1月15日(土)

★わが母はわれに遠きや餅送り来  正子
お母様はもはや遠い人となられ、もう会う事も出来なくなってしまった。しかし、作者の心の中には今尚温かい優しいお母様は生き続けていらっしゃるのである。その懐かしい実家から此のたびお餅が届いた。送って下さったのは恐らく作者の実家を継いでいらっしゃるご家族からのものであろう。後を継がれたご家族の温かい気持と作者の感謝の気持も合わせ伝わる「家族」の心温まる御句です。(佃 康水)

○今日の俳句
牡蠣揚がる瀬戸の潮(うしお)を零しつつ/佃 康水
広島は牡蠣の産地として知られているが、牡蠣の水揚げを詠んだ句。潮を零しながら、しかも瀬戸の、と具体的な詠みに情景がくっきりと浮かび上がり、臨場感が出た。添削は、元の句の「季重なり」と「零しつ」の「つ」の使用間違いを直した。(高橋正子)


コメント

  1. 佃 康水
    2011年1月15日 16:45

    御礼と一句鑑賞
    正子先生
    (御礼)
    「牡蠣揚がる瀬戸の潮を零しつつ」の句を添削のご指導を頂き15日の「今日の俳句」にお取上げ頂きまして心より感謝申上げます。これからも愉しく精進して参りたいと思います。
    「一句鑑賞」

      わが母はわれに遠きや餅送り来   正子

    お母様はもはや遠い人となられ、もう会う事も出来なくなってしまった。しかし、作者の心の中には今尚温かい優しいお母様は生き続けていらっしゃるのである。その懐かしい実家から此のたびお餅が届いた。送って下さったのは恐らく作者の実家を継いでいらっしゃるご家族からのものであろう。後を継がれたご家族の温かい気持と作者の感謝の気持も合わせ伝わる「家族」の心温まる御句です。