4月月例ネット句会ご案内

4月月例ネット句会ご案内
①投句:当季雑詠(春の句)3句
②投句期間:2021年4月5日(月)午前6時~2021年4月11日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:4月11日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:3月12日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、4月12日(月)正午~4月15日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

ご挨拶

3月月例ネット句会にご参加、ありがとうございました。入賞の皆さまおめでとうございます。選をコメントもありがとうございました。毎回14名の方が投句してくださって、にぎやかな句会となっております。
横浜の桜はいま五分咲きで、いつもより早い開花となりました。いつもより早く桜前線が北上しているようです。新型コロナウィスルの感染拡大もいろいろ懸念されていて、なかなか収束しそうにもありません。それが日常になった感じです。制約のある中ですが、いろんな句材を見つけ、いろいろに詠んで、居ながらにして行けそうもないところの風物や風景を楽しめた句会でした。
来月の月例ネット句会は、4月11日(日)です。楽しみにお待ちください。
これで3月月例ネット句会を終わります。
主宰 高橋正子

■3月月例ネット句会/入賞発表■

■2021年3月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年3月15日
【金賞】
28.参道をまっすぐ春の海へ出る/柳原美知子
お参りをしたあとの安らかさが穏やかな春の海と重なって、また、同時に句の景色が素晴らしい。「まっすぐ春の海へ」に迷いがないのがなによりよりだ。(髙橋正子)
【銀賞/2句】
20.無人駅空に大きく春の虹/西村友宏
無人駅のあるあたりの風景が大きく広がって見える。無人駅に立つ作者は、春の虹が描く弧の真ん中にいて、雨上がりの爽やかさを十分吸い込んで
いるだろう。(髙橋正子)
40.風光る新生児抱く父親へ/川名ますみ
生まれて間もない、抱けば壊れそうな新生児を抱く父親。新生児の白い服が光を跳ね返してまばゆい。無垢で、やわらかな命を育まんとする若い父
親が詠まれている。(高橋正子)
【銅賞/3句】
04.畦切られ土塊浸しゆく春水/吉田晃
田植えの準備が始まる。小川から水を田に引くために畦が切られ、掘り起こされた土塊を浸し、すこしずつ田に広がってゆく。まぎれもなく春の水
だ。丁寧に観察されている。(高橋正子)
08.青饅や開け放たれる大広間/小口泰與
青饅は、わけぎや、あさつきなどを貝類などとからし酢味噌で和えた料理。早春の一時期の葉のやわらかさ、香りの良さが味わえる。旅先での酒宴
だろうか。大広間が開け放たれて、青饅が供される。(髙橋正子)
32.雲切れし空へはくれんの真白/多田有花
はくれんの白さが、際立つのは、背景に青空があるときだろう。大方雲に覆われていた空に、雲が切れて、青空がのぞく。ちょうどそこにはくれんが花ひらいているのだ。雲の動きがはくれんを動かしているような句だ。(髙橋正子)
【高橋信之特選/7句】
08.青饅や開け放たれる大広間/小口泰與
青饅はたいへん懐かしい食べ物。貧乏だった子どもの頃母が裏の畑で採れたアサツキで作ってくれた。甘酸っぱくシャキシャキした歯ごたえを思い出しています。 (吉田晃)
20.無人駅空に大きく春の虹/西村友宏
春の雨上がり、無人の駅に降り立つと、きれいな虹が出迎えてくれたうれしさ。ほっと安らげるひと時です。 (柳原美知子)
28.参道をまっすぐ春の海へ出る/柳原美知子
海の側の神社、お参りをすませて参道を戻れば明るい春の海が迎えてくれます。穏やかな春の日、海から風にも暖かさが加わり心地よいものでしょ
う。(多田有花)
参道から海へ視野の広がりを感じる句です。春の海の美しさが想像できます。 (髙橋句美子)
高台にある参道なのだろう。それが海に向かって真っすぐに傾斜している。海が春の日にキラキラと光り、穏やかな日のお参り帰りの光景を想像し
た。 (吉田晃)
40.風光る新生児抱く父親へ
新しく生まれた命。それをいとおしく抱く父親に春の風があたる。新しい家庭が始まる。 (古田敬二)
18.春雷や一瞬心はなやがす/髙橋正子
32.雲切れし空へはくれんの真白/多田有花
40.風光る新生児抱く父親へ/川名ますみ
41.葉のうらにましろき莟シクラメン/川名ますみ
【高橋正子選/7句】
04.畦切られ土塊浸しゆく春水/吉田晃
08.青饅や開け放たれる大広間/小口泰與
12.川辺より鶯の声響きくる/祝恵子
20.無人駅空に大きく春の虹/西村友宏
28.参道をまっすぐ春の海へ出る/柳原美知子
32.雲切れし空へはくれんの真白/多田有花
40.風光る新生児抱く父親へ/川名ますみ
【入選/17句】
02.立子忌のお菜となさん土筆かな/桑本栄太郎
立子が、ままごとのお菜は土筆、と詠んだのを受けて土筆を立子忌のお菜にしたのが上手い。(廣田洋一)
03.蘂の黄のあっけんからんと落椿/桑本栄太郎
山道を歩いているといまごろからしばらくの間ヤブツバキがそのままの姿で点々と落ちています。しばらくはまだ枝にある時のように美しいままで
蕊の黄色も鮮やかです。 (多田有花)
05.ふるさとの道の匂いの蓬餅/吉田晃
蓬餅の香はふるさとの道の匂いにつながっていきます。郷愁を誘う句です。 (多田有花)
09.囀りやゼリービンズの色さやか/小口泰與
確かお菓子を扱うお仕事をされていたと記憶しています。にぎやかな囀りと色とりどりのゼリービーンズとの取り合わせが楽しいです。 (多田有花)
10.春の川ポンポン舟の下りゆく/祝恵子
暖かくて穏やかな春の川を、小さな船外機をつけたポンポン舟がゆったり下って行きます。何気ない光景ながらポンポン舟との措辞に、如何にも長
閑な春のひと時が想われます。(桑本栄太郎)
13.啓蟄の篩ひし土を日に曝す/廣田洋一
 プランターに花を植える作業をしておられるのだろう。篩われた土が春の日を受けながら落ちてゆく。ちょっと汗ばんだ作者の顔が見えるようで
す。  (吉田晃)
21.朝寝して夢見心地に雨の音/西村友宏
朝寝はとにかく気持ちよい。まさに夢見心地の心境に雨音のリズムがぴったりと合います。そんな春の一日ののどかな始まりが窺えます。(高橋秀之)
26.青すみれ図書館横に凛と揺れ/髙橋句美子
さりげなく咲いている青すみれを見つけた素敵な日常です。(西村友宏)
29.松影を洗う波音春の潮/柳原美知子
春になると潮の色は淡い藍色に変わって、千満の差がいちじるしくなる。松林の影を洗う岸辺の波の音に春を感じる景が見えて素晴らしいですね。(小口泰與)
海に突き出た松の影、波により影も揺れ、その音が聞こえる。春の、のどかな景が見えてきます。(祝恵子)
19.春雷や手がふと止まる模擬試験/西村友宏
試験の監督をなさっていたのでしょうか。集中して問題にむかっていた生徒たちの手が雷の音に止まりました。その一瞬の教室の空気をとらえられています。(多田有花)
25.伊予柑に偲ぶふるさと瀬戸内海/髙橋句美子
作者は愛媛県出身、高校生までそちらで過ごされています。故郷を離れたいま、伊予柑から思い出されるのは穏やかな瀬戸内海の風景です。(多田有花)
34.卒業式帰りの若人笑み溢れ/高橋秀之
若人ですから、高校生か大学生でしょうか。卒業証書を手に晴れやかな顔で笑いさざめいています。前途に幸多きことを願いたくなりますね。(多田有花)
07.春雷や浮子に当たりの夕まずめ/小口泰與
30.春潮の揺り籠なりし昼の漁船/柳原美知子
33.はや高く咲ける桜を仰ぎおり/多田有花
37.クロッカス三・一一の陽に開く/古田敬二
38.北の地へ飛んで行けタンポポの絮たちよ/古田敬二
3句ともに福島を詠んだ句で、敬二さんらしい優しさ溢れる句だ。名古屋に咲いたタンポポが福島で幸せの黄色い花を咲かせることを願っている。 (吉田晃)
■選者詠/高橋信之
22.早春の朝日を入れて今日が始まる
先生らしい一句であり、お元気なお姿が想像される。昨夜作業を終えられワインを嗜まれたのだろうか。 (吉田晃)
23.卓上に桜を活けて妻が留守
24.桜咲く寺苑に妻と居る時間
■選者詠/高橋正子
17.黄水仙風が吹き分け吹き分けて
水仙と風。たったそれだけの自然であり自然現象であるが、言葉の重なりにより音が聞こえてくるようだ。 (吉田晃)
16.寺の空瞳凝らせば桜咲く
18.春雷や一瞬心はなやがす
■互選高点句
●最高点(6点/同点3句)
20.無人駅空に大きく春の虹/西村友宏
28.参道をまっすぐ春の海へ出る/柳原美知子
32.雲切れし空へはくれんの真白/多田有花
※コメントの無い句にコメントをお願いします。よろしくお願いします。

■3月月例ネット句会清記■

■3月月例ネット句会清記■
2021年3月14日
14名(42句)
01.竹林のこきこき歌う春疾風
02.立子忌のお菜となさん土筆かな
03.蘂の黄のあっけんからんと落椿
04.畦切られ土塊浸しゆく春水
05.ふるさとの道の匂いの蓬餅
06.子の空けて少し黄ばんだ春障子
07.春雷や浮子に当たりの夕まずめ
08.青饅や開け放たれる大広間
09.囀りやゼリービンズの色さやか
10.春の川ポンポン舟の下りゆく
11.転がりし中にチョコありひなあられ
12.川辺より鶯の声響きくる
13.啓蟄の篩ひし土を日に曝す
14.春の夕半円の虹かかりけり
15.雪月花学ぶ館に春雷かな
?寺の空瞳凝らせば桜咲く
17.黄水仙風が吹き分け吹き分けて
18.春雷や一瞬心はなやがす
19.春雷や手がふと止まる模擬試験
20.無人駅空に大きく春の虹
21.朝寝して夢見心地に雨の音
22.早春の朝日を入れて今日が始まる
23.卓上に桜を活けて妻が留守
24.桜咲く寺苑に妻と居る時間
25.伊予柑に偲ぶふるさと瀬戸内海
26.青すみれ図書館横に凛と揺れ
27.花冷えに稲荷の狐雨が降る
28.参道をまっすぐ春の海へ出る
29.松影を洗う波音春の潮
30.春潮の揺り籠なりし昼の漁船
31.春なかばとは雨の日の増えること
32.雲切れし空へはくれんの真白
33.はや高く咲ける桜を仰ぎおり
34.卒業式帰りの若人笑み溢れ
35.朝日浴び緑鮮やか新芽吹く
36.丸々と子雀たちが春の朝
37.クロッカス三・一一の陽に開く
38.北の地へ飛んで行けタンポポの絮たちよ
39.フクシマへ春の風雨のスタンディング
40.風光る新生児抱く父親へ
41.葉のうらにましろき莟シクラメン
42.菜の花の下にサフラン五つ六つ
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。 選句は<コメント欄>にお書きください。

●3月月例ネット句会ご案内●

①投句:当季雑詠(春の句)3句
②投句期間:2021年3月8日(月)午前6時~2021年3月14日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:3月14日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:3月15日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、3月15日(月)正午~3月18日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

ご挨拶

2月月例ネット句会にご参加いただき、ありがとうございました。14名の皆さんにご参加いただきました。選と、コメントをありがとうございました。
日ごと春らしくなっていますが、冬に後戻りするような日もあったり、うららかな春の日を思わせるような日が行きつ戻りつしながらも本当の春に近づいております。新型コロナの感染もいまだに収まっておらず、自由な外出もままなりません。その中でも、身辺を丁寧に観察し、季節の移ろいに感動し、句にし、投句していただき、すぐそこに明るい希望がある思いです。体調に気を付けてご健吟ください。ごれで、2月月例ネット句会を終わります。
3月月例句会は3月14日(日)に開催します。たのしみにお待ちください。(主宰/高橋正子)

■2月月例ネット句会/入賞発表■

■2021年2月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年2月15日
【金賞】
★芽ぐむ木の窓の明るい喫茶店/吉田 晃
明るく、期待感を感じさせる句。窓を通して見える景色に透明感があって、窓の内側の喫茶店のほの暗さが落ち着く。(髙橋正子)
【銀賞/2句】
★鋤かれゆく春田のひかり鳥を呼び/柳原美知子
田があたらしく息づく春。鋤かれた田の土はひかり、土にみみずなど見つけた鳥がそれを啄みに降りて来る。春田のたのしい季節。(髙橋正子)
★晴れた日の階段あがれば桜咲く/髙橋句美子
晴れた麗らかな日、階段を上っていくと、思わぬことに桜が咲いている。その驚きを詠んだ晴れやかな句。表現が散文のようであるが、リズムがあって、景色に詩情があるところが散文と異なる。(髙橋正子)
【銅賞/3句】
★陽に向かい尖るこぶしの蕾かな/古田敬二
今こぶしの蕾は、咲く前の力を集約するように尖って、太陽に向かい、銀の蕾を輝かせている。この蕾が咲くときが楽しみだ。(髙橋正子)
★春浅し海を渡りて荷は届く/祝 恵子
遠くから荷物が届くこと。そのことに楽しさがある。夢がある。春浅い海に思うことはさまざま。その海を越えて来た荷物を受け取った時のうれしさが、静かに伝わる。(髙橋正子)
★早春の庭で縄跳び兄妹/多田有花
コロナ禍で外で思い切り遊べないが、兄と妹が庭で縄跳びをする仲の良さがほほえましい。「早春」の季節の淡さがいい。(髙橋正子)
【高橋信之特選/7句】
★芽ぐむ木の窓の明るい喫茶店/吉田 晃
若々しい風景が春の訪れを感じさせます。(高橋句美子)
★蝋梅の放つ光の艶やかに/吉田 晃
蝋梅の色が澄んだ空に生える情景がうかびました。放つ光という表現が綺麗です。(西村友宏)
★鋤かれゆく春田のひかり鳥を呼び/柳原美知子
春耕をしてるのであろう。土が鋤かれる度に春の日に黒く光り、その後ろに鳥も集まって来る。春ののどかな景色である。 (廣田洋一)
田の土を鋤くと眠っていた虫が掘り起こされ、それを狙って鳥たちが集まる。気の早い鳥は、田が鋤かれるのを待っている。春田がひかるのは、掘り起こされた虫が逃げ惑っている姿。待っていた春がようやくやってきた。 (吉田晃)
★五分咲きの梅の真白さ生きいきと/髙橋正子
五分咲きの白梅ならではのみずみずしさが生き生きとに表されていて、真白く青空へと膨らむ蕾と芳香が想像されます。(柳原美知子)
★春浅し海を渡りて荷は届く/祝 恵子
★早春の庭で縄跳び兄妹/多田有花
★晴れた日の階段あがれば桜咲く/髙橋句美子
【高橋正子選/7句】
★陽に向かい尖るこぶしの蕾かな/古田敬二
日ごと春めいてきています。こぶしの蕾も咲くときを待って日差しを浴びています。明るい春の朝です。 (多田有花)
★ブランコの幼子空へ飛び出しそう
ブランコをこぐ生き生きとした幼子の姿と瑞々しい春の空がクローズアップされ、光に満ちた明るい季節の到来が感じられます。 (柳原美知子)
★芽ぐむ木の窓の明るい喫茶店/吉田 晃
★早春の庭で縄跳び兄妹/多田有花
★鋤かれゆく春田のひかり鳥を呼び/柳原美知子
★晴れた日の階段あがれば桜咲く/髙橋句美子
★春灯の点りし部屋に帰り来ぬ/髙橋信之
【入選/13句】
★薄氷や砕けばメダカ逃げ惑う/祝 恵子
早春に時には寒い朝もあり、蹲に薄氷が張ることがあります。興味深くそっと氷を砕けば、中に居るメダカが驚き逃げ惑っています。狭い蹲の中でもすっかり春の訪れです。(桑本栄太郎)
★夜明けすぐ鳥の鳴き声春立てる/高橋秀之
夜明けの静けさの中に響く鳥の声の明るさに立春が実感され、今日をうれしく迎えられます。(柳原美知子)
★けん先へすっと玉入り春きざす/多田有花
ケン玉入れに挑戦。うまい具合に穴にスーと入った。思えばもうすぐ春だ。 (古田敬二)
★春耕や声掛け合ひて老夫婦/廣田洋一
春の日差しの中、ご夫婦で支え合いながら畑仕事に精を出されている姿は微笑ましくもあり、また長年の地道な土づくりの労働に驚嘆の念も覚えます。詠者の温かい視線が感じられます。(柳原美知子)
★風花や紅茶に砂糖さらさらと/西村友宏
紅茶の準備をしつつ窓の外を見れば風花がふわふわと舞っている。砂糖はさらさらと。一時の幸せですね。 (祝恵子)
★水底の光りきらめく蘆の角/桑本栄太郎
★鳥減りて沼の寂しき二月かな/小口泰與
★柔らかき土中へ馬鈴薯そっと植え/古田敬二
★春空の日差しにきらり航空機/高橋秀之
★白き梅枝の先まで膨らみぬ/廣田洋一
★雪解谷轟く岸に雪だるま/柳原美知子
★立春の土手は絵本の1ページ/柳原美知子
★剪定のあとの青空鳥の影/髙橋句美子
★道すがら一人静かに梅見かな/西村友宏
★木漏れ日に雀戯る春の土/西村友宏
★土鍋炊く静かなリズム寒灯下/川名ますみ
■選者詠/高橋信之
★寺苑ひろびろとして春の空
ひろびろとした寺苑、ひろびろとした春の空。ひらがなが柔らかく、あたたかな雰囲気を醸し出す、春の訪れです。(高橋秀之)
★春灯の点りし部屋に帰り来ぬ
春の灯火であり、朧夜には一種の安心感と生活感のある部屋に帰り来た安堵感が溢れている素敵な景です。(小口泰與)
★枯芝に朝陽が射してくる寺苑
■選者詠/高橋正子
★五分咲きの梅の真白さ生きいきと
五分咲きの白梅ならではのみずみずしさが生き生きとに表されていて、真白く青空へと膨らむ蕾と芳香が想像されます。(柳原美知子)
★電線に連雀番い二月かな
★野梅の香マスク通してつんと来ぬ
■互選高点句
●最高点(同点2句/6点)
★鋤かれゆく春田のひかり鳥を呼び/柳原美知子
★五分咲きの梅の真白さ生きいきと/髙橋正子

■2月月例ネット句会清記■

■2月月例ネット句会清記■
2021年2月14日
14名(42句)
01.目覚めても夢を追いたる朝寝人
02.水底の光りきらめく蘆の角
03.地道行く蘆の角ぐむ川辺かな
04.隠れ沼の無言の器残る鴨
05.中島みゆきファイトの歌や春の朝
06.鳥減りて沼の寂しき二月かな
07.芽ぐむ木の窓の明るい喫茶店
08.蝋梅の放つ光の艶やかに
09.はやぶさの帰還し美しき春の星
10.陽に向かい尖るこぶしの蕾かな
11.柔らかき土中へ馬鈴薯そっと植え
12.ブランコの幼子空へ飛び出しそう
13.春浅し海を渡りて荷は届く
14.薄氷や砕けばメダカ逃げ惑う
15.梅の花門柱の灯よ友は留守
16.夜明けすぐ鳥の鳴き声春立てる
17.春空の日差しにきらり航空機
18.通勤がまだまだ寒き春の朝
19.早春の庭で縄跳び兄妹
20.春浅き朝日を浴びて犬散歩
21.けん先へすっと玉入り春きざす
22.白き梅枝の先まで膨らみぬ
23.春耕や声掛け合ひて老夫婦
24.寝入端地震に飛び起き凍返る
25.雪解谷轟く岸に雪だるま
26.立春の土手は絵本の1ページ
27.鋤かれゆく春田のひかり鳥を呼び
28.晴れた日の階段あがれば桜咲く
29.麗らかに小鳥が止まる電線に
30.剪定のあとの青空鳥の影
31.風花や紅茶に砂糖さらさらと
32.道すがら一人静かに梅見かな
33.木漏れ日に雀戯る春の土
34.枯芝に朝陽が射してくる寺苑
35.寺苑ひろびろとして春の空
36.春灯の点りし部屋に帰り来ぬ
37.電線に連雀番い二月かな
38.野梅の香マスク通してつんと来ぬ
39.五分咲きの梅の真白さ生きいきと
40.土鍋炊く静かなリズム寒灯下
41.寒灯土鍋くつくつ音立つる
42.話しつつ韮雑炊の灰汁すくう
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。 選句は<コメント欄>にお書きください。

●2月月例ネット句会ご案内●

●2月月例ネット句会ご案内●
①投句:当季雑詠(春の句)3句
②投句期間:2021年2月8日(月)午前6時~2021年2月14日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:2月14日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:2月15日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、2月15日(月)正午~2月18日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之
○句会管理:高橋信之

ご挨拶

1月月例ネット句会にご参加くださいまして、ありがとうございました。今回は、新型コロナウィルスの感染がますます広がる中でしたが、13名の皆様にご参加いただいて、新春らしく華やかな句会となりました。入賞の皆さまおめでとうございます。また、選とコメントをありがとうございました。選句の途中、ブログに不具合が生じましたが、すぐに不具合もなおって、とどこおりなく、句会を進めることができました。ご協力ありがとうございました。
今年も昨年同様、第2日曜日に月例ネット句会を開催いたしますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
これで、1月月例ネット句会を終わります。来月は、2月14日(日)となります。(主宰/髙橋正子)