10月23日(日)

★呼んでみるかなたの空の雲の秋  正子
秋の空は高く青が美しく、雲は次々に形を変えて流れてゆきます。リズミカルに雲の秋を詠まれています。思わず呼びかけてみたくなる純なお気持ちが伝わります。(後藤あゆみ)

○今日の俳句
花束にして子が持ちし赤のまま/後藤あゆみ
赤のままは、ままごとのご飯から由来する名であるが、子が作ったその花束は、かわいいだけでなく、良き時代へのノスタルジックな雰囲気をもっている。それが表現されて、一味違う句になった。

▼第1回フェイスブック日曜句会
○最優秀
★眠らんとすれば窓辺に降る月光/多田有花
眠ろうと明かりを消せば、窓辺に明るく月光が降り注いでいることに気がつく。この月光に包まれて眠れるのも幸せなことであろう。(高橋正子)

○入賞発表
http://blog.goo.ne.jp/kakan106/

○ご挨拶
秋も深まってまいりました。今日の第1回のフェイスブック日曜句会には、20名の方がご参加くださいました。句会の清記から入賞発表、互選句の集計まで、信之先生のご尽力で何の問題もなくスムーズに運びました。信之先生、お世話になりました。また、入賞発表のコメントのない句につきましては、多田有花さんと後藤あゆみさんにお世話役として、コメントをつけていただきました。お二人には、お忙しいところありがとうございました。まだフェイスブックに慣れておられない方も多くいらっしゃいましたが、そのことに特に問題はありませんでした。普段の投句は、これまで通りにツイッター句会にしてください。第1回フェイスブック日曜句会は成功でした。これからも、よろしくお願いいたします。これで、第1回フェイスブック日曜句会を終わります。(主宰 高橋正子)

○高橋正子投句
★りんどうに日矢が斜めに差し来たり
★山茶花のはやも高垣より匂う
★色ようやく見えてくれない菊蕾

○みずひき草
 みずひきの朱が試験期の図書館に  正子

みずひき草は、俳句を作るようになって、自然に知った花だと思う。上のみずひきの句は、大学生のときの句だが、図書館にさりげなく活けてあった。大学構内のどこかにあるのを司書の方が摘んできたのかもしれない。砥部の家の庭にも植えたのか、自然に生えたのかわからない形で、初秋のころから赤い糸を引くように咲いた。みずひき草が咲くと、やはり活けたくなって、切り取って玄関に活けた。みずひき草は、「澄んだ空気」とよく似合う。だから、空気と似合うように活けて自己満足する。
みずひき草には赤だけでなく、白い「銀みずひき」というのもある。蕾のときは、白さがよくわからないが、先日は、買い物の途中で、あの細いみずひきが満開になっているのを見た。それだけで済ますにはもったいないので、家に帰りカメラを持って出掛けた。小さな泡の粒粒が空気に浮かんでいるように見えたが、これもきれいだ。

◇生活する花たち「水引の花・赤のまま・吾亦紅」(横浜下田町・松の川緑道)


コメント

  1. 後藤あゆみ
    2011年10月21日 19:54

    お礼とコメント
    今日の俳句に「赤のまま」を載せていただきありがとうございます。この句評をいただいてから「赤のまま」にとても親しみを覚えるようになりました。

    ★呼んでみるかなたの空の雲の秋  正子
    秋の空は高く青が美しく、雲は次々に形を変えて流れてゆきます。リズミカルに雲の秋を詠まれています。思わず呼びかけてみたくなる純なお気持ちが伝わります。