ご挨拶
8月句会は、リオのオリンピックも終盤に入った21日に開催しました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。11名33句の投句がありました。参加者はいつもより少し少なかったですが、その方らしい秀句があって、楽しく拝読しました。開催してよかったと思いました。
ラジオ深夜便を聞いていますと、七十二候寄せてピアノの曲を弾いてくれます。七十二候について、去年の暮あたりからよく聞くようになりました。七十二候は五日ごとに変わる季節ですから、より細かく季節を感じ、それに合わせた生活を楽しもうという世の中の傾向かもしれません。私たちは意識することなく、季節の微妙な変化を句に詠んでいます。そして、その微妙な変化をよく捉えた句に、感銘を受けたり、感心したりして、句会の面白さになっていると思います。今月の八月ネット句会にもそんな句が多くあったことを喜びたいと思います。選とコメントをありがとうございました。最後になりましたが、入賞の皆様おめでとうございます。来月の句会を楽しみにご健吟ください。これで、八月月例ネット句会を終わります。
◆入賞発表/8月月例ネット句会◆
■2016年8月月例ネット句会■
■入賞発表/2016年8月22日
【金賞】
★一筆を画布に添えけり秋気澄む/小口泰與
秋になると絵心が動く。画布に一筆添えると、秋らしく、色だけでなく、空気も澄んでいる。すっかり秋の景色になった。こちらまで心が澄み、絵を描きたくなる。(高橋正子)
【銀賞2句】
★籾殻に隠れし林檎香り立つ/廣田洋一
木箱に籾殻と一緒に詰められた林檎。箱の蓋を開ければ、すぐさま林檎の香りがしてくる。籾殻に隠れた林檎は、私には昭和の思い出とともに記憶に残っている。(高橋正子)
★啼き合いて秋燕万羽葦の原/ 佃 康水
燕が南の国へ帰るときがきた。それぞれの場所で過ごしていた燕たちは、千羽も万羽もというほど集まって、旅立つ前を過ごす。葦原に集まって啼きあっている。旅立つ前の忙しさと一抹のさびしさを思う。(高橋正子)、
【銅賞3句】
★鰯雲白きを見れば旅心/河野啓一
鰯雲が白く空高くに広がるのをみれば、誰の心にも遠くへ、旅へ、出たい気持ちが湧くのだろうと思う。(高橋正子)
★カマキリの怒りは吾へ指差せば/祝恵子
カマキリは攻撃されると大きな鎌を振り上げる。カマキリを指差しただけで、怒りが自分に向かうとは。いよいよ命短くなったカマキリの抵抗か。(高橋正子)
★子らの乗る飛機遠ざかる鰯雲/ 佃 康水
帰省した子供たちが、空港から帰路に就く。子らの乗った飛行機はぐんぐん小さくなって、鰯雲の広がりのなかに消えた。一抹のさびしさをまた会える楽しみに。(高橋正子)
【高橋信之特選/8句】
★一筆を画布に添えけり秋気澄む/小口泰與
俳句を嗜む人が秋の到来を待ちわびるように、絵を描く事に嗜みのある方も秋の景色の到来を待っているものです。日中はまだ残暑が厳しいながらも、そこはかとなき秋の気配に絵筆を執った作者である。一筆を画布に添えるとの措辞に、その心情がよく表された。 (桑本栄太郎)
★籾殻に隠れし林檎香り立つ/廣田洋一
林檎箱を開けると一杯に詰まった籾殻の中に林檎が整然と並んでいる。その林檎箱を開けると林檎の素晴らしい香りが漂って食欲をさそう。秋の素敵な景ですね。 (小口泰與)
★鯔飛ぶや鷺の佇む被爆川/満天星
★啼き合いて秋燕万羽葦の原/ 佃 康水
★子らの乗る飛機遠ざかる鰯雲/ 佃 康水
★カマキリの怒りは吾へ指差せば/祝恵子
★一本の鉢植え甘藷の葉は繁り/祝恵子
★切り分けて冷えたる西瓜の赤尖る/ 髙橋正子
【高橋正子特選/8句】
★籾殻に隠れし林檎香り立つ/廣田洋一
木箱に入った林檎、籾殻に手を入れ探したものです。懐かしい思い出です。(祝恵子)
★街路樹に秋蝉小さく鳴いている/髙橋句美子
先日、公園の木々で啼いている秋の蝉に初めて遭遇し、とても嬉しく思いましたが、御句の「秋蝉小さく鳴いている」の措辞に小さな秋を見つけた!の思いと、夏蝉から秋蝉に変わったばかりのまだ弱々しい蝉のすがたを見せて頂きました。(佃 康水)
★鰯雲白きを見れば旅心/河野啓一
先日、飛行場で小さな鰯雲をみました。澄んだ青空へ白い鱗が美しく並んでいました。あの一つ一つの白い鱗を見ると秋への移ろいが感じられ、何となく侘しさも有り、何処かへ旅をしたい気持ちも湧いて来ますね。(佃 康水)
★一筆を画布に添えけり秋気澄む/小口泰與
★次次にかなかならしく鳴きにけり/小口泰與
★啼き合いて秋燕万羽葦の原/ 佃 康水
★子らの乗る飛機遠ざかる鰯雲/ 佃 康水
★回覧板持ちゆけば知る地蔵盆/祝恵子
【入選/4句】
★名乗り出で寸暇惜しむや法師蝉/桑本栄太郎
蝉の最後に出て来る法師蝉の鳴き声を上手く表現している。 (廣田洋一)
★木槿咲き客の送迎定食屋/廣田洋一
お好み屋の玄関に木槿が咲いているのを見たことがありますが、同じ情景をうまく詠われていると思いました。(満天星)
★雨上がり晴れたる空に秋の雲/廣田洋一
この時期の雨はわずかの時間にまとまって降るので、雨が上がるときも気持ちいいぐらいすっきりと上がります。その雨上がりの空に広がる秋の雲に、夏から秋へ移る季節が感じられます。 (高橋秀之)
★初鳴きの鈴虫音色がぎこちなく/高橋秀之
草むらではもう鈴虫が啼き始めたのですね。鈴を鳴らすような澄んだリーン、リーンと言う声が聞こえますが、如何にも涼しそうです。まだまだぎこちなく練習中なのでしょうか。本格的な秋ももうすぐですね。
(佃 康水)
■選者詠/高橋信之
★じゃがいもときゅうりのサラダ卓に盛らる
散文的で平易なな記述ながら、山盛りで豊かな秋の食卓を感じさせます。ユニークで面白いと思いました。(河野啓一)
★卓上の西瓜が切られ内部の赤
★団らんの卓に西瓜の赤楽し
■選者詠/高橋正子
★切り分けて冷えたる西瓜の赤尖る
真っ赤に熟れた新鮮な西瓜を良く冷やし、雫を滴らせながら頂く味は何とも言えません。切り分けた時のあの尖った部分が一段と美味で、いち早くかぶり付きたくなります。如何にも美味しそうな西瓜が目に浮かびます。(佃 康水)
★クーラーに吾亦紅活け秋呼べり
★薄まりし藍の色なる牽牛花
■互選高点句
■互選高点句
●最高点(5点)
★子らの乗る飛機遠ざかる鰯雲/ 佃 康水
※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/高橋正子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。
●8月月例ネット句会のご案内●
●8月月例ネット句会のご案内●
①花冠会員・同人であれば、どなたでも投句が許されます。花冠会員・同人以外の方は花冠発行所にお申し込みください。
②当季雑詠(秋の句)計3句をブログ<コメント欄>にお書き込みください。
③投句期間:2016年8月18日(木)午前0時~8月21日(日)午後6時
④選句期間:8月21日(日)午後6時~午後9時
⑤入賞発表:8月22日(月)午前10時
⑥伝言・お礼等の投稿は、8月22日(月)午前10時~8月23日(火)午前10時
◆8月月例ネット句会清記◆
2016年8月21日
■8月月例ネット句会清記
11名33句
01.夕日映え東の空に入道雲
02.鯔飛ぶや鷺の佇む被爆川
03.書斎より「サノヨイヨイ」の盆踊
04.次次にかなかならしく鳴きにけり
05.秋の水山間の里走りけり
06.一筆を画布に添えけり秋気澄む
07.名乗り出で寸暇惜しむや法師蝉
08.喫水線の水脈深々と秋の潮
09.秋潮の運河きらめく入日かな
10.籾殻に隠れし林檎香り立つ
11.雨上がり晴れたる空に秋の雲
12.木槿咲き客の送迎定食屋
13.木漏れ日の明るさに見る秋気
14.鰯雲白きを見れば旅心
15.水澄める箕面の谷の楓かな
16.啼き合いて秋燕万羽葦の原
17.リオ五輪見つつ窓辺の遠花火
18.子らの乗る飛機遠ざかる鰯雲
19.初鳴きの鈴虫音色がぎこちなく
20.仕事終え歩く夜道に虫の声
21.夕暮れの空に茜の鰯雲
22.回覧板持ちゆけば知る地蔵盆
23.カマキリの怒りは吾へ指差せば
24.一本の鉢植え甘藷の葉は繁り
25.切り分けて冷えたる西瓜の赤尖る
26.クーラーに吾亦紅活け秋呼べり
27.薄まりし藍の色なる牽牛花
28.卓上の西瓜が切られ内部の赤
29.団らんの卓に西瓜の赤楽し
30.じゃがいもときゅうりのサラダ卓に盛らる
31.花火の光り河川敷へと落ちてゆく
32.灰色に分厚く満ちる夕立雲
33.街路樹に秋蝉小さく鳴いている
※互選を開始してください。
◆ご挨拶/7月ネット句会(句会主宰:高橋正子)◆
6月ネット句会は、お休みいたしました。7月月例ネット句会は、新暦の七夕を過ぎた10日に開催いたしました。10日は参議院議員選挙の投票日でもありましたが、ご参加いただき、ありがとうございました。参加者は13名で39句の投句をいただきました。入賞のみなさまおめでとうございます。また、選とコメントをありがとうございました。
横浜では大雨に見舞われることもなく、利根川では、水位がずいぶん下がっているようです。西日本では、豪雨で、なかなかうまくいかないものです。
7月9日の夜空を見あげると、月が星を連れていました。月の斜め上方に星がありました。ネットで検索しましたら、「7月9日日没後、木星が5日月へ接近したのが見られる。」とありましたので、星は木星です。少し前には日本人飛行士も乗せたソヒューズが宇宙へ飛び立ち、宇宙も遠い存在ではなくなりつつあります。偶然見上げた空にも、天体ショーがありましたが、いつも何かが起こっているのでしょう。
宇宙開発はともかく、星がいっぱいの夜空を仰ぎたいものです。そして、一句成したいものです。これで、7月月例ネット句会を終わります。次回の月例ネット句会を楽しみに、ご健吟ください。
(金銀銅賞の皆様には、ささやかながら、わたくしの俳句はがきをお送りしたいと思っています。)
◆入賞発表/7月月例ネット句会◆
■2016年7月月例ネット句会■
■入賞発表/2016年7月11日
【金賞】
★完熟のトマト朝陽に透けるほど/古田敬二
夏の菜園で一番楽しみな時は、朝であろう。はちきれんばかりに、真っ赤に熟れたトマトに朝陽が射して、トマトは透けるほどだ。誇らしい出来栄えのトマトが生き生きとしている。(高橋正子)
【銀賞2句】
★早朝にヨットが静かに遠ざかる/高橋秀之
早朝の海の涼しさをヨットは、静かに遠くへ出て行った。「静かに」が寡黙な海の男を思わせる一方、滑るように離れて行くヨットの景色が、朝の涼しさをさらに呼び起こしている。(高橋正子)
★釣り人も吾が目の視野に百合の咲く/祝 恵子
私の視野には、釣り人も百合も入っている。釣りをする人がいかにも涼しげだ。さらりとした句柄が心を爽やかにしてくれる。(高橋正子)
【銅賞3句】
★ひとつ咲き今日が初めや百日草/桑本栄太郎
百日草と言われて、夏の暑い盛りを咲き続けてくれる花が、今日その初めの一花を開いた。これから、百日咲き続けてくれるだろう、咲き続けてくれよとの願い。
私事だが、夏休みの間、百日草はよく咲いてくれて、玄関の花に、仏様の花にと、よく剪ったものだ。(高橋正子)
★青田道踏みしむ金属入りし脚で/柳原美知子
脚を患っておられるのだろう。歩きにくい脚に金属を入れて補強し、歩けるようになった。青田の道を一歩一歩踏みしめて歩く。青田道の青さが救いのように思える。お大事に。(高橋正子)
★艶やかにガラスの皿の葛饅頭/井上治代
葛饅頭は、透明な葛がつややかに透けて、中の餡を見せている。ガラスの皿に載せられて、目にも涼ししく、まさに夏のお菓子だ。たしかに、葛は「艶やかだ」。(高橋正子)
【高橋信之特選/7句】
★早朝にヨットが静かに遠ざかる/高橋秀之
きらきら光る青い海を、白い帆のヨットが静かに遠ざかる光景から、涼しい風が吹きわたっている感じがして、すっきりとした素敵な句だと思いました。(井上治代)
★水筒の残りし氷取り出す子/祝 恵子
夏の暑い盛り、水筒のお茶を飲みほして、さらに残っている氷を取りだす。元気いっぱいの子どもたちです。 (高橋秀之)
★七夕や世界の平和願いおり/井上治代
七夕の短冊に込められた願いはさまざまですが、今年の国際情勢を見ていると、世界平和を願う気持ちは共感します。 (高橋秀之)
★ひとつ咲き今日が初めや百日草/桑本栄太郎
★釣り人も吾が目の視野に百合の咲く/祝 恵子
★青田道踏みしむ金属入りし脚で/柳原美知子
★完熟のトマト朝陽に透けるほど/古田敬二
【高橋正子特選/7句】
★初蝉の声高きより瀬の音に/柳原美知子
初蝉の声は、新鮮な声で高く聞こえてきましたが、静かになると瀬の音に変わってくる。盛夏の訪れがそこに感じられます。 (高橋秀之)
★ひとつ咲き今日が初めや百日草/桑本栄太郎
★早朝にヨットが静かに遠ざかる/高橋秀之
★釣り人も吾が目の視野に百合の咲く/祝 恵子
★艶やかにガラスの皿の葛饅頭/井上治代
★しんとして夏の盛りに思うこと/高橋信之
★完熟のトマト朝陽に透けるほど/古田敬二
【入選/6句】
★噴水や暗き影ある旅鞄/小口泰與
旅鞄に影あるとは何か不吉な予感のする夏の旅でしょうか。松本清張の推理小説にでも出てきそうなストーリー性があるように思いました。 (満天星)
★ソーダ水水滴落ちるグラス持つ/高橋句美子
よく冷えたソーダ水とよく冷やしたグラス、その水滴も心地よく美味しいことでしょう。 (祝恵子)
★燈を消して漁火沖の涼夜かな/桑本栄太郎
闇の中で潮風に吹かれながら沖の漁火をながめれば、心もひろびろと波音が静かに胸に沁み込んでいくようです。 (柳原美知子)
★花合歓のひそと佇む山路かな/河野啓一
6月末、7月と所要の為田舎鳥取の実家を訪れる機会があり、中国道、米子道を二度往復する機会がありました。野山の至る所に合歓の花が咲き、うっすっらとした花が沢山集まって圧倒されるほどの光景でした。(桑本栄太郎)
★万緑や名もなき鳥の鳴く静寂/谷口博望 (満天星)
なんという鳥か知らないが、小鳥の声にはつい耳を澄ます。万緑に鳴く鳥の声に、鳥の声があればこそ、万緑の静寂が深まる。(高橋正子)
★七夕や耳を澄ませて星の歌/廣田洋一
「澄ませて」の「て」が気になるところだが、七夕の夜、耳を澄ませば夜空の星が歌う歌が聞こえそうだ。七夕の夜は、おのずと詩情が湧いてくる。(高橋正子)
■選者詠/高橋信之
★しんとして夏の盛りに思うこと
夏の盛りを感覚で捉えれば、「しんとして」だ。暑さ極まったときの「しんとした」時間は、人に何かを思わせる。(高橋正子)
★炎天となりゆく下の今日を歩く
夏もいよいよ盛りとなり、炎天となりゆく空の色や雲を眺めながら今日を確かに歩まれる充実した日々が伺え、元気をいただく思いです。 (柳原美知子)
★七月の薄明という明るさに
■選者詠/高橋正子
★夏暁のこのひとときを二度寝する
暑い夏の早朝の涼しさの中でまた寝る事の楽しさが滲み出ている素晴らしい句だと思います。 (小口泰與)
★木星の月へ近づく夏ゆうべ
木星探査機が木星に到着したところと思いました。地球の月だけでなく、木星の月までの、大きな夢を感じさせられます。 (河野啓一)
★金魚屋がありて買わずも寄りて過ぐ
夜店も開かれ、いよいよ夏本番。色鮮やかな金魚が出番を待ってすいすい泳いでいる姿は、いかにも涼しげで、思わず立ち寄ってしまいます。爽やかな夏の風物詩ですね。(柳原美知子)
■互選高点句
●最高点句(同点2句/5点)
★早朝にヨットが静かに遠ざかる/高橋秀之
★完熟のトマト朝陽に透けるほど/古田敬二
※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/高橋正子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。
◆7月ネット句会清記◆
2016年7月10日
■■7月ネット句会清記
13名39句
01.ひとつ咲き今日が初めや百日草
02.のたうちて蚯蚓日差しに乾びけり
03.燈を消して漁火沖の涼夜かな
04.万緑や名もなき鳥の鳴く静寂
05.いつか見し男の夢や花魁草
06.赤とんぼ子供のいない遊園地
07.噴水や暗き影ある旅鞄
08.あめんぼう水面を弾く朝日かな
09.アイホーンに収まる世界木下闇
10.花合歓のひそと佇む山路かな
11.明石沖鴎は低く夏の海
12.さらさらと笹の葉ゆれて七夕祭
13.蝉の声聞こえてすぐに大合唱
14.夏空にふんわり大きな雲ひとつ
15.早朝にヨットが静かに遠ざかる
16.釣り人も吾が目の視野に百合の咲く
17.水筒の残りし氷取り出す子
18.幼子の水着姿はフリル付き
19.金魚屋がありて買わずも寄りて過ぐ
20.夏暁のこのひとときを二度寝する
21.木星の月へ近づく夏ゆうべ
22.線路をも青く染めんか紫陽花は
23.七夕や耳を澄ませて星の歌
24.せせらぎの音のかそけし風薫る
25.葉の陰に静かに咲ける柿の花
26.艶やかにガラスの皿の葛饅頭
27.七夕や世界の平和願いおり
28.七夕の夜空の暗さ街明かり
29.色あせて木陰に揺れる蛍袋
30.ソーダ水水滴落ちるグラス持つ
31.七月の薄明という明るさに
32.炎天となりゆく下の今日を歩く
33.しんとして夏の盛りに思うこと
34.青田道踏みしむ金属入りし脚で
35.立葵夕影ゆらし月仰ぐ
36.初蝉の声高きより瀬の音に
37.虎尾草の美濃路の朝の曲がりかな
38.完熟のトマト朝陽に透けるほど
39.やや曲がり胡瓜ふとぶとぶら下がる
※互選を開始してください。
①選句期間:7月10日(日)午後6時~午後9時
②入賞発表:7月11日(月)午前10時
③伝言・お礼等の投稿は、7月11日(月)午前10時~7月12(火)午前10時
●7月月例ネット句会のご案内●
●7月月例ネット句会のご案内●
①花冠会員・同人であれば、どなたでも投句が許されます。花冠会員・同人以外の方は花冠発行所にお申し込みください。
②当季雑詠(夏の句)計3句をブログ<コメント欄>にお書き込みください。
③投句期間:2016年7月7日(木)午前0時~7月10日(日)午後6時
④選句期間:7月10日(日)午後6時~午後9時
⑤入賞発表:7月11日(月)午前10時
⑥伝言・お礼等の投稿は、7月11日(月)午前10時~7月12(火)午前10時
6月月例ネット句会
6月月例ネット句会はお休みです。
次回は7月月例ネット句会となります。
(主宰/高橋正子)
◆ご挨拶/端午ネット句会(句会主宰:高橋正子)◆
端午ネット句会にご参加いただき、ありがとうございました。参加者は14名で42句の投句が揃いました。入賞のみなさまおめでとうございます。また、いつもながら、選とコメントをありがとうございました。コメントをいただけると、大変うれしいもので、励みになります。
今年は、閏月のせいで、5月5日が立夏となりました。鯉のぼりが泳ぎ、菖蒲湯につかり、日中は汗ばむほどの天気でした。投句にもありましたように、まさに、「夏は来ぬ」です。どの季節も新しい季節の到来は新鮮でいいものですが、特に今は花もたくさん咲き、天気もさわやかで、素晴らしい季節だと思います。この季節を祝福したくなります。
管理運営は信之先生にお世話になりました。また、今回は、わたくしの目が少し不調(ドライアイとアレルギー)で、挨拶に至るまで、いつもより時間がかかってしまいました。これで、端午ネット句会を終わります。次回の月例ネット句会を楽しみに、ご健吟ください。
(金銀銅賞の皆様には、ささやかながら、わたくしの俳句はがきと上島祥子さん寄贈の和紙のシールをお送りしたいと思っています。)