11月ネット句会清記

■11月ネット句会■
■清記/20名60句

01.踏み迷ふ百万本のコスモスや
02.指呼の間に甲斐駒臨む谷紅葉
03.括られて秀明菊の戦ぎかな
04.晩秋の時さらさらとながれゆく
05.残菊や雨に打たれてなお強し
06.銀杏黄葉十手を広げ青空に
07.木の実踏む吾の後先木の実降る
08.はらり穂をほどく芒の穂絮かな
09.ひつじ穂の伸びてかそけき稲の花
10.初鴨や波打つ音へ啼き交わし

11.郁子の実やうす紅が垣に垂れ
12.初冬の日差しを弾くビルの窓
13.朝の間にもぎたて柿をいただきぬ
14.甘藷掘り園児ら笑顔の赤帽子
15.土や苗植え替え急ぐ冬隣り
16.薄き影野良に流して秋の蝶
17.温き陽の大木に寄る今日立冬
18.フレームの四角一杯柿紅葉
19.冬ぬくし笑顔笑顔に迎えられ
20.箕面山紅葉狩りなる日曜日

21.小春日や青空の中に鳥と居る
22.好きな道桜紅葉と静さの
23.幾人か追い越して行く秋の暮
24.白波の拡がり見せる良夜かな
25.広き空下弦の月は真ん中に
26.自転車の荷台にみかん箱を積む
27.まっすぐに銀杏紅葉の御堂筋
28.大根引き寝っ転がって青い空
29.冬の蝶切貼りされて石の上
30.猫眠る風やはらかく帰り花

31.蒼海の薄雲覗く秋日かな
32.からからと落ち葉のまろぶ舗道かな
33.秋風に波音遠き礁かな
34.麦の芽を揺らせて列車北へ行く
35.冬鳥の枝移りゆく声の澄み
36.つわぶきの花に明るき雨の庭
37.武蔵野の林に秋空まばらなり
38.秋水に空ひたひたと映りたる
39.晩秋の空は深かり薔薇園に
40.園児楽しどんぐり拾い吾に呉れぬ

41.明日あれば丘に秋ばら咲くことも
42.菊咲いて年寄り多く平和なる
43.渓谷の湯宿の灯り小夜時雨
44.枯蔦や落人村の道祖神
45.北風や母家を叩くくさり樋
46.鳥も無き池面に枯葉舞い降りぬ
47.落ち葉掃く腰伸ばしつつ振り返り
48.柑橘の黄の輝かし初時雨
49.時鳥草に風一陣の吹きて過ぐ
50.岩陰に光集めし石蕗の花

51.小春日の芝生へ児ら吹くシャボン玉
52.臨月の腹の艶めく秋ともし
53.丹精の菊を借り置く店先に
54.焼き椎茸に行列できてキノコ祭
55.単線の列車停車す草紅葉
56.雨上がりの流れに洗わる蓼の花
57.掘りすすむ甘藷の輪郭豊けしや
58.大鮃俎板に載せ暮の秋
59.俎板に骨断つ音の冷やかに
60.裏返す鮃の白さ冬近し

※互選を開始してください。

◆互選のご案内◆
①選句は、清記の中から5句を選び、その番号のみをお書きください。なお、その中の1句にコメントを付けてください。
②選句は、11月10日(日)午後7時から始め、同日(11月10日午後10時までに済ませてください。
③選句の投稿は、下のコメント欄にご投稿ください。
※1) 入賞発表は、11月11(月)午前9時です。
※2) 伝言・お礼等の投稿は、11月11日(月)午前9時~11月12日(火)午後6時です。


コメント

  1. 迫田和代
    2013年11月10日 19:15

    選句
    05,14,39,41,51

    39 ★晩秋の空は深かり薔薇園に
    何処までも澄み切った青い空 それに秋薔薇の花の色は深みがあって一年で一番美しいと思います。去っていく秋を惜しむ心にも触れ好きな句です。

  2. 桑本栄太郎
    2013年11月10日 19:22

    選句
    15・23・38・45・59

    59 俎板に骨断つ音の冷ややかに
    夕餉の支度であろうか?台所の俎板の上で骨を断つ音がいつもより大きく、冷え冷えと聞こえて来る・・・。日毎に深まりゆく晩秋の情景が日々の生活音からも想われ素晴らしい。

  3. 古賀一弘
    2013年11月10日 19:49

    選句
    03、07、12、36、45
     
    07 木の実踏む吾の後先木の実降る

    木の実踏むと木の実降るのレフレインが楽しい。
    自分の前後に木の実の落ちる音秋を楽しむ作者の笑顔が浮かぶ。

  4. 川名ますみ
    2013年11月10日 19:52

    選句
    10.28.34.38.52.
    34.麦の芽を揺らせて列車北へ行く
    冬枯れの中、麦の青い芽は、見るだけで明るい心地になります。その隣を列車が過ぎる。さらに寒さが厳しいでしょう、北へと向かう車両に、少し伸びた葉を揺らす麦畑。強さを感じる景色です。

  5. 高橋秀之
    2013年11月10日 19:53

    選句
    13.21.34.38.46

    46.鳥も無き池面に枯葉舞い降りぬ
    暖かいときは水鳥で賑わっていたであろう池も冬が来て今は静かになっている。
    そんな池ではあるが、まだ枯葉が舞い降りぬ、秋が終わり冬を迎えるそんな瞬間の様子を捉えています。

  6. 小口泰與
    2013年11月10日 19:58

    11月ネット句会選句
    2 6 21 36 59
    59俎板に骨断つ音の冷ややかに
    晩秋になると朝夕は冷えびえとしてくる。雨が降るとその感はいっそう深い。俎板の上で大きな魚の料理、太い骨を断つ音のがいっそう深く寂しさを感じる。

  7. 古田敬二
    2013年11月10日 19:59

    選句
    21. 24.34. 50. 60
    60.裏返す鮃の白さ冬近し  鮃の表は茶褐色で裏返すと白。
    濡れた新鮮なヒラメを俎板に載せ裏返すとひんやりとした風情となる。
    そのひんやりの中に近づいてくる冬を感じた。

  8. 黒谷光子
    2013年11月10日 20:22

    選句
    07 10 38 50 55
    10初鴨や波打つ音へ啼き交わし
    飛来してきたばかりの鴨が仲間と無事を確認しているように思いました。波の音と鴨、長浜の湖岸の光景と重なります。

  9. 小西 宏
    2013年11月10日 20:33

    選句
    23. 28. 40. 52. 59.

    52.臨月の腹の艶めく秋ともし
    臨月と秋とは直接の必然性はない(少なくとも人類は)。人それぞれに、それぞれの季節に生まれてくる。しかし親としては、その季が絶対なのだ。この「秋ともし」の下の「腹の艶めき」はしかし/だから、全ての人に共有される、と私は思う。

  10. 祝恵子
    2013年11月10日 20:59

    選句
    01 22 34 41 51
    01.踏み迷ふ百万本のコスモスや
    見渡す限りのコスモス、百万本もあるという。歩くたびに気をつけていかなければと思う優しさ。

  11. 安藤智久
    2013年11月10日 21:18

    選句
    04,14,16,30,42
    16.薄き影野良に流して秋の蝶
    「影を流す」に、秋の蝶の儚さが上手く表現されています。

  12. 小川和子
    2013年11月10日 21:20

    選句
    26. 37. 54. 57.60

    60.裏返す平目の白さ冬近し
    釣り果のおすそ分けを頂いたのでは、と拝察いたします。釣り上げたばかりの大きな平目は滑りもあり、新鮮で、どうお料理しても美味しくいただけそうです。
    *「ひらめ」の漢字変換ができず、「平目」とさせて頂きました。

  13. 柳原美知子
    2013年11月10日 21:36

    選句
    10 16 24 38 59

    16 薄き影野良に流して秋の蝶
    薄日をまとって野を低く流れるように飛ぶ秋蝶の儚さと愛しさ。野に山に季節の移ろいを感じます。

  14. 佃 康水
    2013年11月10日 22:18

    選句
    32 38 46 52 57

    57 掘りすすむ甘藷の輪郭豊けしや
    芋蔓を刈り取った後、畝の中の甘藷の成長に期待が膨らみます。いよいよ掘り進んで行くと立派な輪郭の甘藷が現れ思わず大歓声。収穫の喜びが聞こえて来るようで、私まで豊かな気持ちにさせていただきました。

  15. 井上治代
    2013年11月11日 0:43

    選句
    07.27.40.44.55
    40.園児楽しどんぐり拾い吾に呉れぬ
    どんぐり拾いを楽しむ可愛い子どもの笑顔とどんぐりを受け取る優しい作者の微笑みが目に浮かびました。

    用事で外出していて選句が遅くなりました。