1月1日/元旦(月)

 賀正 2018年元旦
 あけましておめでとうございます。本年も高橋正子の俳句日記をよろしくご愛読ください。

○初詣○
★海よりの長き石段初詣/多田有花
海の近くの寺社。寺社への長い石段は海から続き、海はいかにも穏やかである。長い石段の上からの眺めも素晴らしいことだろう。よい初詣。(高橋正子)

○若水○
★若水のくらきを汲んで手を清む/高橋正子★

○年頭○
★年頭躍筆墨条のみの白馬の図/中村草田男★
正月の床を飾るに相応しく、健康で、力強い句である。俳句の短い詩形、それに白と黒の単純さを生かした、俳句のよさである。(高橋信之)

●賀状の返事を書く。賀状の体裁は2種類用意。

元日の空は遠きに綿雲を    正子
松飾通り過ぎれば松匂う    正子
バラの実の朱もめでたしお元日 正子
正月の黒豆漆黒の艶を     正子
どの家の壁にも初日の強さあり 正子

夜7時15分からテレビのウィーンフィル・ニューイヤーコンサートのライブ中継を見た。指揮者はリッカルド・ムーティ。会場には多くの日本人の顔が見えた。世界90か国以上に配信されたそうだ。終了後すぐ来年の指揮者の発表があったが、聞き逃した。チケットは公平を期すため、ネット販売だけらしいが、1番席4800ユーロぐらい見たい。京大名誉教授でクラッシック通の西村先生が留学中にホルン奏者のすぐ後ろでこのコンサートを聴かれたそうだが、実際に聞くとまるで違うものだったそうだ。

○蝋梅(ロウバイ)

[蝋梅/横浜・四季の森公園]

★風往き来しては蝋梅のつやを消す/長谷川双魚
★蝋梅の咲くゆゑ淡海いくたびも/森 澄雄
★蝋梅や樅をはなるる風の音/古館曹人
★文机に蝋梅一朶誕生日/品川鈴子

★蝋梅咲いて森の正午の空の青/高橋信之
★蝋梅のはじめの一花空に透け/高橋正子

 ロウバイ(蝋梅、?梅、臘梅、唐梅、Chimonanthus praecox)は名前に梅がついているためバラ科サクラ属と誤解されやすいが、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木。開花時期は、12/25 ~ 翌 3/15頃。お正月頃から咲き出す。花の少ない季節に咲く、うれしい花です。とてもよい香り。中国原産。日本には17世紀頃に渡来。よく見られるのは蝋梅のうちの「素心蝋梅(そしんろうばい)」。花の外側だけでなく内側も黄色いのが特徴。ふつうの「蝋梅」は内側がちょっと赤っぽい。葉っぱは、ふつう花が咲く前に落葉するが、開花時にまだ残っていて徐々に落葉する場合もあるようだ。表面はザラザラした感触。花のあとでできる実は、なんともユニークな形。花の姿からは想像できない。マンゲツロウバイ(満月蝋梅)、トウロウバイ(唐蝋梅)などの栽培品種がある。1月27日の誕生花。花言葉は「先導、先見」。

◇生活する花たち「冬桜・水仙・万両」(横浜日吉本町)


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