◇俳句とスケッチ/多田有花(姫路)◇
★四季咲きの薔薇一輪に涼新た/多田有花★
季語としての薔薇は夏、特に初夏です。しかし、薔薇のうちで四季咲きといわれるものは、開花後に伐り戻すと次に伸びる枝に花をつけて、次々に咲きます。盛夏から秋、場合によっては冬まで咲くものもあります。盛夏は花が少ないようですが、それでも一輪一輪は美しいものです。
★千枚を描ききったる桔梗かな/多田有花★
当面の目標だった千枚に達しました。ふと思い立って2010年の秋から絵を描き始め、そのうち、千枚は一日も休むことなく連続して作品をアップしたい、と考えるようになりました。途中、描く枚数が一日一枚になっていた時期がありました。早期に千枚を達成したいと考えて今年の二月からは毎日2枚ずつアップし、予定通り今日千枚になりました。千枚に達したので、毎日アップする、というのはこれでひとまず終わり、これからは描けた都度発表したいと考えています。
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◆緑陰をふわり狐の駆けてゆく/多田有花◆
緑陰と狐の取り合わせは、日本画を見るようだ。緑陰に「ふわり」と浮いたような駆けかたが、幻想的である。現実、狐は画に描かれるようではなく、犬かしらと思うほどであって、狐に遭ってもちっとも驚かない作者だが、やはり、一瞬は幻想的な思いになったようだ。(高橋正子)
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http://blog.livedoor.jp/yourun1-art/
◇俳句葉書12カ月/高橋信之(横浜)◇
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◆[1月] 正月の花となりたる松の勢い◆[2月] 立春の夜道どこからか水の匂い◆
◆[3月] 雲雀揚がる沖より風の吹く空に◆[4月] さくらさくらさくらさくらてのひらに◆
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◆[5月] 子どもの日の夜の安らぎをどの家も◆[6月] 梅雨の畳に体重のせて歩く音◆
◆[7月] 雷の遠く去りゆき厨の音◆[8月] いろいろと秋の野菜の深き色◆
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◆[9月] 満月のずばり夜明けの空にある◆[10月] 秋天をひとつ誰もが頭上にもてり◆
◆[11月] わが影の付き来て楽し寒き日も◆[12月] 冬晴れのきょう一日大切に◆
私の俳句の多くは、身辺を詠んだものだが、そこに、私独自のものを創り上げていきたいと願っている。(高橋信之)
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