★辻に出て通う秋風身にまとう 正子
十字形に交わった道路に出ると四方よりの秋風が爽やかに通り抜けている。その風を総身にまとった一時の心地よさと「もう秋も深まって来たな」との季節の移ろいに寂しさをも感じられる御句です。(佃 康水)
○今日の俳句
満月や瀬戸の潮騒高まりぬ/佃 康水
月に左右される潮の干満。満月が昇ると、おだやかな瀬戸もざわざわと潮騒が高まる。潮騒の高まりに、ますます輝く満月となって、臨場感のある句となった。(高橋正子)
○栗の渋皮煮を作る。横浜に引っ越してからははじめて。「利平栗」が出回りはじめたので、この栗で作った。ややとんがり気味の形。利平栗がどういうものが知らないが大ぶりな栗だ。栗を水に3,4時間浸して皮を剥いたので、意外とたやすく皮が剥けた。手間だというが、それほどの手間ではない。重層で湯でこぼして灰汁を抜き、砂糖でことこと煮るだけで、出来上がりの味は、マロングラッセと似ている。和風マロングラッセと言っていい。水煙(花冠)大会にも持参して、みなさんに食べていただいたこともある。
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