●6月月例ネット句会投句案内●


●6月月例ネット句会投句案内●
①投句:当季雑詠(夏の句)3句
②投句期間:2017年6月5日(月)午後1時~2017年6月11日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:6月11日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:6月12日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、6月12日(月)正午~6月14日(水)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

■5月月例ネット句会/入賞発表■


■2017年5月月例ネット句会■
■入賞発表/2017年5月15日

【金賞】
★舟べりを叩きはまちの追込み漁/桑本栄太郎
この句には季語はないが、季節感がある。春は新しいブリ・ハマチの子供をつかまえる時期なので、春の季節感がある。ハマチの稚魚の採捕は、春先(4月中旬頃)から初夏(7月下旬頃)にかけて行われる、養殖業界の春を告げる風物詩なのだ。(高橋信之)

【銀賞/2句】
★歌声の「原爆の子」へ銀杏咲く/谷口博望(満天星)
「原爆の子」の歌は、反戦歌。銀杏は毅然とした姿をした木だが、銀杏の花は地味で目立たない。秘めた力が原爆許すまじの反戦歌「原爆の子」の歌と響きあっている。(高橋正子)

★校庭の若葉へ運ぶパン・珈琲/柳原美知子
広々とした校庭を縁取る若葉。その木陰へパンと珈琲を運んで戸外での軽食を楽しむ。学校行事の一環か。明るい気分になれる句だ。(高橋正子)

【銅賞/3句】
★朝の鐘五月の空へ鳴り渡る/多田有花
清々しい五月の朝、鐘が空へと鳴り渡る。何も無いような空気感がある。(高橋正子)

★小さいといえども我が家に鯉のぼり/高橋秀之
住宅事情もあって、一般の家庭では、大きな鯉のぼりは揚げにくい。小さいけれど、元気な鯉のぼりがあって、男の子たすこやかに育っている。
それこそが大事だ。(高橋正子)

★早起きに洗濯をする初夏の朝/高橋句美子
初夏の朝、「明け易し」ころ。目覚めも自然に早くなり、早く起きた時間を洗濯する。さっぱりと、さわやかである。(高橋正子)

【高橋信之特選/8句】
★朝の鐘五月の空へ鳴り渡る/多田有花
澄んだ鐘の音が薫風に乗り朝空に響き渡る。清々しい五月の一日の始まりに心も晴れ晴れとしてきます。 (柳原美知子)

★校庭の若葉へ運ぶパン・珈琲/柳原美知子
校庭での楽しい昼食の風景を思いだします。「若葉へ運ぶ」に共感します。 (古田敬二)

★夏鶯谷の空間ひろびろと/高橋正子
山へ行くと新緑のなかにウグイスの声が絶え間なく聞こえます。谷に響くウグイスの澄んだ囀りは空間を広げる心地がします。(多田有花)

★舟べりを叩きはまちの追込み漁/桑本栄太郎
勢いを感じる句です。はまちのはねる音、漁師たちの声、水の音などが浮かんできます。(多田有花)

★歩くほど若葉の匂い濃くなれり/高橋正子
様々な木々の若葉が匂う山道。澄みきった空気を吸い、奥へと歩くほどに、感覚も研ぎ澄まされ、新鮮な心持ちになってくるようです。(柳原美知子)

★歌声の「原爆の子」へ銀杏咲く/谷口博望(満天星)
★小さいといえども我が家に鯉のぼり/高橋秀之
★早起きに洗濯をする初夏の朝/高橋句美子

【高橋正子特選/8句】
★暮れ残る代田を囲む水の音/柳原美知子
代掻きが終わり、田に水を入れている夕ぐれの情景が目に見えるようだ。 (満天星)

★新しい制服着こなし初夏の朝/高橋秀之
配属場所が変わり、四月から制服が代わったのでしょうか。その制服がそろそろ肌になじんでくるころです。(多田有花)

★街路樹の若葉青々晴れわたる/高橋句美子
街路樹の若葉のみずみずしい緑が目にうれしいころです。その上に広がる明るい晴天、心浮き立ちますね。(多田有花)

★わが誕生の空の明るい五月来る/高橋信之
明るい空から自然界のものみな光を受け、生命感あふれる五月。その五月に誕生され、今年もまた無事その時を迎えられるお喜びは一入のことでしょう。お祝い申しあげます。(柳原美知子)

★トマト苗植えれば直ぐに脇芽のぶ/祝恵子
トマト苗を植え毎朝水やりの度に成長が楽しみですね。充実した日常がうかがえます。(柳原美知子)

★校庭の若葉へ運ぶパン・珈琲/柳原美知子
★朝の鐘五月の空へ鳴り渡る/多田有花
★舟べりを叩きはまちの追込み漁/桑本栄太郎

【入選/6句】
★沖や今島影見ゆる卯波かな/桑本栄太郎
視界が広がり、卯波から島影が見えだし、海の風を受けながら、楽しまれているのでしょうか。 (祝恵子)

★ハンモック揺する風あり夏来たる/祝恵子
春の終りまだ強い風の日もありハンモックを揺らす風が吹いています。明日から立夏を迎える新しい暦によって夏に入る感情が整えられる。 (小口泰與)

★背伸びして今日が立夏と言ってみる/古田敬二
とても清々しい気持ちにしてくれます。理屈抜きで今回の投句の中で大好きな句です。(高橋秀之)

★エンドウ採る昼餉のパスタに足りるだけ/古田敬二
自家製のエンドウを収穫し、その新鮮なエンドウでパスタを料理する。なによりのごちそうですね。みどりも鮮やかな季節感あふれる一皿が目に浮かびます。(柳原美知子)

★湖の面へ木立を映し影涼し/小口泰與
★新緑の枝から枝へ揚羽蝶/廣田洋一

■選者詠/高橋信之
★矢車菊よわが誕生の五月来る
★わが誕生の空の明るい五月来る
★空晴れて矢車菊の花の青

■選者詠/高橋正子
★夏鶯谷の空間ひろびろと
★歩くほど若葉の匂い濃くなれり
★母の日の紫陽花ピンク娘は若し

■互選高点句
●最高点(5点)
★舟べりを叩きはまちの追込み漁/桑本栄太郎
●次点(4点/同点3句)
★朝の鐘五月の空へ鳴り渡る/多田有花
★暮れ残る代田を囲む水の音/柳原美知子
★校庭の若葉へ運ぶパン・珈琲/柳原美知子

※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/高橋正子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。

5月月例ネット句会清記


■5月月例ネット句会清記
2017年5月14日
12名36句

01.湖の面へ木立を映し影涼し
02.川狩や浅間の風のそよと吹き
03.飲みごろよ読書疲れの一夜酒
04.朝の鐘五月の空へ鳴り渡る
05.新緑のなかの三等三角点
06.筍の掘られし後の虚空かな
07.尖塔の中腹にあり聖五月
08.沖や今島影見ゆる卯波かな
09.舟べりを叩きはまちの追込み漁
10.歌声の「原爆の子」へ銀杏咲く

11.夏帽子平和の鐘へ黙祷す
12.ひーふーみーG線上の松の花
13.新緑の枝から枝へ揚羽蝶
14.紫は高貴な色ぞ鉄線花
15.群れごとに傘を差したる牡丹かな
16.エンドウ採る昼餉のパスタに足りるだけ
17.背伸びして今日が立夏と言ってみる
18.野に来たりこれぞ薫風と独り言
19.新しい制服着こなし初夏の朝
20.新緑が眩しき朝に日が昇る

21.小さいといえども我が家に鯉のぼり
22.若葉陰一息入れる歩き会
23.トマト苗植えれば直ぐに脇芽のぶ
24.ハンモック揺する風あり夏来たる
25.校庭の若葉へ運ぶパン・珈琲
26.夏つばめ鳴いて空切り夕日へと
27.暮れ残る代田を囲む水の音
28.夏鶯谷の空間ひろびろと
29.歩くほど若葉の匂い濃くなれり
30.母の日の紫陽花ピンク娘は若し

31.街路樹の若葉青々晴れわたる
32.早起きに洗濯をする初夏の朝
33.菖蒲持つ人が街を行き来する
34.矢車菊よわが誕生の五月来る
35.わが誕生の空の明るい五月来る
36.空晴れて矢車菊の花の青

※1)選句を始めてください。5句選をし、そのなかの一句にコメントを書いてください。
※2)互選期間:5月14日(日)午後6時~午後10時

●5月月例ネット句会ご案内●


●5月月例ネット句会投句案内●
①投句:当季雑詠(夏の句)3句
②投句期間:2017年5月8日(月)午後1時~2017年5月14日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:5月14日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:5月15日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、5月15日(月)正午~5月17日(水)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

■4月月例ネット句会/入賞発表■


■2017年4月月例ネット句会■
■入賞発表/2017年4月10日

【金賞】
★摘み置かる花束橋に花祭り/柳原美知子
中七の花束の「花」に続き下五の花祭りの「花」と畳み掛けた『花』がいい。橋に置かれたのは野の花束であろう。それは、作者の心にしっかと捉えられ、読み手の心に伝わる。(高橋信之)

【銀賞】
★ステップで花のトンネル駆けゆける/祝恵子
上五に置いた「ステップ」がいい。快く駆けて行く「花の風景」がいい。(高橋信之)

★鶯の声透き通る野の雨よ/柳原美知子
鶯は雨の中、野原で、聞きほれるほどの美声を聞かしてくれているのでしょう。 (祝恵子)

【銅賞/2句】
★シャガの花夜道一面白い影/高橋句美子
心に残った風景を素直に表現した。写生句の良さであり、写実の句であると言ってよい。(高橋信之)

★シャボン玉追い掛けている姉いもと/祝恵子
虹色のシャボン玉が風にゆらゆらと飛んでいくのを追いかける仲良しの姉妹の微笑ましい景は、絵本を見るようです。(柳原美知子)

【高橋信之特選/5句】
★口笛に鶯応え我はも鳥/高橋正子
「鶯と我」がいい。「応えあう」のがいいので、それを俳句の心と言ってよい。自然との関わりを詠めば、人間の心は深くなる。(高橋信之)

★シャガの花夜道一面白い影/高橋句美子
★摘み置かる花束橋に花祭り/柳原美知子
★桜満つ空へ瀬音の吸い込まれ/柳原美知子
★ステップで花のトンネル駆けゆける/祝恵子

【高橋正子特選/5句】
★桜散る斜面にもまた桜色/高橋句美子
空に満ちる桜と斜面をも桜色に埋め尽くす落花、桜色に染まる季節の感動が生き生きと伝わってきます。
(柳原美知子)

★桜散る空に吹きあぐ花びらも/高橋信之
一陣の風に今散ったばかりの桜の花びらが青空へと舞い上がる美しい情景が目に浮かび、花の季節に名残を惜しまれるお気持ちが伝わってきます。(柳原美知子)

★摘み置かる花束橋に花祭り/柳原美知子
★桜満つ空へ瀬音の吸い込まれ/柳原美知子
★シャボン玉追い掛けている姉いもと/祝恵子

【入選/6句】
★まだ満ちぬ月が朧に花のなか/高橋正子
爛漫の桜を灯すように淡い光を放つ朧月。幻想的な美しい情景が広がり、桜の季節ならではの喜びが感じられます。(柳原美知子)

★花筏の渦ゆらゆらと目黒川/高橋句美子
★卒業歌学生バスの声深く/高橋正子
★すみれ咲く地に低く咲く濃き色に/高橋信之
★仰ぎ見る青一枚の春天を/高橋信之
★すでにさくら落とす先客の鳥あり/祝恵子

4月月例ネット句会清記


■4月月例ネット句会清記
2017年4月9日
5名15句 

01.花筏の渦ゆらゆらと目黒川
02.シャガの花夜道一面白い影
03.桜散る斜面にもまた桜色
04.まだ満ちぬ月が朧に花のなか
05.卒業歌学生バスの声深く
06.口笛に鶯応え我はも鳥
07.すみれ咲く地に低く咲く濃き色に
08.桜散る空に吹きあぐ花びらも
09.仰ぎ見る青一枚の春天を
10.摘み置かる花束橋に花祭り

11.鶯の声透き通る野の雨よ
12.桜満つ空へ瀬音の吸い込まれ
13.すでにさくら落とす先客の鳥あり
14.ステップで花のトンネル駆けゆける
15.シャボン玉追い掛けている姉いもと

※選句を始めてください。

●4月月例ネット句会ご案内●


●4月月例ネット句会投句案内●
①投句:当季雑詠(春の句)3句
②投句期間:2017年4月8日(土)午後1時~2017年4月9日(日)午後7時→午後11時
                    ※投句時間を午後11時までに延長します。

③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:4月9日(日)午後7時~午後10時 →(変更します。)4月9日午後11時~10日午前9時
②入賞発表:4月10日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、4月10日(土)正午~4月12日(水)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

■雛祭りネット句会/入賞発表■


■2017年雛祭りネット句会■
■入賞発表/2017年3月6日

【金賞】
★乗換えて船場のひいなに会い嬉し/祝恵子
船場は大阪の江戸時代からの商業の中心地。財をなした商家もあって、由緒ある雛人形が保存されているのであろう。はるばると乗り継いできてあった雛のゆかしさ。作者の嬉しさが伝わる。(高橋正子)

【銀賞2句】
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
寒い冬から抜けて春立つ朝を迎えた。朝食のサラダも色鮮やかで、フレッシュだ。春の軽やかさがいい。(高橋正子)

★駅中に園児の描いた雛並ぶ/高橋秀之
駅中はいろんな人が忙しく通る。園児の描いた雛人形を、微笑ましく見て通ったことだろう。駅中が雛の絵に和む。(高橋正子)

【銅賞2句】
和服着し子等かたまりて雛巡り/佃 康水
雛祭の日に和服を着せてもらって嬉しい女の子たち。かたまって家々の雛を見て巡る。振る舞いもおのずとしとやかに。雛の日の華やぎが微笑ましく思われる。(高橋正子)

全快を祈り飾らる雛人形/多田有花
雛人形に託した祈りは、全快。女の児の健やかな成長を願って飾られるひな祭りの原義そのもの。(高橋正子)

【高橋信之特選/5句】
★乗換えて船場のひいなに会い嬉し/祝恵子
「会い嬉し」と下五を終え、読み手も嬉しくなる。「船場のひいな」に会いたくなるのだ。(高橋信之)

★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
上五の季題「春立ちぬ」がいい。季節の嬉しさ、生活の喜びがまさに「鮮やかに」伝わってくる。(高橋信之)

★駅中に園児の描いた雛並ぶ/高橋秀之
上五の「駅中に」がいい。日常生活の中での俳句で、生活のリアルを表現した。(高橋信之)

★全快を祈り飾らる雛人形/多田有花
「全快を祈り」と言い切って、嬉しい俳句だ。下五の「雛人形」が優しい。(高橋信之)

★和服着し子等かたまりて雛巡り/佃 康水
中七の「かたまりて」がいい。いい言葉だ。(高橋信之)

【高橋正子特選/5句】
★乗換えて船場のひいなに会い嬉し/祝恵子
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
★駅中に園児の描いた雛並ぶ/高橋秀之
★春風が遠くの海の香運びくる/高橋秀之
★和服着し子等かたまりて雛巡り/佃 康水

【入選/5句】
★雛祭それぞれ話す幼き日/高橋句美子
★改札を出てチューリップを過る/高橋句美子
★雨あがりの日差し明るし雛祭/多田有花
★巣箱あり作りし子の名はっきり/祝恵子
★古民家の床艶やかや御殿雛/佃 康水

■選者詠/高橋信之
★今日立春と独り言を言う
★立春の朝よ胸いっぱいの息吸う
★立春の一日が静かに過ぎる

■選者詠/高橋正子
★春立てりマジックショーの人だかり
★赤き芽を白く弾かせ猫柳
★飛び移る笹音させて笹鳴きす

※コメントのない句にコメントをお願いします。

●雛祭りネット句会ご案内●


●雛祭りネット句会投句案内●
①投句:当季雑詠(春の句)3句
②投句期間:2017年3月1日(水)午前0時~2017年3月3日(金)午後7時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:3月3日(金)午後7時~午後10時
②入賞発表:3月4日(土)正午
③伝言・お礼等の投稿は、3月4日(土)正午~3月6日(日)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

■立春ネット句会/入賞発表■


■2017年立春ネット句会■
■入賞発表/2017年2月4日

【金賞】
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
上五の季題「春立ちぬ」がいい。季節の嬉しさ、生活の喜びがまさに「鮮やかに」伝わってくる。(高橋信之)

【銀賞2句】
★桜芽の伸びる青空仰ぎ歩く/柳原美知子
早春の明るくい風景だ。「青空仰ぎ歩く」嬉しさが読み手に快く伝わってくる。(高橋信之)

★大空が広がる朝に寒明ける/高橋秀之
寒明けはすなわち暦の上では春の到来。大空が広がる朝に寒が明け、いよいよ春となる清々しい気持ちが伸びやかに詠まれている。(高橋正子)

【銅賞3句】
★蹲に青竹柄杓春立つ日/古田敬二
春立つ日、蹲の水に添えられた青竹の柄杓が特別に瑞々しく、清々しく思われる。春立つ日が青竹のすがすがしさとよくマッチしている。(高橋正子)

★まんさくの花は縮れて風を受く/祝 恵子
まんさくの花は、早春に先駆けてまず開く花とされる。もう咲いたかと見れば、ようやくに花びらを開き始めたばかりで、寒さに縮れたような感じで咲いている。日差しは明るいが、風が冷たく、「花は縮れて」は、実景として印象深い。(高橋正子)

★立春の日を鋤きこんで田を返し/柳原美知子
「立春の日」を詠んで力強い句だ。下五の「田を返し」がいい。一句の終わりまで気を抜いていない。(高橋信之)

【高橋信之特選/8句】
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
上五の季題「春立ちぬ」がいい。季節の嬉しさ、生活の喜びがまさに「鮮やかに」伝わってくる。(高橋信之)
今日は折しも立春です。鮮やかな野菜の色に色々取り合わせ、春めいたサラダが嬉しい。春~、朝~、サラダ~、鮮やかとの、あ行の頭韻により立春の明るい日差しが想われます。 (桑本栄太郎)

★立春の日を鋤きこんで田を返し/柳原美知子
「立春の日」を詠んで力強い句だ。下五の「田を返し」がいい。一句の終わりまで気を抜いていない。(高橋信之)

★桜芽の伸びる青空仰ぎ歩く/柳原美知子
早春の明るくい風景だ。「青空仰ぎ歩く」嬉しさが読み手に快く伝わってくる。(高橋信之)

★さえずりや湖についと日の奔り/小口泰與
さえずりが湖を渡るように聞こえてくる。日の光がついと湖に奔放に走る。春の訪れである。(高橋正子)

★大空が広がる朝に寒明ける/高橋秀之
寒明けはすなわち暦の上では春の到来。大空が広がる朝に寒が明け、いよいよ春となる清々しい気持ちが伸びやかに詠まれている。(高橋正子)

★春立てりマジックショーの人だかり/高橋正子
表現が明快で、平易な言葉が力強い。飾り気がない、いい句だ。(高橋信之)

★赤き芽を白く弾かせ猫柳/高橋正子
中7の「白く弾かせ」がいい。上5の「赤き芽」がいきいきとしている。(高橋信之)

★蹲に青竹柄杓春立つ日/古田敬二

【高橋正子特選/8句】
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
上五の季題「春立ちぬ」がいい。季節の嬉しさ、生活の喜びがまさに「鮮やかに」伝わってくる。(高橋信之)

★立春の日を鋤きこんで田を返し/柳原美知子
「立春の日」を詠んで力強い句だ。下五の「田を返し」がいい。一句の終わりまで気を抜いていない。(高橋信之)
今日の立春、とてもいいお天気でした。田の仕事も、春になった喜びを感じます。 (祝恵子)

★桜芽の伸びる青空仰ぎ歩く/柳原美知子
早春の明るくい風景だ。「青空仰ぎ歩く」嬉しさが読み手に快く伝わってくる。(高橋信之)

★まんさくの花は縮れて風を受く/祝 恵子
まんさくの花は、早春に先駆けてまず開く花とされる。もう咲いたかと見れば、ようやくに花びらを開き始めたばかりで、寒さに縮れたような感じで咲いている。日差しは明るいが、風が冷たく、「花は縮れて」は、実景として印象深い。(高橋正子)

★立春の窓全開へ陽のおどる/佃 康水
立春の声を聞いて、閉め切っていた窓を全開し、風を入れる。日射しが踊るように窓から入り込む。心弾む陽の光だ。(高橋正子)
立春を迎えて窓から入る陽差しも春を感じるようになり、窓も全開したい気持ちになります。(高橋秀之)

★節分会鄙の社も人多し/河野啓一
節分会は、鄙の方が伝統を守って行事を行っている言えるのだろう。鄙の神社に邪気を払ってもらうために人出がある。賑やかであることは、世の明るさでもある。(高橋正子)

★大空が広がる朝に寒明ける/高橋秀之
★蹲に青竹柄杓春立つ日/古田敬二

【入選/4句】
★青空の朝の玻璃戸や春の雪/桑本栄太郎
朝の玻璃戸を透かして見える青空。その玻璃戸には春の雪の降る様子も見える。名残の春の雪が朝の青空で鮮明になった。(高橋正子)

★探鳥会春を呼ぶなり四十雀/谷口博望 (満天星)
四十雀のツッピー、ツツッピーと鳴く声を聞くと寒禽の鳴く季節も終わり、春が来たと思う。探鳥会でいろんな鳥に出会う楽しみも増えることであろう。(高橋正子)

★飛び交いて蜜吸う鳥や梅日和/ 佃 康水
先日、探梅に行きましたが、白梅がぱっちり瞳を開いていて、蕊の奥に蜜がキラキラ光っていました。その蜜を鳥が来て吸っている景は私も見たかったです。谷口博望 (満天星)

★分校の土くれ返る余寒かな/小口泰與
日差しが春めいてきたとはいえまだ寒さの残る校庭で、分校の子供たちの手で、固くなっていた土が掘り起こされ、黒々と蘇った。作業をする子供たちの声が聞こえてくるようで、待春の思いが伝わってきます。 (柳原美知子)

■選者詠/高橋信之
★今日立春という天井の灯を仰ぐ
★立春の湯呑が丸い口開ける
★立春の今年また来て過ぎゆきぬ

■選者詠/高橋正子
★春立てりマジックショーの人だかり
★赤き芽を白く弾かせ猫柳
★飛び移る笹音させて笹鳴きす

■互選高点句
●最高点(4点/同点4句)
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
★蹲に青竹柄杓春立つ日/古田敬二
★立春の日を鋤きこんで田を返し/柳原美知子
★桜芽の伸びる青空仰ぎ歩く/柳原美知子

※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/高橋正子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。