■5月ネット句会清記■

■5月ネット句会■
■清記/18名54句

01.緑濃き森となりたり今日立夏
02.噴水の真ん中一本高く噴き
03.葉桜の木漏れ日揺れるブロンズ像
04.麦秋の路線バスゆく田中かな
05.豆の花支柱の丈のまだ足らず
06.ひるがえる白き葉裏や青あらし
07.風薫る三三五五に車椅子
08.直立の茎に風好しえびね蘭
09.陽を待てば風も叶いぬ鯉幟
10.アイスティー湖畔に集うサイドカー

11.ルピナスや紫紺の妙義彫り深し
12.蜘蛛の子のすでに意思持ち遁走す
13.母の日の全方向に雲もなし
14.そよぐほかならず池畔の矢車草
15.睡蓮の流れ来るも茎があり
16.昇る朝日が若葉に透けて若葉をくぐる
17.若葉道青空少し見え隠れる
18.朴の花咲きゆっくりとした時間
19.水替えてメダカの影の新しき
20.ふかしいも夏の朝餉の具となりぬ

21.地に触れる藤花日に日に伸びてゆく
22.急かさるる堰に崩れし花筏
23.著莪の花愚直に生きし八十年
24.空を飛ぶ嬰の微睡春一日
25.しゃん玉向こうの家の屋根に消え
26.水と土遠い故郷の苗代を
27.瀬戸の夜浪間に揺れる春の月
28.さわやかに風吹きぬけて鯉幟
29.青柿よすくすく育て実りまで
30.海開き水冷たくて児らはしゃぐ

31.洗いたてのカーテンそよと五月光
32.窓若葉野鳥図鑑のページ繰る
33.母の日の昼餉の支度娘と並び
34.新緑の真っ只中を駆け抜ける
35.散水の飛沫にうっすら虹かかる
36.葉を揺らし木々を吹き抜く初夏の風
37.学び舎を越えて背山へ黒揚羽
38.青空の高きへ掲ぐ朴の花
39.遠足子ジャングルジムを取り合えり
40.世界遺産ことに五月の富士の山

41.弟の仇(あだ)に兄出る子供の日
42.包丁の音軽ろやかにみどりの日
43.実桜を葉陰に風の行き来する
44.アイリスの似合うしょう洒な夏館
45.さざなみの立ちて早苗田一面に
46.青空の点となりゆく揚雲雀
47.いっときの声高らかに揚雲雀
48.山峡の村の賑わう祭かな
49.野に遊び白詰草の花飾り
50.若竹にひかり透せる里の奥

51.泥水に耀き立てり葦の青
52.山藤や木にまきついて風まかせ
53.弁当をつくる幸せ風薫る
54.思い出は香りとともに豆の飯

※互選を開始してください。

◆互選のご案内◆
①選句は、清記の中から5句を選び、その番号のみをお書きください。なお、その中の1句にコメントを付けてください。
②選句は、5月11日(日)午後6時から始め、同日(5月11日)午後10時までに済ませてください。
③選句の投稿は、下のコメント欄にご投稿ください。
※1) 入賞発表は、5月12日(月)午前10時です。
※2) 伝言・お礼等の投稿は、5月12日(月)午前10時~5月13日(火)午後6時です。


コメント

  1. 迫田和代
    2014年5月11日 20:13

    5月ネット句会投句
    04,15,17,19,34
    34 ★新緑の真っ只中を駆け抜ける 厳しい冬が去り燃え上がる新緑の嬉しさに胸一杯青い空気を吸い駆け出したい気持ち 私にも判ります。真っ只中と言うのもいいですね。

  2. 迫田和代
    2014年5月11日 20:18

    5月ネット句会選句
    04,15,17,19,34
    34 ★新緑の真っ只中を駆け抜ける 厳しい冬が去り燃え上がる新緑の嬉しさに胸一杯青い空気を吸い駆け出したい気持ち 私にも判ります。真っ只中と言うのもいいですね。

  3. 藤田洋子
    2014年5月11日 20:21

    5月ネット句会互選
    02.18.35.38.50

    02.噴水の真ん中一本高く噴き
    噴水のありのままの描写に、空へ垂直に立ち上がる噴水の勢いを感じます。水辺の清涼感、季節の明るさやみずみずしさが思われます。

  4. 桑本栄太郎
    2014年5月11日 20:29

    選句
    12・19・29・32・45

    12蜘蛛の子のすでに意思持ち遁走す

    「蜘蛛の子を散らすように」との言葉通り、生まれたばかりの蜘蛛の子はそれぞれ、彼方此方に向かって一気に走り出します。生まれたばかりの生命が元気よく動き回る、命が輝く今の季節を「遁走す」との措辞により、巧みに詠まれました。

  5. 小口泰與
    2014年5月11日 20:30

    5月ネット句会選句
    NO7 13 19 31 42

    13母の日の全方向に雲もなし
    5月の第二日曜日で、母に感謝する日に空を見上げるとあらゆる方向に雲ひとつない素晴らしい日で空に向かって母を偲び感謝の気持ちを捧げている素敵な作者ですね。

  6. 佃 康水
    2014年5月11日 20:33

    5月ネット句会選句
    03 13 33 46 51

    33 母の日の昼餉の支度娘と並び

    母の日に、我が娘と並んで食事の支度が出来るとは娘にとっても自分にとっても幸せを感じる一時です。今日は特別愛情溢れる美味しい母の日の御馳走が出来上がった事でしょう。そしてこうして母の味を受け継がれてゆくのでしょう。作者の和やかなご家庭を垣間見る思いがいたします。

  7. 祝恵子
    2014年5月11日 20:35

    選句
    10 27 30 33 45
    33.母の日の昼餉の支度娘と並び
    一緒にお住まいなのか、訪れられたのか、母の日のとても和気あいあいのいい関係の親娘ですね。

  8. 小西 宏
    2014年5月11日 20:42

    5月ネット句会選句
    18. 19. 33. 37. 48.

    37.学び舎を越えて背山へ黒揚羽
    学び舎とは、作者の母校でしょうか、それも幼い頃通った小学校。校舎の背後には見慣れた妹背の山が肩を並べ、故郷の思い出と一体になっています。黒揚羽は故郷を訪ねた今見る姿なのでしょうか、あるいは思い出の中の風景か? 黒揚羽の飛翔が印象鮮明です。

  9. 渋谷洋介
    2014年5月11日 21:10

    選句
    07,13,19,34,49

    07)風薫る三三五五の車椅子
    心地よい5月の空の散歩道、笑顔が目にうかぶようです。

  10. 高橋秀之
    2014年5月11日 21:13

    選句
    02.14.16.38.49

    16.昇る朝日が若葉に透けて若葉をくぐる
    朝日は日の出とともに昇りはじめ、時間とともに昇ります。若葉に透けて若葉をくぐって朝日が昇るすがすがしい朝がそこにあります。

  11. 小川和子
    2014年5月11日 21:21

    5月ネツト句会選句
    04. 11. 18. 32. 51

    04.麦秋の路線バスゆく田中かな
    麦の穂が熟れはじめたのですね。バスの窓から臨む麦畑の景が広々と思いうかびます。「路線バス」が良いです。

  12. 黒谷光子
    2014年5月11日 21:26

    選句
    05 18 22 38 52
    05豆の花支柱の丈のまだ足らず
    支柱の丈より伸びようとする豌豆は今花盛り、収穫が楽しみですね。豆ごはんや卵とじなどまで想像がふくらみます。

  13. 河野啓一
    2014年5月11日 21:34

    選句
    01 09 19 38 49
     19.水替えてメダカの影の新しき
    目高の水を取り替えて、目高の泳ぐ姿も生き生きとして見える。作者の愉快な気持ちが伝わってきて、初夏にふさわしいすっきりとした情景です、

  14. 井上治代
    2014年5月11日 22:18

    選句
    04、19、23、47、51
    23 著莪の花愚直に生きし八十年
    正直で勤勉に生きてきた八十年。その人生こそが宝だと思います。目立たないけれど存在感のある著莪の花との取り合わせがステキだと思いました。