1月25日(水)

★波立てば鴨の勇みて泳ぎけり   正子
海や池などで波の意のままに気持良さそうに穏やかに漂っている鴨を見かけます。しかし、上げ潮か或いは何かの理由で、そこに波が立つとその波に勇んで乗ろうとする一瞬の鴨の動きを可愛く活き活きと描写されて居る様に思います。 (佃 康水)

○今日の俳句
ジャムを煮る夕べの窓に寒の月/佃 康水
ジャムをことこと煮る夕べの静かな時間。厨の窓をのぞくと寒そうな月が懸っている。なおさら、ジャムを煮る時間の豊かさを思う。

○手袋
★雪白の手袋の手よ善きことを為せ/中村草田男

冬の生活に身近なもの。布や毛糸、皮で作られ、防寒・保温のために手指を包む。手袋をはめて手を広げてみることがある。てぶくろの模様とか、指の長さとかがよく見える。私が小学生のころ、中学生や高校生は自分の手袋、マフラーは自分で編んでいた。マフラーは小学生でも編めるが、手袋はちょっとむずかしい。バスで10分ほどのところに母の実家があって、そこに高校生の従姉がいた。冬休みにゆくと、残り毛糸をいろいろ取り出してミトンを編んでくれたことがあった。親指ができるのがなんとも不思議だった。できたミトンは二つが離れないように、紐がつけられて、首にかけられるようになった。手袋って、ふたつが離れやすい。

★手袋に手を入れ五指を広げみる/高橋正子

◇生活する花たち「蝋梅・サンシュの実・冬桜」(横浜四季の森公園)


コメント

  1. 佃 康水
    2012年1月19日 10:41

    お礼・俳句鑑賞
    (お礼)高橋信之先生 正子先生
    「今日の俳句」に「ジャムを煮る夕べの窓に寒の月」の句をお取上げ戴き、温かい句評を賜り有り難うございます。柚子ジャムですが、柚子を戴いた友達に話したいと思います。

    (俳句鑑賞)
     波立てば鴨の勇みて泳ぎけり   正子

    海や池などで波の意のままに気持良さそうに穏やかに漂っている鴨を見かけます。しかし、上げ潮か或いは何かの理由で、そこに波が立つとその波に勇んで乗ろうとする一瞬の鴨の動きを可愛く活き活きと描写されて居る様に思います。