1月23日(月)

★北風吹ける湖を見ていて湖動く  正子
湖畔の北風に向かって立っておられるのではないでしょうか。漣が絶えることなく押し寄せてくる。そのとき、湖全体がゆっくりとこちらに向かって迫ってくるような錯覚にとらわれます。あるいは自分が湖に引き込まれていくような気もしてきます。 (小西 宏)

○今日の俳句
丘まるく夕日孕みし冬木立/小西 宏
なだからな丘の冬木立ちがいま夕日を孕んでシルエットのように美しく立っている。ずっと留めておきたいような冬景色。

○第3回きがるに句会入賞発表
昨日22日、第3回の入賞発表をした。最優秀は次の2句。以下はリンクからご覧ください。

【最優秀/2句】
★銀杏みな冬芽整い街筋に/藤田洋子
「街筋に」がこの句のイメージを鮮明にしている。整然と並んだ街路樹のどの銀杏にも冬芽がしっかりとついて、つまり、冬芽が整い、きりっとした冬の景色となっている。(高橋正子)

★冬の虹土手道駈ける児の上に/迫田和代
冬枯れの土手を無邪気に走る児たちに、冬の虹が懸って、幸せな子どもの情景が目に浮かぶ。(高橋正子)

ご挨拶
昨日は大寒の入りでした。風邪も流行っているようですが、皆さまは大丈夫でしょうか。
「きがるに句会」も今回が第3回の入賞発表となりました。今回は特別招待選者に同人会長の小西宏さんに加わっていただきましたので、さらに充実した句会になりました。次回第4回は、きがるに句会の過去に最優秀句をつくられた皆さんに特別選者に加わっていただきますので、よろしくお願いいたします。ご投句をお待ちしています。特別招待選者のみなさま、選とコメントをありがとうございました。これで第3回句会を終わります。(高橋正子)

▼その他の入賞作品は、下記アドレスをご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/kakan02c/

○室咲・温室
★室咲の花を戻して客間閉づ/稲畑汀子

室咲は、昔、春に咲く草木の花を室内に囲って炉などであたため早く咲かせたものをいう。いまでは、温室やビニールハウスが普及してそこで冬季でも咲かせる。

◇生活する花たち「梅の花芽・冬椿・千両」(横浜日吉本町)


コメント

  1. 小西 宏
    2012年1月17日 18:45

    お礼
    高橋正子先生
    「丘まるく夕日孕みし冬木立」を「今日の俳句」にお取り上げ下さり、たいへんありがとうございました。

  2. 小西 宏
    2012年1月17日 18:49

    鑑賞
    ★北風吹ける湖を見ていて湖動く  正子
    湖畔の北風に向かって立っておられるのではないでしょうか。漣が絶えることなく押し寄せてくる。そのとき、湖全体がゆっくりとこちらに向かって迫ってくるような錯覚にとらわれます。あるいは自分が湖に引き込まれていくような気もしてきます。