晴れ
かわせみを枝に止まらせ冬の水 正子
冬山に翡翠鳴けばあのあたり 正子
寒椿紅濃ゆければ夫を恋う 正子
万作やまだこれからの蕾なり 正子
●昼過ぎ、四季の森公園へ行った。目的は鴨を見るためだが、北口から入ると目の前にある蓮池の水はしずかで一羽の鴨もいない。しずかな水は寒中とは思えないほど明るい光を返していた。コサギが池の端に風に吹かれながら一羽いた。鴨は鶴見川でも見なかったし、ここにもいない。
蓮池のほとりの木道で公園の管理人さんに会ったので、「鴨は来ていますか。」と聞くと、「ええ、たくさん来ていますよ。」と言う。「何時ごろ?」と尋ねると、「私がきたのが朝の6時半だから、そのときはにぎやかでしたよ。」と言う。6時半はきつい。しかし、一番電車で来て、早朝の池の鴨を見たくなった。
そう言えば、このまえ鶴見川に行ったのも午後、今日も午後なのだ。この時間は鴨はどこかへ行っているのかもしれない。鶴見川の鴨は海へ行っていることも考えられる。ここの鴨はどこへ行くのだろう。信之先生と鴨を見に来たとき、お昼は駅の上のレストランで済ませることもあったから、午前中に来ていたのだろう。
カワセミが一羽、長く伸びた枝に止まっていた。池のすぐ傍の山でときどきカワセミの鳴く声が聞こえる。
池のほとりの万作はようやく咲いたのが数花あったが、まだ蕾は固い。セツブンソウのある林縁の丘に目を凝らしたが影も形もなかった。がまずみの実があちこち熟れていて、すっかり枯れた公園では赤色が可愛らしく、目立っていた。
池を巡って葦原に行くと、葦原は景観のために数か所刈り残されているが、湿原が山からゆるやかな段差をつけながら下って広がっているのがわかる。葦のなかに鳥がいて影が動いていたが、一瞬姿を見せたのでアオジのように見えた。睡蓮池には水が青くたまっていて、睡蓮は水の中で睡眠中と思われ、池が二段になっているのがわかる。
畑には菜の花とヤグルマギクがびっしり芽生えていた。春が楽しみだ。そして、たいして風もないのに山の木が触れ合ってギーギーと鳴る。ぶらぶら歩いて公園を出た。3キロほど歩いているだろう。
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