◆8月月例ネット句会清記◆


2016年8月21日

■8月月例ネット句会清記
11名33句

01.夕日映え東の空に入道雲
02.鯔飛ぶや鷺の佇む被爆川
03.書斎より「サノヨイヨイ」の盆踊
04.次次にかなかならしく鳴きにけり
05.秋の水山間の里走りけり
06.一筆を画布に添えけり秋気澄む
07.名乗り出で寸暇惜しむや法師蝉
08.喫水線の水脈深々と秋の潮
09.秋潮の運河きらめく入日かな
10.籾殻に隠れし林檎香り立つ

11.雨上がり晴れたる空に秋の雲
12.木槿咲き客の送迎定食屋
13.木漏れ日の明るさに見る秋気
14.鰯雲白きを見れば旅心
15.水澄める箕面の谷の楓かな
16.啼き合いて秋燕万羽葦の原
17.リオ五輪見つつ窓辺の遠花火  
18.子らの乗る飛機遠ざかる鰯雲
19.初鳴きの鈴虫音色がぎこちなく
20.仕事終え歩く夜道に虫の声

21.夕暮れの空に茜の鰯雲
22.回覧板持ちゆけば知る地蔵盆
23.カマキリの怒りは吾へ指差せば
24.一本の鉢植え甘藷の葉は繁り
25.切り分けて冷えたる西瓜の赤尖る
26.クーラーに吾亦紅活け秋呼べり
27.薄まりし藍の色なる牽牛花
28.卓上の西瓜が切られ内部の赤
29.団らんの卓に西瓜の赤楽し
30.じゃがいもときゅうりのサラダ卓に盛らる

31.花火の光り河川敷へと落ちてゆく
32.灰色に分厚く満ちる夕立雲
33.街路樹に秋蝉小さく鳴いている
 
※互選を開始してください。


コメント

  1. 桑本栄太郎
    2016年8月21日 18:30

    8月ネット句会選句
    06 ・14 ・18・ 23 ・25

    06)一筆を画布に添えけり秋気澄む
    俳句を嗜む人が秋の到来を待ちわびる
    ように、絵を描く事に嗜みのある方も秋の
    景色の到来を待っているものです。
    日中はまだ残暑が厳しいながらも、そこはかとなき秋の気配に絵筆を執った作者である。一筆を画布に添えるとの措辞に、その心情が
    よく表された。

  2. 小口泰與
    2016年8月21日 18:38

    8月月例句会選
    NO9 10 14 21 27
    10籾殻に隠れし林檎香り立つ
    林檎箱を開けると一杯に詰まった籾殻の中に林檎が整然と並んでいる。その林檎箱を開けると林檎の素晴らしい香りが漂って食欲をさそう。秋の素敵な景ですね。

  3. 廣田洋一
    2016年8月21日 19:00

    八月ネット句会選句
    No.07,13、19、20、33
    07名乗り出て寸暇惜しむや法師蝉
    蝉の最後に出て来る法師蝉の鳴き声を上手く表現している。

  4. 満天星
    2016年8月21日 19:15

    8月月例ネット句会 選句
    (12),(16),(18),(20),(21)
    (12)木槿咲き客の送迎定食屋
    お好み屋の玄関に木槿が咲いているのを見たことがありますが、同じ情景をうまく詠われていると思いました。

  5. 河野啓一
    2016年8月21日 19:22

    8月ネット句会選句
    11 16 18 22 30
    30.じゃがいもときゅうりのサラダ卓に盛らる
    散文的で平易なな記述ながら、山盛りで豊かな秋の食卓を感じさせます。ユニークで面白いと思いました。

  6. 佃 康水
    2016年8月21日 20:20

    8月ネット句会選句
    選句 7,14,19,23 33

    33.街路樹に秋蝉小さく鳴いている

     先日、公園の木々で啼いている秋の蝉に初めて遭遇し、とても嬉しく思いましたが、御句の「秋蝉小さく鳴いている」の措辞に小さな秋を見つけた!の思いと、夏蝉から秋蝉に変わったばかりのまだ弱々しい蝉のすがたを見せて頂きました。

  7. 祝恵子
    2016年8月21日 20:34

    8月ネット句会選句
    2 6 10 14 27
    10籾殻に隠れし林檎香り立つ
    木箱に入った林檎、籾殻に手を入れ探したものです。懐かしい思い出です。

  8. 高橋秀之
    2016年8月22日 0:49

    8月ネット句会選句
    すいません。外出先でスマホから繋がらず、選句の時間に遅れてしまいました。

    09.11.22.29.31.

    11.雨上がり晴れたる空に秋の雲
    この時期の雨はわずかの時間にまとまって降るので、雨が上がるときも気持ちいいぐらいすっきりと上がります。
    その雨上がりの空に広がる秋の雲に、夏から秋へ移る季節が感じられます。