2015年
6月ネット句会清記
15名45句
01.雷鳴や雹の飛び交う厩橋
02.妖怪の仕業の如き雹降れり
03.窓ガラス叩き割りたる雹の数
04.万緑の大山崎や蒸留所
05.枇杷熟れて吾に望郷つのりけり
06.あれそれと主語なき会話梅雨ぐもり
07.医学部の献体の碑や枇杷熟るる
08.赤レンガ木斛の実の熟れ初むる
09.不死鳥のフェニックス揺れ墜栗花雨
10.高原を抜けて夏山登山口
11.亀そろい甲羅を干すや梅雨晴れ間
12.緑なす谷に響きし不如帰
13.なだらかに百合は海へと続きおり
14.まな板にのせて収穫初胡瓜
15.水足せば流れに沿うて目高たち
16.合歓咲きて丘の一隅灯したり
17.高啼きて鴉を威嚇親つばめ
18.背の音へ闇やわらかし初蛍
19.ロープーウェイ眼下は若葉の広がりし
20.雨上がりの空へ向かって夏の蝶
21.冷蔵庫開けて麦茶の一気飲み
22.合歓の花見上げつひとり丘の道
23.湖は夏櫂の雫も風に乗り
24.蜻蛉生る狭庭の隅やビオトープ
25.境内の紫陽花の花生々と
26.糠漬の夏の野菜と白米と
27.田植えすみ水に映った深い空
28.しんじゃがの籠重たくて畦を行く
29.湧き出ずる淡き紅合歓の花
30.合歓見れば優しき心が湧いてくる
31.滔々と清き流れや夏来る
32.道端に瞳涼しき石仏
33.うるわしき大洲盆地や若葉風
34.夕立のあとのいつもの街を歩く
35.休憩に真正面の夕焼けへ
36.欅並木梅雨をきらきら滴らす
37.栃の木の紅花立てて街路樹に
38.芍薬のピンクが白に近い色
39.花蜜柑の匂い池への斜面を流れ
40.梅雨冷の海風強く吹き渡る
41.梅干しのおにぎりうれし急ぎ帰宅
42.ラムネ買い水色ガラスの音がする
43.堀流る水を弾いて夏つばめ
44.ヒメジョオン真白土塁の松影に
45.田植え終う里鎮もりて満月光
◆互選のご案内◆
①選句は、清記の中から5句を選び、その番号のみをお書きください。なお、その中の1句にコメントを付けてください。
②選句は、6月21日(日)午後6時から始め、同日午後9時までに済ませてください。
③選句の投稿は、下のコメント欄にご投稿ください。
※1) 入賞発表は、6月22日(月)午前10時
※2) 伝言・お礼等の投稿は、6月22日(月)午前10時~6月23日(火)午前10時です。
コメント
6月ネット句会選句
NO4 7 17 23 42
◯湖は夏櫂の雫も風に乗り
湖の水の上を渡って匂うような爽やかな風が吹き、ボートに乗っている若い二人の櫂も気の合った漕ぎ方でスイスイと進み、櫂から飛び散る水滴も風に乗ってとっても気持良さそうです。
選句
15,21,31,32,38
38 ★芍薬のピンクが白に近い色
美しい芍薬の花白に近いピンク色にぱっと咲いて周りを華やかにする。淡いピンクを白に近い色と言われたのもいいですね。
6月ネット句会選句
14 20 37 40 43
14 まな板にのせて収穫初胡瓜
自家製の胡瓜が実り、初めて収穫され、今、まな板に載っています。何のご馳走が出来るのでしょうか。収穫の喜びと主婦らしい眼差しを感じます。
6月ネット句会選句
01 12 15 18 43
01 雷鳴や雹の飛び交う厩橋
ここ数年、温暖化のせいでしょうか?全国至る所で
異常気象の発生です。先日の関東地方を襲った
ダウンバースト現象のようですが、雷鳴と共に雹が
降り、大変な被害でした。厩橋との地名も効いていて
異常気象の緊張感を巧みに詠まれました。
6月ネット句会選句
12 18 24 32 42
32.道端に瞳涼しき石仏
瞳のすずやかな石仏に会われ、足を止められ、話しかけられたりしておられるのかなと推察いたしました。
選句再送
「選句」を投稿して約30分後ですが、改めてコメント欄を見てみますと 私の出した「選句」が見当たりません。何かミスがあったのかもしれませんが、以下念のため再送させていただきます。御厄介をおかけして誠に申し訳ありませんが、どうぞご容赦ください。
05 16 19 28 32
○19.ロープーウェイ眼下は若葉の広がりし
若葉とロープウエイに的を絞って大景を俯瞰された詠みに惹かれました。
選句
05.15. 16.32. 45.
45.田植え終う里鎮もりて満月光
田植えの終わった広々とした水田。その静持ったみなもを満月の光りが静かに照らす。平和な農村風景である。
選句
11.13.24.36.43
11.亀そろい甲羅を干すや梅雨晴れ間
雨の後の青さが増した空の下で、亀が並んで甲羅を干している様子がユーモラスな感じがして、楽しい句だと思いました。
選句
04.13.23.29.34.
04.万緑の大山崎や蒸留所
JR京都線に乗って大阪から京都に向かう途中にサントリーの蒸留所が見えます。
都会からわずかの距離なのに、緑が濃くほっとする景色が広がっています。
あああのあたりだなと思う御句です。
選句
18 32 36 39 42
36 欅並木梅雨をきらきら滴らす
梅雨の欅並木を軽快に歩む詠者。雨滴がきらきらと輝く様子を眺めるのも梅雨ならではの楽しみです。生き生きと
した梅雨の季節の生活が感じられます。