1月14日(火)

晴れ
わが下る坂に風出づ寒夕焼     正子
正月のあけて初めて山路越ゆ    正子
暖房の書肆に鬼の画のはがき    正子

●今日一番驚いたのは、産経新聞のネット記事に大きく載っていた環境問題記者某氏。書いてある情報から私の知る某氏に違いない。不意に現れた感じで、目を疑った。新聞の写真では学生時代の感じが目に残っている。一度何だったか忘れたが、信之先生に手紙をくれたことがある。草葉の陰で信之先生はどんな気分か。

●『リルケ詩集』(富士川英郎訳/新潮社)より「新詩集」(1907-1908)を読む。「早期のアポロ」「愛の歌」「献身」「橄欖園」は「リルケ ノート」に書き込みながら、丁寧に読んだ。「形象集」は日本で言えば立原道造の詩のようだが、新詩集の「毬」「日時計」「盲人」「蛇使い」「薔薇色のあじさい」「読書する人」「林檎園」「子供」は、詠み方はちがうが、この状況を俳句に詠もうとすれば詠める題材である。不思議な感覚を味わった。「新詩集」はリルケがセザンヌの回顧展(1907年)を見たあとなので、ロダンとセザンヌの影響を受けて詩を変えたと考えられる。また、セザンヌは浮世絵を見て画風を変えている。なかなか面白い。

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