ』(八島雅彦著/清水書院)を読むと、彼は領主として農奴の教育のために学校を開いたり、『アーズブカ(あいうえお)』などの教科書を作り、自分でも教えている。領主として農奴のためにと考えてすることが、ちぐはぐしてしまう。ここにトルストイの悩みが生じている。農奴制度からの解放の歴史が昔、私が読んだロシア文学の主なところだった感じがする。チェーホフなどは日本の農村の場面を思い起こさせたが、20世紀のロシア文学に、ほどんと触れてこなかったことを思った。
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