★雪晴れに鴨のまばらにそれぞれに 正子
○今日の俳句
澄みていし枯野に響く貨車の音/迫田和代
元の句は季重なりとなっていたので添削した。枯れが進んでくると、枯れも澄んだ感じとなる。枯野を長い貨車がことことと走り抜けて行く音が、人間的な懐かしさをもって訴えている。(高橋正子)
■3月号投句
若松
高橋正子
追い焚きの湯にあたたまる大晦日
元旦の布巾をおろすうさぎ柄
年の夜のまたたく星と暁けにけり
御手洗に若松紅梅結わえあり
正月の子どもが五人じゃんけんぽん
二日なる山路に落葉の積む深さ
畑隅に白梅ほちほち二日なる
暮れゆけばピラカンサの実もしずか
水仙を活けしところに香が動く
二日朝花に水差す花守りに
■3月号後記
★寒の入りに合わせたように寒波が押し寄せ、体の芯まで冷えきってしまうような日が続きました。美容室で思い切り髪をカットされて、寒いというより、凍てしむ冷たさに閉口しました。暦を見ると、大寒のあとには、節分(今年は旧正月の元旦)、立春、それに松山の椿祭りのことなどが次々書いてあり、「冬来たりなば春遠からじ」の感を強めました。
★編集作業をほとんど終えて、昼間の暖かい時間、氏神の駒林神社まで信之先生と吟行しました。正月に、御手洗の龍の水口に松と結わえた紅梅と白梅がすっかり開いており、境内には白梅が開き始めておりました。
★今月号は、昨秋出版されました井上治代さんの第一句集『香田』の特集を組みました。信之先生の序、私の跋、それと同人の皆様の一句鑑賞を載せました。治代さんは、四国愛媛の大洲市にお住いです。大洲は鵜飼で知られる肱川が大きく蛇行し、霧もよく発生する盆地です。里芋、ごぼうなどは、とくにおいしいものが採れます。のどかな田園風景の句には、日本の原風景のよさがそのまま残っているように思えます。代表二十句は、信之先生の抄出です。ご味読ください。
★「花冠」は、本号で三百二十七号となり、その間、多くの方にご投句はもとより会員・同人費をお納めいただいて、これまで継続できてまいりました。ご病気やご家庭の事情で、投句は休まれたり、たまのご投句になったりする方々がおられますが、他の会員・同人の皆様と同様会費をお納めくださっています。それに対する感謝の気持ちとして、信之先生と私の色紙・扇子を「参加功労賞」として送らせていただきました。順不動ですが、「参加功労賞」の方は次の八名の方です。 原順子・柳原美知子・堀佐夜子、下地鉄・ 甲斐ひさこ・松尾節子・堀川喜代子・山中 啓輔(敬称略)
★花冠は少人数ながらも、積極的なご支援とご支持を受けて、今年も多忙な年になりそうな予感です。「花冠投稿箱」にも随筆や地域便りなど、散文原稿をお寄せください。楽しみにお待ちしています。
★今年は、オンライン定例句会、吟行句会などを少人数でも積極的に行いたいと思っています。吟行句会にもご都合をつけて是非ご参加ください。また、よい吟行地があればご紹介ください。寒中の三月号の編集でした。風邪にご用心ください。 (正子)
○花冠3月号入稿。印刷所の浅井さんに電話。「俳句界」の広告版下は、まだ「2月号」しか用意されていないので止むをえない。
花冠3月号の編集は、投句、投稿締切が、1月10日だが、締切日の3日前には、編集のほとんどが出来上がっている。編集作業は、信之先生がひとりの仕事、印刷所との連絡は、正子の仕事となっている。編集作業の流れは、以下のようになっている。
①原稿投稿
○投句箱(1月1日~1月10日)
http://www3.ezbbs.net/14/suien8/
○投稿箱(1月10日まで)
http://blog.goo.ne.jp/kakan18/
↓
②花冠割付ファイル(花冠編集の高橋信之が作成)
下記アドレスは、上記の原稿が編集されたファイルで、印刷所は、花冠原稿をここからダウンロードし、印刷に使用するpdfファイルを作成します。
http://kakan.info/km/wari.pdf
▼オンライン版俳句雑誌花冠
http://blog.goo.ne.jp/kakan12/
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