■8月月例ネット句清記
2019年8月11日
12名36句
01.底紅やかの日の夢は夢のまた
02.傘寿過ぎその衰えや桐の花
03.テンカラの毛ばり呼び込む?の花
04.熱中症の人運ばれてくる酷暑
05.百日紅の木陰にならび六地蔵
06.原爆忌いずこの町も燃えている
07.勇気こそ愛の証しや草田男忌
08.人影を石に映せり原爆忌
09.秋立つや黒く連なるビルの影
10.葉より葉へ蓮の水滴すべり落つ
11.出目金と一瞬目の合う水族館
12.童話めくれば懐かしき夏灯し
13.水道は小さく絞れ広島忌
14.一本に一匹蝉のいる道路
15.落柿舎に小さく秋の風来たる
16.盂蘭盆会を前に仏花を求めくる
17.幼子の袋に金魚が懐かしき
18.帰宅路に聞こえる花火の音遠く
19.ラーゲリの移動記録や敗戦日
20.若かりし妻の好みのソーダ水
21.令和初剥きたる梨は二十世紀
22.稲穂出て朝の光に総立ちに
23.朝風に初穂光りて揺れやまず
24.初秋の石鎚青きシルエット
25.夏ずぼん薄く軽きを楽しめる
26.外を見る出かける前の夏シャツで
27.窓外がかっと明るい真夏の陽
28.灼けていて煤あるごとく空暗み
29.ひとひらの高き雲浮き秋に入る
30.きっかりと空に半月秋に入る
31.猛暑の夜街の中吹く風があり
32.展覧会モノクロ涼しき師の写真
33.レモン水透けるガラスにつく水滴
34.天の川帽子を流す浜の風
35.山頂に飲み干すラムネに映る空
36.帰路につく我を露店へ鰻の香
※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
選句は<コメント欄>にお書きください。
コメント
8月月例ネット句会選句
廣田洋一選
No. 05, 10, 18, 25, 26
No.18 帰宅路に聞こえる花火の音遠く
帰宅時に、駅を出ると花火の音が聞こえることがある。
どこの花火大会かなと思いながら、空を見回すが、花火は見えない。何となく寂しくなる心情を「音遠く」で表したところが上手い。
8月ネット句会選句
NO6 7 10 22 29
29ひとひらの高き雲浮き秋に入る
澄み渡った秋空にひとひらの雲、定めない秋空に雲の変化もあり、秋の気配を充分に身に染む頃となりました。素晴らしい季節に感謝です。
8月月例ネット句会選句
NO 06 10 20 22 29
10)☆葉より葉へ蓮の水滴すべり落つ
美しいものの代名詞のような、蓮の葉の上を転がる水滴です。風に不安定となり、きらめきながら転がり落ちた先も、又蓮の葉の上です。「ハ」と「ス」の頭韻が心地よく、美しい涼やかなリズムが生まれている。
8月月例ネット句会選句
03.08.13.23.29.
29.ひとひらの高き雲浮き秋に入る
今年の立秋の日は、こちらでも青空に巻雲が出ていました。
急に空が高くなったように感じられました。
8月月例ネット句会選句
05.20.27.29.33.
05.百日紅の木陰にならび六地蔵
暑い日差しは地蔵にも容赦なく照り付けます。そんな六地蔵が涼しさを求めているかのように百日紅の木陰に並んでいるのは、ほっとする光景です。
8月月例ネット句会選句
6. 10. 13. 29. 32
06.原爆忌いずこの町も燃えている
このところの日本全国での酷暑は、原爆の火をイメージさせられるような気がします。地球上での様々な
危機的状況について、考えさせられる原爆忌です。
8月月例ネット句会選句
5 17 23 29 35
35.山頂に飲み干すラムネに映る空
山頂で飲むラムネ。飲み干せば青空が。汗がひいたことでしょう。
8月月例ネット句会選句
10. 18. 24. 29. 34.
24.初秋の石鎚青きシルエット
澄んだ空気に山のシルエットが綺麗に浮かび上がる景色が美しいです。